こんにちは南仙台の父です。
JR東日本が山形新幹線で使われていた車両を改修し、荷物専用にして旅客用
新幹線に併結する形で運用する構想を公表しました。
新型コロナウイルスで旅客収入が落ちた際に空きスペースで生鮮食品などを
東北から関東へ輸送するサービスを開始し、その後も需要が継続したことで
本格的に輸送をビジネス化する構想に発展しました。
東海道新幹線の開業前に貨物新幹線を走らせる構想もありましたが、今のコ
ンテナ貨物を夜間に走らせる考え方であったため、線路や架線の補修などが
できなくなるなどの問題もあって実現しなかった経緯もあります。
本格的な荷物輸送となれば貨物ターミナル経由ではなく、新幹線の速達性と
ターミナル駅への直結輸送というシステムは他の物流との差別化もできます。
果たしてこの構想はビジネスとして成功するのでしょうか。
写真は鑑定の結果となります。
左側が結果、右側が環境条件となります。
まず結果ですが、星のカードの逆位置が出ています。
星のカードの逆位置は失敗や見誤り、高望みや失望といった意味があります。
ビジネスとしては一定の需要は見込めますが、現時点は東北と関東を結ぶ形
であり、東北から関東への輸送がほとんどとなります。
仮にこの構想が北陸や新潟などにも波及したとしても、片方向の輸送はある
程度の荷物で稼げるものの、関東から地方への輸送では空に近い状況となる
可能性もあります。
また、輸送するものを生鮮食料品のみとするのか、速達性を期待される荷物
があったとしてもどのサイズまでとするか、拠点駅から客先までの輸送はど
うするのかといった問題もあります。
また、先日の事故の発生のように届かないような場合の保険であったり、抱
える課題は多くあります。
また、JR東日本だけでなく、西日本や東海・九州などの新幹線ネットワーク
全体での話ならまだ可能性もありますが、現実としては7両の新幹線車両を
使ってビジネスが成立できるような状況ともいえないのが実態でしょう。
失敗とはならないまでも、ビジネスを成功させるための細かな戦術が課題と
なることは間違いないでしょう。
次に環境条件ですが、太陽のカードの正位置が出ています。
太陽のカードの正位置は成功や活気、満足やエネルギーといった意味があり
ます。
上述した通り、どうすればビジネスとして成功するのかをまずは実証実験で
データとして得ること、その上での営業戦略をどう考えるのか、圧倒的に細
くなるであろう、関東から地方への便の輸送物量の確保、半旅客・半荷物の
ハイブリッド化、戸口輸送を含めた既存配送システムとの連動化など、様々
な課題を詰めることも大事になってきます。
決して悪いアイデアではありませんが、ちょっと極端すぎる話もあるので、
もう少し柔軟な思考でビジネスアイデアとして育成した方が将来的な方向性
として結果を出せるのかもしれません。
全国の新幹線ネットワークは荷物輸送でも大きな力になることは間違いあり
ません。
まだ課題が多いのは事実ですが、面白い取り組みだけに成功を前提とした戦
術検討を十分すべきということをカードが示しています。