それは北大柔道部員としてしてはならない行動である。
その行動をしたものは「ひより」と呼ばれみんなからの非難の対象となってしまう。
今日は保坂からの電話の着信音で目が覚めた。
8:30くらいだったろうか。
「今日海行かないんすか?」 保坂
「あ、あぁ~、昨日ホタル見に行って満足したから今日はやめようか」 林
僕は昨日のトレーニングの疲れが残っているのと、昨日ホタルを探しに行き見つけた満足感から、今日海に行くのを妥協してしまった。
そう、僕は一週間ほど前から、今日海に行くことを計画していた。
散々部員に
「海行きたくない?」 林
「あぁいいっすね」 部員
「もちろんチャリで、行くのは筋トレ後ね」 林
「・・・」
と、いうやり取りをしていた。
嫌がるやつが多数いた。というかほぼ全員だった。
そんななか、保坂だけは深夜バイト開けなのに僕に電話してきて、今日海に行かないのか、と言ってくれた。
それなのに僕は「行かない」と言ってしまったのだ。
今考えるとなんとひどい発言だった、と反省している。
保坂の誘いを断った後、僕は二度寝についた。
数時間後目が覚めた。
その直後メールが来た。
先輩からである。
「スイカ食べに、海に行かないか?」
な、なんということだろう。
これは運命というものなのだろう。
一度は妥協した海だが、また行くチャンスが・・・!
これは行くしかない!
保坂を裏切った僕だが海に行ってもいいですよね?
もちろん保坂は誘いますよ!
そして1分と経たないうちに返信をした。
「行きます!」
「筋トレでボロボロの足で海に行こう!」に続く
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