こんにちは南仙台の父(hrperficio)です。
今回は人事関係の領域で多く語られるようになったアルムナイ採用を取り
上げてみました。
アルムナイ採用は企業が退職した社員を再雇用する形です。
大手企業でも多くの実績が出始めており、退職後に別の企業などでの経験
を経て元働いていた企業に戻るということで、企業側には採用リスク低減
や労働者側にも企業風土や仕組みなどのアンマッチといったリスク回避が
期待できます。
少子高齢化の中で大手企業でも売り手市場の中で出遅れるケースも見られ
、新たな採用スキームとしてアルムナイが注目されています。
今後もアルムナイ採用が文化として定着し、実績が増えるのかを占ってみ
ました。
写真は鑑定の結果となります。
左側が結果、右側が環境条件となります。
まず結果ですが、世界のカードの逆位置が出ています。
世界のカードの逆位置は衰退や堕落、低迷や臨界点、調和の崩壊や不調と
いった意味があります。
現時点では企業・労働者にもメリットも大きい制度なのでしょうが、退職
理由や背景なども関係しており、この採用手法が活きるのは退職した社員
も企業側も関係が切れた期間に共に成長を遂げていたことが前提です。
人間関係だったり、会社の風土や方向性などが問題となっての退職や問題
を起こした社員の再雇用というのは難しいのが実態です。
また、採用コストは減らせたとしても、元々の社員のパフォーマンスであ
ったり、企業側の制度革新などの進み具合など、お互いを結びつける力と
しては課題も正直あるように感じます。
一時的には増えてもその後は頭打ちとなっていき、一部の高い意識と能力
を持った層に絞られた採用手法となっていくのかもしれません。
また、企業側が望んでも元社員がより充実した環境であれば積極的に乗る
ことも難しいですし、退職した元社員が強く希望しても社内での在籍時の
評価が悪かったりする場合には成果には結びつきません。
戻って来た社員を職場がどう受け入れるのか、周囲を納得させられるだけ
の力も見せる必要があり、簡単なものでもないところもあります。
手法としてはあっても、一部の限られた人向けの採用・就活手法に留まる
といったのが今後の動きとなるのではないでしょうか。
次に対応策ですが、星のカードの逆位置が出ています。
星のカードの逆位置は失望や絶望、無気力や高望み、見誤りや放棄といっ
た意味があります。
人格まで変わることはないでしょうが、人も新たな環境に揉まれることで
より新しいパーソナリティが備わっていきます。
会社側も元在籍していた状況とは異なるアルムナイ採用者の姿を目の当た
りにすることもあれば、実は騙されて説明されたいた仕事やポストではな
いといったことも当然起き得ります。
採用手法のあくまでも一つであって、大きな解決手段ではありません。
元々の退職者にも色々な考え方もあって、呼び戻すことが目的となってし
まい、かえって高い人件費に置き換わるといったこともあり得ます。
当然ながらどういう形でアプローチするかにもよりますが、求職者側がフ
リーの立場であれば問題はありません。
しかしながら、どうしても欲しいからといってしつこく勧誘して引き抜く
ような対応をしてしまうと遺恨を残す結果ともなります。
やはり、法の下での職業選択の自由という原則がある以上は一定にタガが
必要になることは言うまでもありません。
また、やってみて後悔することも多々あるでしょうし、社員が会社の変化
についていけないといった事例も出て来ると思います。
いずれにしてもピンポイントで目的を持った形の運用が大事になります。
採用難の救世主ではなく、一つの手法として採用が広がったという意味で
捉えていかないと思うように結果は出せないように感じます。