個人事業はじめちゃいました!

悩める賃貸オーナーの呟きとちょっとだけ機械設計のブログ!

技術のお話し タイヤ編(10)

2021-02-28 10:15:48 | 暮らし
先ずは、お詫びから!
タイヤ編(9)で1箇所、質量の単位でgと記載するところをkgと記載していました。
大変申し訳ございませんでした。

この様な間違いに気が付かない私目のブログに、t さん、hさんより「応援」2個頂きました~
♬ 2個タンタンタン !、2個タン !! ♬
E s t o u m u i t o f e l i z ・・・ ポルトガル語 訳: 大変嬉しく思います
(エストゥ モウイト フェリーズ)
これからも頑張ります。 「御意 !」

またTVのパクリかよ ! と思った方、すみません、乗りが好きなもので !

私も t さんの最新ブログを拝読させて頂きました。
機械屋の私には電気・電子・通信の世界は良く判りませんが、・・・(本当は知っていないといけない ! )
もう20数年前になりますが、半導体の関連設備を開発していた頃、
リニアモータ基板の発熱対策で何か良い方法は無いものかと悩んでいました。
たまたま購読していた日刊工業新聞社発行の「機械設計」と言う雑誌の広告ページに、
ペルチェ効果を利用した放熱ユニットなる物を見つけました。
ペルチェ効果とは何ぞやですが、何故その様な現象が起きるのか今でも判りませんが、
確か銅素材にp型とn型の半導体素子を挟み込んだモジュールで、
片方の銅素材に電流を流すと放熱し、他方の銅素材は吸熱すると言うものだったと記憶しています。
早速、電気設計に相談して実験を行い良い結果が得られた事を思い出しました。
残念ながら量産設備では、リニアモータと制御回路の改良で24時間稼働しても発熱をある程度抑える事が出来た為、
放熱ユニットを止めて、モータ基板の裏側に伝熱シートと放熱フィンを設けただけで対応する事が出来ました。
久々にp型、n型半導体の問題を見て過去を思い出した次第です。・・・(ブログ問題は不正解でした トホホです)

航空無線と言う事で、飛行機は私目も大好きでございます。
頭がムシャクシャした時は、県営名古屋、中部国際空港、航空自衛隊岐阜基地周辺や浜松基地などへ出掛け、
心地よいエンジン音に浸りながら、ぼ~っと飛行機を眺めています。
新型コロナが落ち着き緊急事態宣言が解除されたなら各務原航空宇宙博物館へ行き、
三式戦闘機「飛燕」を見学しようかと思っています。

hさん有難うございます。
学生時代、バイトで貯めたお金で初めて手にした車、そうです三菱ギャランGTO !
但し中古車でしたが、その1970年代当時は一世を風靡していました。
よし、これで俺はモテ男になるんだとばかりにカー雑誌を読みあさり、
プラグのスパークが向上し加速UPすると言うボンファイヤー何ぞを取付けたり、
電装部品を交換したりといじり倒し、結局車検が通らないと言う結果に !
モテ男にもなれず痛い出費でしたが懐かしい思い出です。 ハイ !

ではでは本題のお話しですが、
タイヤ編(8)、(9)で釣合い良さに付いてお話ししましたので、
今回は「不釣合い」に付いてお話しします。

回転体の質量分布の不均一を不釣合い=アンバランス(unbalance)と言います。
以下のお話しでは、不釣合いをアンバランスと表現します。

アンバランスには大きく分けて、
① 静アンバランス=スタティック アンバランス(static unbalance)と、
② 動アンバランス=ダイナミック アンバランス(dynamic unbalance)が有ります。
又、一部の専門書やメーカーサイトの解説では、動アンバランスを釣合の状態別に分けて、
③ 偶アンバランス=カップル アンバランス(couple unbalance)を説明しているものも有ります。

では静アンバランス、動アンバランス、偶アンバランスに付いて図を参考にもう少し説明します。

<静アンバランス>


 ロータを支える軸受に作用する力の大きさF1とF2が等しく、作用する力の方向が同じで釣合状態に有り、
 重心が回転軸の中心線から偏重心距離eだけ離れ、且つ慣性主軸が回転軸の中心線と平行にある場合を静アンバランスと言います。
 又、重心位置の反対側に1個の重りを取付ける事で、不釣合いを修正できるので「1面釣合わせ」とも呼ばれます。

<動アンバランス>


 慣性主軸と回転軸の中心線は一致せず傾き、重心位置は回転軸の中心線上に無く、
 ロータを支える軸受に作用する力の大きさF1とF2、力が作用する方向も異なる状態を言います。
 又、軸方向に長いロータは静アンバランスを持つ薄いロータの集積体で有り、
 薄いロータは互いに異なる力の大きさや方向を持った物と考える事ができ、
 これらの不釣合いを長いロータの両端面で釣り合わせる事から「2面釣合わせ」とも呼ばれます。
 
<偶アンバランス>


 慣性主軸と回転軸の中心線は一致せず傾いているが、重心位置は回転軸の中心線上に有り、
 ロータを支える軸受に作用する力の大きさF1とF2は等しいが、作用する方向は180度反対の状態を言います。

動アンバランスも偶アンバランスもロータを支える軸端ではすりこぎ運動に似た動きをします。
そのため静アンバランスの様に釣合い状態から不釣合いを見つけ出す事はできません。
必ず回転させて釣合い状態を調べる必要が有ります。
仮に動アンバランスのロータを静アンバランスのみ修正したとすると、
偶アンバランスが残る事になります。

前文でお話しした「一面釣合わせ」と「二面釣合わせ」の選択方法ですが、
フィールドバランサー装置による修正で用いられる選択方法を紹介します。
・・・あくまで目安で、ロータ条件と不釣合いの状態で検討する必要が有ります。

 剛性ロータの長さ(L)と直径(D)の比(L / D):0.1以下 回転数N:3600m^-1 以下・・・「一面釣合わせ」
:0.1以上 :1800m^-1 以上・・・「二面釣合わせ」
:0.5以下     :1800m^-1 以下・・・「一面釣合わせ」
                    :0.5以上     : 900m^-1 以上・・・「二面釣合わせ」
                    :1.0以下     : 900m^-1 以下・・・「一面釣合わせ」

 この値をグラフに描くと判りやすくなると思います。
 縦軸に比(L/D)、横軸に回転数を取り各数値の交点を求めて見て下さい。
 縦線、横線の範囲内が「一面釣合わせ」か、「二面釣合わせ」の範囲となります。
 
今回はここまでとします。
内容に誤記等ございましたらお知らせ下さい。

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技術のお話し タイヤ編(9)

2021-02-11 15:45:36 | 暮らし
前回のお話しの続きからです。

「釣合い良さの等級」と「各種回転機械に関して推奨される釣合い良さ等級」は次の通りです。

<釣合い良さの等級>

  
  
<各種回転機械に関して推奨される釣合い良さ等級>

  

例えば、釣合い良さの等級を参考にタイヤ+ホイールAssyの許容残留不釣合いを求めてみます。
    注釈:許容残留不釣合いとは、許容できる最大の残留不釣合い(残留アンバランス)のことです。

タイヤ+ホイールの組付工場で生産される製品では、出荷レベル(不釣合い修正済)での許容残留不釣合いは、
    普通車クラスでは8~10g 以下が一般的です。

    <計算条件>
    タイヤサイズ:215/45R17
    タイヤ外径d = φ634 mm ・・・成長寸法時の最大外径寸法
    タイヤ+ホイールAssy質量m = 22 kg
    回転速度v = 100 km/h ・・・高速ユニフォーミティによる振動を避けるため100 km/hとする
釣合い良さ等級 = G16 ・・・各種回転機械に関して推奨される釣合い良さ等級のロータの種類一例から
「特別要求がある6シリンダ以上のクランク軸系」を選択する
                 既にメーカーの出荷基準に於いて不釣合い修正を完了させている為、
                 釣合い良さ等級G40「自動車用車輪、リム、ホイールセット及び駆動軸」は除外する

    初めに回転速度v (km/h)を回転数n (min^-1)に換算します。
n = 100 x 10^6 / ( 60π x 634 ) = 836.7 ≒ 837 min^-1
    
    タイヤ編(7)でお話しした釣合い良さ= en / 9.55 ・・・②を使い比不釣合いの大きさeを計算します。
    16= ( e x 837 ) / 9.55
    e =0.183≒ 0.19 (mm)・・・比不釣合いの大きさ(偏重心)

    計算した比不釣合いの大きさe (mm) に、タイヤ+ホイールAssy質量 m = 22 kgをgに単位換算し掛けて許容残留不釣合いを求めます。
    0.19 (mm) x 22000 (g) = 4180 gmm・・・許容残留不釣合い
    この値が釣合い良さ等級G16での許容値になります。
    
    ロータの幅が薄い場合(自転車のタイヤ+ホイール、ディスクなど)、4180 gmmは1面修正(静バランス)での許容値となり、
    ロータの幅が厚い場合(自動車のタイヤ+ホイール、高速印刷用ローラなど)は2面修正(動バランス)での許容値となるので、
4180 gmm / 2 =2090 gmm (左右対称)となります。

タイヤ+ホイールAssyの場合は2面修正が基本ですから、
    ハブ穴中心からバランスウェイトを取付ける距離が判れば、
    バランスウェイト取付位置での残留不釣合いの許容値となります。

    例えば、ハブ穴中心からバランスウェイトを取付ける距離が225mm(17in)の場合、
    2090 gmm / 225mm = 9.28 ≒ 9.3 g 以下が許容値となります。

    タイヤ+ホイールの組付工場で生産される製品での許容残留不釣合いは、
    普通車クラスでは8~10g 以下が一般的ですから計算とほぼ一致します。

    最高級車クラスでは残留不釣合いの許容値が5g以下に設定されているものが有り、
    釣合い良さ等級も更に精度の良いG16~G6.3の何れかのランクを想定しているのだと思います。

誤記等ございましたらお知らせ下さい。

今回はここまでです。


    
    

    

    



    

    

    
    


    
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技術のお話し タイヤ編(8)

2021-02-07 16:07:42 | 暮らし
あけましておめでとうございます。
本年も宜しくお願い致します。

気が付けば1月も終わり2月も半ばに入ろうとしています。
確定申告に必要な帳簿や領収書などを税理士さんに持参し、
令和2年分の申告手続きをお願いしましたが、
コロナ禍で退去者が多く、部屋の修繕と外壁工事などで大赤字の一年になりました。
地域差はあるものの少子化、世帯数減少など賃貸経営は難しくなっています。
退職金を原資に賃貸経営をお考えの方、絶対お止めになった方が良いと思います。

儲からないなら止めた方が良いよな!
俺はやらないよ!
・・・俺はやるよ!
・・・俺もやるよ!

じゃあ、俺がやるよ!
・・・「どうぞ、どうぞ!」
「チキショ~」
♬「儲からなくってゴメンね、賃貸経営」♬ ってならないために。

 注釈:ダチョウ倶楽部さんの鉄板ネタをパクりました。ごめんなさい!

落ちが付いたところで、
昨年投稿したタイヤ編(7)の補足です。
相変わらず文書を纏めるのが下手で申し訳ございません!

タイヤ編(7)の内容で、高速ユニフォーミティを測定するドラムの場合、
ドラムの釣合い良さを6.3G以下にする必要がありますと説明しましたが、
「釣合い良さ6.3Gとは何ぞや」と思った方、いらっしゃるかと思います。

まず「釣合い良さ」とは何かを考えてみます。
JISハンドブック 機械要素 : B 0905-1992を参考に説明すると、
二つの軸受で支持された状態で、目標とする任意の回転速度まで撓まないロータ(回転体+回転軸)を剛性ロータとします。
その剛性ロータの釣合い程度を示す量を「釣合い良さ」と言います。
別の言い方では、剛性ロータの質量分布がどれだけ均等であるかを表す量と言い、
計算式で表すと比不釣合いの大きさe(mm)と、ある指定された角速度ω(rad/s)との積と定義されます。

 釣合い良さ(mm/s) = eω・・・①

 角速度ω(rad/s)と回転速度n(min^-1)の関係は、ω = 2πn / 60 ですから、
 回転数を使い計算する場合は下記の式になります。

 釣合い良さ(mm/s) = en / 9.55・・・②

 注釈:角速度ωは1秒間当たり何度変化したかを表し、角度の単位はラジアン(rad)を使用します。
    180度 = π(rad)ですから360度 = 2π(rad)、回転数は1分間(min)に何回転したかを表します。
    よって回転数(min^-1)を用いて角速度ω(rad/s)を計算する場合、2π / 60を回転数nに掛け合わせます。   

   比不釣合いとは剛性ロータに於いて、静不釣合い : mrをロータの質量:Mで割った量で、
    ロータの質量中心の軸中心線からの偏りに等しい。

<参考図>


計算式で表すと、比不釣合い e(mm) = mr / M ・・・偏重心
                静不釣合い = mr(gmm又はkgmm) ・・・静アンバランス
                不釣合い質量 : m(g又はkg)
剛性ロータ質量 : M(g又はkg)
回転中心から不釣合い質量までの距離 : r(mm)

又、JISハンドブック 機械要素 : JIS B 0905では、「釣合い良さ等級」から「釣合い等級の上限値」を定め、
各種回転機械の釣合い良さの推奨値を提示しています。

誤記などございましたらお知らせください。

次回はこの続きから
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