真衣歌の心~蛸壺の中で

生きているとあれやこれやあるわねえ

残酷な童謡の世界

2020-05-26 09:34:46 | 日記
残酷な童謡の世界

色んな歌の中で、
童謡ほど残酷な世界は無いでしょう。
子供向けで有るにも拘らず、
その歌詞の意味を深く考えずに、
子供の時代から童謡に親しんできました。
今更にその歌詞を振り返ると、
恐怖すら感じられます。

例えば、テルテル坊主

・・・そなたの首をチョンと切るぞ。
明日、雨にするなら首をちょん切るそうな。
勝手なことを頼んでおきながら、
言う事を聞いてくれないと、大変な目に会わされる。

例えば、十五夜お月さん

・・・ばあやはお暇とったのはいいけれど、
妹は何処かへ貰われて行き、
お母さんは、死んでしまったようです。
一家離散だ。

例えば、叱られて

・・・町までお使いに行かされ、
もう一人は、子守だ。
日が暮れてキツネでも出て、化かされそうです。

数え上げれば切りがないが、
(数え上げている日々)
もっとも悲惨なのは、あの有名な小守歌
・・・おどんがウッチンチューたら 
・・・たが泣いてくりょか 裏の松山蝉が鳴く
こんな侘しい話しが有ろうか。

赤い靴

童謡の中で、ちょっと変わっているのが

・・・赤い靴はいてた 女の子
   異人さんに連れられて行っちゃった

これは、終戦直後の風潮だと思います。
(私は知りませんよ。テレビやドラマで見た感想です。)
赤い靴は、さぞ目だったことでしょう。
きっと、エナメルだったんでしょうね。
(その当時エナメルがあったかどうか知りませんけど。)
異人さんとは、GI(軍人)なんでしょうね。
行って幸せになったかどうか、
日本からばいばいして、異国に渡った女性の事を歌ったものです。

これで、童謡なんですから・・・

・・・青い目をしたお人形は
   アメリカ生まれのセルロイド・・・・・

懐かしいセルロイドと言う言葉
もはや、死語といえるかも。
この歌の優しい事、
でも言い換えれば、日米仲良くしましょうね、だ。
世相の反映であって、お人形にかこつけている訳です。

最近の歌は、芸術的というか、
現代詩に曲がついているようで、
歌詞として読めば素晴らしい歌がひしめいています。
けれど、聞いていて感動しても、
簡単に口ずさめる歌が少ないのが残念です。

童謡は誰もが口ずさめるし、歌詞も分かりやすい。
簡単すぎて面白みがない歌でしょうか。
いつの時代も、童謡は歌いつがれてゆくのです。
ヒットチャートにのる事はないだろうけど。


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