私の会社では、事務用品はアスクルという会社から買っています。
オフィスで使う事務用品からお茶やトイレットペーパーまで何でも揃うし、インターネットで注文すると翌日には届くという優れものです。
今日頼むと明日(あす)来るから、アスクル。 らしいですよ、ホントに。
4年くらい前、私は今とは違う会社に勤めていました。
その会社は、いろいろなセミナーを企画し、実施する会社でした。
その時も、次に参加するセミナーを実施する準備に追われていました。
私はいつものようにインターネットでセミナー資料用のファイルを注文しました。
出席者が70名ちょっと。
その他に講師の分、予備を含め、80冊注文しました。
明日来るアスクル。
翌日、注文したファイルが届きました。
配達のおじさんが、まずは一緒に注文したファイル以外の細かいものと納品書を持ってやってきました。
納品書を見て、私はとんでもないミスをしていた事に気が付いたのです。
ファイルの商品名についていた 「10冊パック」 の文字を見逃していた・・・。
と、いう事は。
必要なファイル80冊。 届いたファイル800冊
いつも配達してくれていたのは昭和天皇を彷彿とさせる小柄で弱々しいおじさんで、その日の荷物はファイル100冊が詰まったダンボールが8個。
そのダンボールは、小柄なおじさんがコンパクトにまとまれば入ってしまえそうなくらい、バカでっかいものでした。
当時の会社は古い4階建ビルの3階で、エレベーターがありませんでした。
しかも消防法スレスレであろう、幅も奥行きも狭くて1段が高い階段。
おじさんがどんなに生命力を振り絞ろうとも、1回で1箱運ぶのが限界。
と言う事は、バカでっかい箱を抱えて8往復です。
こんな弱々しいおじさんに、そんな重労働はさせられない!
しかもそれは間違いときてる。
あれこれ悩んでいるうちに、おじさんがダンボールを抱えて階段を上って来ました。
最初のひとつで、既におじさんは肩で息をしていました。
おじさんがふたつ目を取りに入り口を出た瞬間、私は電話に飛びつきました。
アスクルに電話をかけて事情を説明し、不要な分はこのまま納品せずに持ち帰ってもらえないかと頼みました。
そうすれば、全部をここまで運び上げる必要がなくなるからです。
でも、アスクルの返事は・・・。
「システム上の処理が出来ないので、一旦納品させて下さい。その後、改めてインターネットから返品の申し込みをして下さい。配送の者が引き取りに伺います。」
と、いうことでした。 ← 予想通りとはいえ、ガックリの私。
あとはただ、おじさんが8箱を運び終えるのを見ているしかありません。
注文を間違えたとは、とても言えませんでした。
全部を運び終わった時、おじさんは息も絶え絶えで 「 受領印を下さい 」 の一言が言えず、無言で受領書を差し出し、無言で帰って行きました。
ごめんね、おじさん。 明日、720冊返品します。
そして私は、おじさんの無事を祈りながら、返品の手続きをしました。
明日来るアスクル( しつこい )。
翌日、返品するファイルを引き取るりに、配送の人が来ました。
それは、昨日のおじさんではなく、若くてガッチリした人でした。
・・・・。
きっと、配達と集荷は担当が違うんだ。 ← 溺れる者は藁をも掴む。
そう思いつつも、「今日はいつもの配達の方じゃないんですね。」 とは、怖くて聞けませんでした。
また事務用品を注文し、例のおじさんが届けてくれた時の嬉しかったこと!
応接間にお通しして、お茶でも振舞いたい気分でした。
その後、会社を変わった私は、アスクルに注文する機会がなくなりました。
そして数年が経ち、今の会社に勤め始めたある日。
担当の人がお休みだったため、私が変わりに注文をすることになりました。
久しぶりにアスクルの注文画面を見て、あの悪夢がよみがえりました。
異常なほど数量を確認し、やっと注文ボタンを押す小心者の私でした。
すごく情景を想像できて、引き込まれて読んでいます。
しかも
>昭和天皇を彷彿とさせる小柄で弱々しいおじさん
すごくリアルに、想像できます。
もう、昭和天皇が大きな荷物を階段で8往復してる姿しか思い浮かびません。
おじさん、ご苦労様でした。
きっと、そういう、おじさんを見ても(見てもいないかも)、自分のミスしてしまった体裁だけを考える方も多いでしょうけど、猫ママさんの優しさ感じます。
その後に異常なほど数量を確認したという所も……w
小心者なのではなく、心が綺麗なんですよ、きっと!
100冊単位のビッグな発注ミス・返品(失礼!)はしたことがないけど、測って買ったはずなのに合わないとか、このファイルにサイズがあったの~ぉ?とかは数知れず・・・。
猫ママさんとともに、懺悔したい気持ちです。
あまり気にすることは無いと思いますが、
やはり猫ママさんは心がやさしくて綺麗なんだなぁ~と思いました!
おじさんはちょっと可哀相でしたけどね…。
しかし、本当に数量の確認って大切ですよね!!
私も経験があるので猫ママさんを責めれません。
病院の手術室の酸素ボンベを間違って5本も注文してしまいましたよ・・・。
その日はかなり忙しくて酸素を注文する前に点滴に入れる薬5本・5本・・・と繰り返しつぶやいていた所に注文しろと言われて何を思ったか酸素を5本も注文・・・。
5本の酸素は置き場所がなく仕方なく持って帰ってもらいました。
いつもは注文する時は1本なんだからおかしいと思って聞き返してくれても・・・
キチィちゃんさんが言うように、わりとあるんですよね、この手の失敗。
あたしは元雑貨店勤務でしたが、同じ発注ミスを店長が(笑)してしまいました。
商品なので売り場のレイアウトを考えて上手に品出しして
アピールして完売しましたけど^^;
でも同じ商品で売り場スペースを埋めることは
できないので倉庫で場所とってましたけど(笑)
失敗は成功の元ですよね、ほんと。
必ず確認するようになりますもんね。
発注する時 ×1が何冊(何個)なのかって^^
猫ママさん本当に文章上手ですね
私も前の職場で使っていました。
うちの担当は若めのおじさんでした。
おかげさまで?注文係は私じゃなかったのでミスったことはなかったのですがw
初めて「アスクル」=「明日来る」の意味を知ったとき、とっても興奮したのを覚えていますw
利用してる友達が、速いと当日に来たりするので「きょうくる」って言ってます
想像していただけて、嬉しいです!
>昭和天皇が大きな荷物を階段で8往復してる姿しか
思い浮かびません。
それもスゴイですね。
でも、そのおじさん、ホントにそっくりだったんです。
年はもちろんもっと若かったですが。
優しくはないですが、ホントに見てられない程だったんですよ~
何しろ昭和天皇が・・・ですから。
ももる様
ビッグミス!しちゃいました。
でもでも、ももるさんもあるんじゃないですかぁ
カタログだけで選ぶのって、結構難しいですよね。
いえ、私のミスは単なる見落としなんですけど。
キティちゃん様
ちょっとどころじゃありませんでしたよ。
かな~り可哀相でした。
もうホントに、その場から逃げたかったです。
おじさんが倒れちゃったらどうしようかと・・・
セディア様
5本・5本・・・
これは間違えますね。確実に。
直接電話などで人に注文するんだったら、
気の利く人だったら気が付いてくれたかもしれませんね。
いつも思うのですが、薬ってカタカナ名前で似たようなもの
ばかり。忙しいときなんて、間違ったりしないのかなーって。
看護婦さんや病院関係者の皆さんは大変ですよね~
葉っぱ。様
おぉ、頼みすぎたものを完売とは素晴らしい!
失敗も成功につなげる事が出来ればOK!ですよね。
でも・・・。
人に迷惑をかけるのはいけませんね。
お褒めいただいてありがとうございます。
ただただ必死に訴えているだけなんです。
neko_てんshi様
最近はアスクルを使っているオフィスが多くなってますよね。
私も「アスクル」の語源を知った時は、興奮しました。
なんだか大発見をしたような気になったものです。
自分が発見したんじゃなく、人に教えてもらったくせに。
黒糖様
えっ?個人向けがあるんですか!
それは知りませんでした~
しかも「きょうくる」なんですね。
いい事聞いちゃった。
いや、悪い事かも・・・
通販系、大好きなんですよね~。
買ってしまうんです~。
その場の状況が浮かんでくるような文章に魅入られつつ、
ふと思い出したこと。
今回の事件が勃発した4年前
ひどぅんアスクルのコールセンタで
働いていたんですよね(汗)
で似たような話を聞いたことがあったもので・・・・・
ま・・・まさか。
なんて似たような話は冗談ですが
アスクルに勤めていたのは事実です。
コールセンタは基本的には
商品が届かない~とか返品の受付ばかりだったのですが、
組と冊まちがいはよくあったみたいですよ。
BIGというメーカのボールペンとか安く手に入るのでいまだこそこそと利用してたりします。
オンライン発注って取り返しがつかないことが多いから怖いですね。
先日の東証もそうですが
なんとか途中停止ってできないのかなって思ってしまう今日この頃でした。
>なんて似たような話は冗談ですが
ビックリした!!
ホントかも思ってしまいました。
ま、まさか、あんな醜態をさらしたのがひどぅんさん と
思っちゃいましたよ。
私の友達が、今も多分アスクルに勤めています。
もうだいぶ長いはずですので、4年前は確実にいたはずです。
アスクルのどこに勤めているのかはしりませんが。
ホント、オンライン発注は、簡単でよいですが怖いですね。