今更いうまでもなく、今日でアナログ放送が終わります。
私個人はデジタル放送よりもアナログ放送のほうが好きですが、停波するのであればやむを得ないということで
すでに完全にデジタル環境に移行していますが、今から考えてもこの国策にはどんな意味があったのか疑問です。
デジタル放送の気に入らないところはたくさんあるのですが、筆頭は
B-CASです。なぜこんな訳のわからない私企業を儲けさせるために視聴者が不便を強いられる必要があるんでしょうか。
画質もひどく、MPEG2かつ低ビットレートなので簡単に破綻します。なぜH.264を採用しなかったのでしょうか。ベースとなっているのは松下とか国内企業の技術なわけですし、時期の問題であれば待つこともできたはずです。あとは緊急速報などが数秒遅れるのも問題で、スポーツ観戦は画質も合わせて見られたもんじゃないです。地デジは画質がいいといわれますが、解像度が高ければキレイであるというのは間違いで、動きが激しくても破綻しないのがキレイなんだと私は思います。その点アナログ放送のほうがマシです。
デジタル放送の低ビットレートも、あんまり画質がよすぎるとBDやDVDなどのパッケージ製品が売れなくなるから悪くしているという話を聞いたことがありますが、真偽の程は定かではありません。本当だとしたら視聴者を馬鹿にしすぎですね。
そのほかにも、アナログでは見られていたKBS京都が入らなくなったり(これは個人の環境ですが徳島なんかでは見られるチャンネルが顕著に減ったと聞いています)、(アナログ)ラジオでテレビの音声が聞けなくなったり、問題点は枚挙に暇がありません。
電波の有効活用をするためにアナログ放送を止めるということですが、そもそも日本の電波行政は全く信用できないので、有効活用されるとは全く思えないのも大いなる問題です。
ここからは私がほとんどアニメしか見ないのでアニメの話に限定しますが。
アニメに関しては、だいぶニコ動やその他の動画配信Webサイトのおかげで新作アニメが手軽に見られる環境が整い、それなりの速度のインターネット回線があれば以前よりも見られる機会は増えました。でもこれはデジタル放送とは特に関係ないですよね。
デジタル放送が見られない、あるいは見ない、かといってこの手の動画配信Webサイトは期間限定で無料であり原則としては有料で、かつ画質は全くよくないので見たくない(私は結構これ)、国内版だとBDやDVDなどのメディアは高すぎるので買えない、となると、もはやアニメを見るのを断念したくなるレベルです。
ただし、米国や英国Amazonだと結構アニメのBDやDVDが販売されていますし、折からの円高で割安ですし、もちろん画質もいいですし(日本で販売されるものと比較するとビットレートが落とされていることもありますが)、BDだと米国とリージョンコードが一緒なので(英国はどうでしたっけ?)わりと手軽に見られる状況になりつつあります。よって、今後は有力なアニメを見る手段になるのかなと予想しています。
で、こういう状況になって一体誰が喜ぶんでしょうか。Amazon以外に勝者はいないように見えるのですが。どうしてこうなった!?