長唄というのは難しい総合芸術なんだなぁ~、といつも思う。
タテ三味線、あるいはタテ唄、タテ鼓という指揮者のセンスによって、まったく違う印象の音楽になってしまうし、同じ曲なのに踊り地で弾くとき、素囃子で弾くとき、お囃子入り、お囃子なし…など、シチュエーションによってもまったく変わってしまう。
おまけに流派によってテは違うし、曲の作り方まで違う。
演奏するメンバーによっても変わる。
1曲だけの演奏と何番も演奏するとき。
唄う人によって調子は変わるし、お三味線の調子はしょっちゅう狂う。
こんな音楽が他にあるのかな~と思ってしまう。
まぁ、オーケストラでもベルリン・フィル、ウィーン・フィル、N響…それぞれ違うし、指揮者によって同じ曲がまったく違う音楽になっていることも多いし、アンサンブルなどもそれはそれで難しいですが…
でも、やっぱりシチュエーションに関しては長唄の方が色々ありすぎて難しいと思う。
そんな様々なシチュエーションの中でバランス良い音楽作りをしなくてはいけないなんて至難の業で、それが出来ている演奏家の人のことは本当に尊敬します。
私の頭の中のCPUはいっぱいいっぱいです~