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水月湖年縞と縄文文化にふれるツーリング

2023年03月11日 | バイク

今日は暖かくなるそうですよー。しかも快晴の予報。
当然ツーリングに出かけましょう。
今日の相棒はアカミミ号@CRF250Lです。
よろしくどーぞー。

 

 

まずは野間の大ケヤキへ。
国の天然記念物に指定されてるそうで、普段はそんなことを知らずに眺めてるので
いつものデカイ木くらいの気分ですが、オマエえらかってんな(笑)

 

 

さて、今日は北上しましょう。
行きたいところがあります。

 

 

その前に立ち寄りスポット。

 

二連の沈下橋。
やっぱ、いいねここは。

 

 

 

周山街道を北上して道の駅名田庄でいっぷく。
かめはめはさんですか?と話しかけてくださる方がいました。
VMAXにお乗りでしたが、バハも持っておられるそうでバイクとヘルメットで気づいてくださったとの
ことでした。しばし楽しい雑談を。
また南丹あたりの林道でばったりお会いしたいですね。

 

 

ぐいぐい北上してますが、国道を走るのも楽しくないので、こういう道を。

 

奥に見える山は冠雪してますね。

 

土手を走ります。
スケールが大きいなぁ。
視界が広いです。
本当に気持ちがいい。

 

道すがら駅が見えたので近づいてみました。
小さな駅だわ。

 

 

無人駅。
単線。

 

 

JRのようです。
トイレと小さな駅舎だけ。
誰もいません。

 

 

若狭有田という駅だそうです。

 

JR小浜線か~
朝の8時40分を逃したら、次は12時4分だからね。
絶対乗り遅れたらアカンな(笑)
敦賀方面の終電は20時35分やで。
もうこれは、鉄道を生活の中心にはできないですね。
逆か。
この地域は車社会で鉄道が生活の中心にないからこうなってきたんでしょう。

 

 

 

あぁ、道に癒される。

 

若狭梅街道という広域農道を走ってるんです。
ツーリングでチョイスする道はできるだけ幹線道路ではなくて、ローカルな道がいいよね。

 

 

そして本日の目的地に到着しました。
どうです?
この洗練された建物。

 

 

ここは福井県年縞博物館です。
事前に調べていたんですが、とにかく訪問した方の口コミがいい。
是非訪問するべきと強烈なアピールを全身に受けての訪問です。
楽しみ。

 

 

入ってすぐにシアターがあり、年縞とはどういうものなのかということを勉強します。
実はこの施設を訪問してすごく興奮しましたね。
全くと言っていいほど知らなかったことでしたが、
そんな世界があるのかと。
ここで見て知ったことをどれだけこのブログで皆様に伝えられるんだろうか。
半分?1/4?
いや、1/10でいいので、伝えられたらいいなと思ってます。
もう先に言っておきますが、皆様、ここ来た方がいいですよ(爆)

 

 

 

年縞っていうのは、プランクトンや鉄分など、季節によって異なるものが湖の底に毎年積もることで
縞模様になった泥の地層のことらしいです。
三方五湖のひとつに水月湖というのがあって、ここの年縞は世界一の45m。7万年分の縞々が
一年も途切れることなく積もっているそうなんです。
この年縞には湖周辺の花粉、飛来した火山灰や黄砂、洪水の土砂も含まれているのだそうです。

 

 

 

その地層を掘り出して、薄く削ってステンドグラス状に保存したものが
ここに展示されています。
1年に積もる厚さが0.7mmって言ってましたが、深いところは圧縮されたり
年代に寄って厚さも変わるそうです。
7万年分の地層の実物が自分の目で連続的に見られるのがまず感動です。
でも、正直、ふーん、それがどうした?って感じだと思います。自分もそうでした。

 

 

この年縞が科学者を魅了する価値が二つあるそうです。
ひとつは、年縞に含まれる炭素を調べることで、年代の世界標準のものさしとして活用できること。
もうひとつは、含まれる花粉やプランクトンをはじめ、火山灰や大陸から飛来する黄砂などを通して、地球の過去の
気候や環境を復元できること。
らしいです。
まだピンとこないですよね?(笑)

 

 

昔の物の年代を測る方法のうち、最も良く用いられているのが『放射性炭素年代測定法』らしいです。
炭素14と呼ばれる、時間の経過とともに減っていく放射性物質の量を調べる方法。時間が5730年経過するごとに
量が半分に減少するそうです。この原理を利用して土器や骨に残存している炭素14の量を手がかりに過去の年代を
知ることができるんです。
でも欠点があって、大気中の炭素14の量が時代によって一定ではないと。
なので単純計算で年代が特定できずに補正する必要があるのだそうです。
その方法として年縞の縞々を一枚一枚数え、その縞に含まれる炭素14を調べることで年代のズレを修正することが
できるそうです。
それにここ水月湖の年縞を使うのだとか。
ここでやっとその価値がわかり始めてきました(笑)
世界標準として認められていて、国際的に高く評価されてるそうなんです。
三方五湖の1個の湖が世界一なんですよ。みなさん。
実は樹木の年輪も同じくものさしに使われていて、放射性炭素年代を補正するための最も正確な年代のものさし
らしく、一年単位で年代を特定できるそうですが、現代から1万3000年前までの年代までしか使われておらず
それ以上古い年代になると年輪では不可能で、それ以上の部分は年縞が使われているそうです。
泥のものさしだそうです。

 

 

 

年縞の泥には様々なものが含まれていますが、過去の気候を復元するときに特に活躍するのが
植物の花粉なんだとか。今の季節、我々花粉症患者の最大の敵ですが(笑)
その土地にどんな植物が生育するかは気温や降水量に左右されることから、花粉を調べることで
植物の種類を特定してその気候を復元できるとのことです。
花粉は植物の種類によって形が異なるために、顕微鏡で特定することが可能なんですって。
数百万年たっても壊れないほど頑丈で化石になりやすいそうです。

 

 

建物からの景色もまた素晴らしい。

 

 

1年の欠けもない水月湖の年縞のデータが2012年に世界標準のものさし(IntCal)に採用されたそうです。
”Lake Suigetsu”
世界が知ってるのに、日本人なのに知りませんでした。知れてよかった。

 

 

年縞ステンドグラスを作るために使った道具。
時には百均で調達したんだとか(笑)
まさに手作り。
宇宙と気候のつながりのヒントがまだ水月湖の年縞にはかくされているそうです。
また新時代の花粉分析により炭素だけじゃなくて、酸素や水素の重さも測れるようになったらしいです。
まだまだ可能性が広がります。
何年かしてまた訪問したら新しい事実が展示されてるかもしれません。
あー、興奮した。


 

 

モダンなこの建物と自然との融合がまた気持ちいい。

 

 

三方五湖を間近に臨む景色もおだやかで最高です。

 

 

そして、次はこのオブジェで雰囲気はわかると思いますが、

 

 

隣接されている縄文博物館にも訪問したいと思っていました。

 

 

入り口。
この建物も凄いですよね。

 

この近所で発掘された縄文時代の杉。

 

 

 

土偶
一気に縄文っぽい気分になってきました(笑)

 

 

土器がずらり。
劣化しないように暗い環境で展示されてます。

 

 

縄文式土器。教科書で習いましたが、
こんなに近くで模様を観察できるなんて。

 

 

あー、なるほど、水をそそぐときに使いやすそう。
良く考えられてるわ。
これで4600年前。

 

 

 

館内の様子。

 

丸太をくりぬいた舟。
埋まってる様子。

 

 

縄文の地層のレプリカ。
上のオジサンは人形ですよー(笑)

 

 

発掘された様々な装飾品関係。

 

 

暮らしの様子。

 

 

 

敷地内はとてもゆったりといていて、
散策にはもってこいです。

 

 

住居のレプリカ。

 

中は意外に広くて、過ごしやすそう。

 

本当に炭の臭いがします。
これはいいね。
ここで料理しながら一泊だけしてみたい(爆)
キャンプ気分かよ。

 

 

縄文博物館も面白かった。
この建物はユニークで素晴らしいわ。
でもやっぱり最初の年縞博物館だなー。
感動しました。

 

 

さて、ハラヘリです。
メシ処を探しましょう。もう14時です。
梅林が満開状態ですね。

 

 

ここにしましょう。
ドライブインやまださん。

 

 

ソースカツ丼をいただきます。
ついてきたサラダをソースカツの下に敷くアレンジをしたら旨かったなー。

 

 

ここまで来たら寄っとく?(笑)
若狭基幹林道。

 

 

いいねー。
やっぱり林道も走らないとね。

 

 

ジムニーも時々すれ違います。
堂々と入れる明るい林道(笑)

 

 

アカミミ号、舗装路よりやっぱりダートが似合います。

 

 

気温は24度を見ました。
暑いほど。
最高です。

 

 

さ、帰りますか。
若狭湾ありがとう。
また来るね。
ちょっと前のツーリングで100年前のトンネルに感動して、次は1400年前の古墳に興奮して、
とうとう65000年前の土の層の実物を見てしまったよ。
ツーリングって本当に面白いね。
そして、この文章の量をツーリングした当日にアップしてる自分も偉いと思ってる(爆)



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
なんか聞いたことのある博物館です (minokiyo)
2023-03-11 21:37:56
この縞模様の博物館の地層の話とかテレビやったか何かで聞いたことありましたわ、これ!その湖が選ばれたのも、確かはるか昔から年間通して湖底の水の流動がかなり少ないとかで積み上がりやすいとか、そんなだったような気がします。流れ込む川の数とか風の影響とかで世界一になった奇跡の湖みたいな言い方をしていたような気がします。
そうですか、そんな所がバイクで行けちゃうんですね、すごい!
名田庄の駅の残雪にもちょっとニッコリしちゃいました。
お気をつけてぇ。
かめさんは、偉い!
↑褒め方はこれでいいですかw
返信する
Unknown (かめはめは)
2023-03-11 21:57:22
★minokiyoさん
そうそう、この湖の成り立ちが絶妙で年縞の堆積を維持してるんですね。
地震からくる断層のズレが影響してるらしいです。
奇跡の重なりですね。
でも、まーだれも知らない(笑)
オイラもさっきまで知りませんでした。
知らずに死ぬところでした(笑)
褒め方は足りないので、次回もっと本気でチヤホヤしてください。
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