上野の東京都美術館へ
「生活と芸術―アーツ&クラフツ展」ウィリアム・モリスから民芸まで
記念映画会「ミス・ポター」
の二本立てを味わいに行ってきました。
映画「ミス・ポター」は映画館やDVDレンタルそして今回で3回目。
何度観ても、その時代背景と共に現代へ通じる深遠なる物語でした。
その映画が「アーツ&クラフツ」と同時に鑑賞出来るなんて。。
とても素敵な時間と空間でした。
農村で実現したらうれしいな・・・。 エコ的屋「うずら屋」
「アーツ&クラフツ展」へようこそ。
19世紀後半にイギリスで興ったデザイン運動「アーツ&クラフツ」の広がりを、ウィリアム・モリスを中心とするイギリス、ウィーン工房がひときわ輝いたヨーロッパ、そして民芸運動が花開いた日本での美しい作品からたどります。
装飾芸術の殿堂、ロンドンのヴィクトリア&アルバート美術館(V&A)との共同企画で、V&Aと国内の美術館などから、家具、テーブルウェア、ファブリック、服飾、書籍やグラフィック・デザインなど約280点を一堂に出品します。
必見は、柳宗悦らが昭和初期に建てた「三国荘」の再現展示です。柳の収集品や若き濱田庄司、河井寛次郎、黒田辰秋らの作品で飾られた室内には、民芸の原点を見ることができます。
手仕事の良さを見直し、自然や伝統から美を再発見し、シンプルなライフスタイルを提案する。アーツ&クラフツが生み出した精神は、現代の生活に影響を与えながら、今なお遠い理想のようにも映ります。モリスや仲間たちが作り出した家具や壁紙、当時の最先端都市ウィーン の前衛的な家具やグラフィック、「用の美」を見いだした民芸の美意識を味わいながら、生活のなかの芸術について思いをはせる機会となるでしょう。
ウィリアム・モリス
内装用ファブリック「いちご泥棒」
1883年ヴィクトリア&アルバート美術館蔵
c V&A ImagesVictoria and Albert Museum
チャールズ・フランシス・アンズリー・ヴォイジー
置き時計
1895-96年
19世紀後半のイギリスで興り、今日の暮らしに大きな影響を与えたデザイン運動「アーツ&クラフツ」。産業化・工業化が進む時代を背景に、失われた手仕事の良さを見直し、自然や伝統に美を再発見します。さらには過剰な装飾ではなく、シンプルな美しさをとり入れたライフスタイルを提案するなど、実に多彩な理想を掲げました。
主導的な立場にあったのは、思想家ジョン・ラスキン(1819-1900)と、デザイナーで思想家、詩人でもあったウィリアム・モリス(1834-96)でした。ラファエル前派のD.G.ロセッティやエドワード・バーン=ジョーンズらが参加したモリス・マーシャル・フォークナー商会(のちにモリス商会)を中心に、装飾芸術をめぐって活発な活動がロンドンで繰り広げられました。1880年代末には運動の名称ともなったアーツ&クラフツ展協会が創設され、各地で意欲的な展覧会が開かれたり、工房が作られたりしました。
アーツ&クラフツの考えと試みは、出版や研究を通じて、瞬く間にヨーロッパやアメリカ、日本にも伝わります。各地での歴史、文化、社会情勢の影響を受けながら、多種多様な作品が生み出されていきました。住宅を中心とする総合芸術の探究は、
その後のモダン・デザインを生む源流の一つとなりました。
バーナード・リーチ
楽焼大皿 兎
1920年
京都国立近代美術館蔵
フィリップ・ウェッブ
建築ドローイング「レッド・ハウスの詳細図」
1859年
ヴィクトリア&アルバート美術館蔵
ウィリアム・モリスとウォルター・クレイン
ウィリアム・モリスによる『輝く平原の物語』
1894年
ヴィクトリア&アルバート美術館蔵
ヨーゼフ・ホフマン
カトラリー
1907年
ヴィクトリア&アルバート美術館蔵
ヨーゼフ・マリア・オルブリヒ
ポスター「ダルムシュタット芸術家村展 ドイツ芸術の記録」
1901年
ヴィクトリア&アルバート美術館蔵
木喰明満 地蔵菩薩像
1801年
日本民藝館蔵
三国荘の応接室から主人室を望む(当時)
写真提供:アサヒビール大山崎山荘美術館
濱田庄司 鉄砂抜絵瓶
1935年頃
日本民藝館蔵
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