1月14日、京都市南区の東寺(教王護国寺)で鎮護国家や玉体安穏を祈願する「後七日御修法(ごしちにちみしほ)」の結願上堂が行われ、天皇陛下の勅使も参向し、献香が執り行われた。
後七日御修法は、真言宗最高の密教儀式で、天皇陛下がお召しになられる御衣を加持する。

今年は、高野山金剛峯寺座主の長谷部真道猊下が大阿闍梨を勤め、胎蔵界曼荼羅の前で厳修された。

法要が営まれる潅頂院へ続く道= 筆者撮影
午前10時、真言宗の各派総大本山の高僧ら15人の高僧が本坊を出発。それぞれ大きな朱傘を差し掛けられながら、境内を静かに歩いて法要を営む潅頂院に入った。

潅頂院に入る真言宗の各派総大本山の高僧= 筆者撮影
午前11時過ぎ、勅使の石原秀樹京都事務所長と随員が正装姿で到着。一旦、勅使供応の場として使われる小子房に入られた後、11時20頃、法要が営まれている潅頂院に向かわれた。

法要が営まれている潅頂院へと向かう勅使= 筆者撮影
11時45分頃、御加持を終えた御衣は、弘法大師を祀る御影堂に奉安され、奉還される。

御加持をした御衣を潅頂院から御影堂へ奉送= 筆者撮影

御影堂にて唐櫃より取り出された御衣= 筆者撮影
後七日御修法は、弘法大師空海の進言により、承和元年(834年)に宮中(内裏)真言院で営まれたのが始まりで、明治以降は1月8日〜14日に東寺(教王護国寺)潅頂院で行われている。

潅頂院南側(三昧耶戒場)= 筆者撮影
御修法の様子は非公開だが、結願後は後拝みとして、午後12時30分頃より、修法の香煙が立ち込める潅頂院が公開され、天皇陛下の念持仏として清涼殿の次の間にお祀りされた二間観世音菩薩の守護札が参拝者に授与される。

御修法で使用された仏具の一部= 筆者撮影
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