一反百姓「じねん道」【百姓の100章】『農的ワークライフバランス』実践と研究日記@斎藤博嗣&裕子*4人家族(夫婦子供2)

2005年、東京から茨城の農村へ夫婦で移住し新規就農。
こども百姓「じねん童」2人と共に、家庭自給生活を自学自習中

「じねん堂」取扱店No.24「草木堂野菜店」 @東京都豊島区南長崎

2009年11月05日 | 一反百姓「じねん道」斎藤ひろつぐ&ゆうこ

いつもお世話になっている「中国医療研究協会」さんが
「草木堂野菜店」という名前で、
東京都豊島区南長崎の8畳程の部屋で、
今年8月より野菜販売をはじめました。
今日から「じねん堂」の商品をお取扱い頂いています。

 

■取扱店No.24

●『草木堂野菜店』さん

中医研の玄関先で日常野菜販売している方が、
東京でも毎週木曜日(午後1時~6時・祝日を除く
に野菜販売をはじめました。
中医研で行なわれている朝市と同様に野菜販売は、
「農に触れる人が増えること」 ※下記に趣旨を掲載
の一環として行なっています。
ご来店お待ちしております!

・住所
東京都豊島区南長崎5丁目22-8
・アクセス
西武池袋線 東長崎駅から徒歩3分
としま昭和病院の通り、柳沢医院斜め向かい
・TEL
080-3546-4213
・営業時間
毎週木曜日の営業(祝日を除く)
13:00~18:00.

■□■「農に触れる人が増えること」■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

活かし合う・食べるものは自然が創る・種をまこう!
「草木にまなび・皆農を考える会趣旨」


 
環境問題は、私たちが生存していくうえで年々深刻になってきています。気候変動・砂漠化・動植物の減少・大気や大地や海やそして食の汚染等々です。環境問題とは、農業問題にも深く関係し、人間の生活のありようや「生き方」の問題でもあります。環境問題の背景には、主に近代化に伴う生産活動により、人間中心・人間の利害のみで自然を消費・利用する人々が社会的に増加し、自然や農の仕事から離れた事も大きな要因です。結果、人間は自然に活かされているにもかかわらず、自然を見失い社会的な精神的基盤も人々の身心も崩れてきました。その中で、さまざまな環境・農業対策も語られています。しかし、環境悪化を招き豊かな自然を失った事や、農的暮らしの衰退を招いた基本的な反省はなく、表面的、「技術的」な面で問題を解決しようとしている場合が主流をなしています。技術も現状では問題解決の一つの手段としては必要な面もあるかも知れません。が、自然を見失った基本的な価値観を見直さないかぎり、環境・農業問題の解決もなく自然の復活もありえないと考えます。

 この数十年、世界や日本の自然は極端に失われ、従来の自然破壊を前提として成り立ってきた近代の生産様式の延長では、「そう遠くない時期に人類の未来もない」という事が見えてきています。そんな中、自然の一部である私たちは、地球で生存できるように、自然(草木)とどのようにつき合うかが問われており、これまでのように多くの人々が自然(いのち)を消費する生活から、自然に仕え「いのち」を活かす生活に転換することが求められているとも言えます。

 草木はすべてのいのちを無心で活かしています。この現実、昔も今も変わらない草木の姿です。だから、私たちはいのちを活かす草木にまなぶことが人の生きる礎と考えます。草木は人間のDNAと一緒、違いは染色体の組み合わせ方と言われ、草木(自然)が滅べば人間も滅び、草木と人間は運命共同体でもあります。従って、草木との関係で人間は唯一、他の「いのちを活かす」ことができ、草木を通じて自然(草木)に仕える事(仕事)ができます。草木が空気・水・大地・食も創り、そして草木も空気、水、大地との関係で活かされています。また、地球と同じく宇宙に存在する星と地球の決定的な違いは、地球に草木(緑)が存在していることであり、地球(世界)に草木が存在してこそ人類(生物)も生きていられます。つまり、いのちの根っこは天上ではなく地上にあり、身近な草木がいのちの根っこ。そしてその根っこの草木の種を蒔くことが自然環境問題の出発・原点であると考えます。この草木が原点という立場は、さまざまな観念的な技術論的な環境・農の問題を克服するカギにもなると考えます。

 草木がいのちの根っことは、ある意味で単純なことでもあり、人間の我欲を縮小させ無心で草木を見れば多くの方は了解できると思われます。一方、近代化の過程で人間の欲望が肥大化し、自然と人間の関係性を分別した人間中心主義や自然に対する優生的な見方が強まりました。そして、その人間だけの利害を中心とした考え方は、今なお国内外で大きな影響を与えています。しかし、人間や金や物を中心とした価値観の延長では、草木が原点ということは見えないかも知れません。でも、それは人類の自殺行為につながると考えます。

 人間は、人間の命綱でもある草木(自然)について余り知りえていません。だから、いのちの根っこの草木にまなぶことを基本とした暮らしが、これから人間も地球で生存しつづけられるか出来ないか、近代を超えた人々への根源的な「問題提起」でもあり、すべての人々の共通・普遍的なテーマと考えます。従って、人間中心主義やその延長のエゴイズム・差別的な発想も弱まり、人間同士の争い事も減少し平和を愛する人々が増えると確信します。

 いのちを活かす実践は、一人ひとりが「活かし合う・食べるものは自然が創る・種をまこう」という事をモットーに、農的暮らしをする事が望ましいと考えます。理想の姿は、風土に即した自立した小農であり「国民」皆農です。

 農的暮らしは、農あっての自然ではなく、豊かな自然が存在しての農であり、農的暮らしを通じた生活・健康(精神)です。そしてそれは、自然と人、人と人のつながりを構築し、精神的基盤を確立する条件も出来ます。このことは、かつて自然(森)と一体化して生活を営なんできた日本の村々の共同体や精神世界に重なる部分もあり、自然と共に歩む農的暮らしを私たちは展望します。

 皆農は、農村と都市(縮小が理想)を貫いて多くの人々が協力し合ってこそ各地域に伝わっていきます。その為に、農に関わる人々が増える一環として安全な農産物を提供する事も過度的に必要です。

 草木にまなび・皆農を考える会は、大地に多種多様な草木が自生し、そしてその草木の周辺に昆虫や鳥や動物等などが共に共存し活かし合って活きているように、大地(草木・皆農)を共通のテーマに個々人(雑木林のように)の自主性が第一義的に尊重されことを目指します。そして、人と人の関係性も草木のように活かし合い争わず、草木を礎にした生き方と実践が人々に自然に伝わるような活動を目指します。一般的に組織(個や思想)の利害で他者の自由や生命エネルギーを束縛する場合も多々ありますが、会の存在自体は、草木と人(人と人)のつながりと活かし合う手段です。

 私たちは、多くの人々が望んでいるように、心地よく・長閑(のどか)で・歓喜ある暮しを実現することを目指し、草木(自然)にまなび・仕え、活かし合う活動を推進します。

 さあ、21世紀は草木と共生の時代に! 
豊かな自然と農と人の復活を! 
地域(地球)を緑の楽園に!
活かし合う・食べるものは自然が創る・種をまこう! 



※上記の文章は中国医療研究協会が発行している
「中医研だより」で吉田久雄さんが書いた文章です。
以前に吉田さんが書いた文章はこちら。

中医研だより』No137 2008年7月30日


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