久しぶりに横浜中華街へ行った。新人のときの課長の還暦祝いの宴会だ。みなとみらい線ができたので、ずいぶん行きやすくなったのだが、地上へ上がった場所がどこだかいまひとつ判らない。適当に歩いてゆくと新しくできた媽祖廟に出た。やはり中華文化の廟は極彩色で美しい。横浜じゃなくて台北か香港かのどこかにいるような雰囲気だ。
ついでなので關帝廟にも回る。
この辺の通りには、小吃を売る店も並んでいて、ちょっと神戸の南京町風だったが、やはり主体はレストランである。
さて、祝賀会だが当人はいたって元気で、定年延長して働き続けるという。この課長には相当お世話になっていて、何度も徹夜に付き合わせたりしたっけ。本人は全く当たり前の風で、周りからは「鉄人」呼ばわりされていた。
その鉄人を一回だけ怒らせたことがある。明日の資料を徹夜で作っていてとことん煮詰まっていたときのこと。何かの数字の試算をやっていてどうしても試算の理屈が作れず、思い浮かぶ理屈にはデータが足りない。そんなときに鉄人に「どうだ」と聞かれ、思わず「もうできません」といってしまった。そのとき雷が落ちた。怒鳴られた。
中華街で飲んでいるとき、やっぱりその話になった。「あの時、本当にどうしようかと思ったよ」と言われた。アシスタントの事務職の女性は何べんも泣かせたことがあるが、部下の男が泣いたのは初めてだったよと。
やっぱり問題児だったんだな。
「でもその後、ソウルの仕事をやっている話を聞いて、がんばってるなと思った。内容もそうだし、現地事務所の人たちとの連携も含めてね。」といってくれた。(詳しくはカテゴリー「ソウルな日々」のエントリーをどうぞ)
ちょっと認められた気がしてうれしかった。でもよく考えると怒鳴ったときの課長の年齢になってしまった自分。あれほど鉄人だろうか、あれほどの業績が残せているだろうか。
結局3次会まで課長と飲んだのだった。これからもがんばってください、Kさん。