市川稔の米(マイ)情報

再生産できる価格とは?

ある肥料会社で研修がありました。

遠方から20数名の農業経営者が参集しました。

コメ農家が多いのでこの時期は「シーズンオフ」になるのです。

そんな中、小生はある言葉に反応したのです。

再生産できる価格(収入)がもらえればよい

多くは望まないが、普通に生活できてまた来年も生産できる「価格」がでれば良いなぁ~という願いというか願望でしょう。

農業というのは土地を相手にします。天候にも大きく左右されます。
この冬の白菜、大根のようにとれすぎて値がつかないような大暴落もあります。
これも大変厳しい話しです。

逆に主な生産地が不作で思わぬ値がつくこともあります。

やはり「コメ農家」に多いかな。

再生産できる価格を保証して欲しいという発想は・・・。

農業生産品はなかなか難しい問題なので簡単に論ずることはできません。

ここでは考え方について述べたいと思います。

一般市場で価格が保証された商品などほとんど無いということを云いたいのです。

だれでも提供側(販売側)は

値よくたくさん売りたい

と思っています。

一方、買う側は

良いものを安く買いたい

と思っています。

同じ人間が提供側と買う側で意識が180度違うのです。

そこで問題。

自由経済はあるルールによって競争しながら発展しようというものでしょう。

そのルールの中身がとても大事になるのです。

価格を保証したら悲しいかな人間は努力しなくなります。

なんとか生きて行かねばならないから知恵を働かせ努力をするのではないでしょうか?

そんなこと言ったって農業の世界は別だという意見もあるでしょう。

ただ、意識としてそのように考えないと努力しなくなってしまう。

単価の安い高いと、収入(利益)とはイコールではありません。

農業の場合は土地に対する生産性の問題が大きい。

投入する人と時間。これを人時生産性という尺度で計ります。

売上とは数量×単価ですね。

それとコストの問題があります。

コストでも人件費を中心に「売上に関係なく」かかる固定費と、
売上に比例してかかる変動費とに分かれます。

農業生産品は「商品」です。

販売品は商品なのです。

商品価値という言葉があります。

なかなか難しい問題ですが、

再生産できる価格というより、

再生産できる経営をどう構築するかという発想が必要でしょうね。

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コメント一覧

北のあざらし
未来を創る義務
未来を創る義務が相互にあるわけです。

その責任を放棄し合って、あげくのはてに自分だけは勝ち組です! って威張って何の意味があるんでしょう、

てなことを考えてしまうわけです。
杉村 敏夫
農産物を「商品」にするには・・・
http://www.subaru25.com
農産物、水産物を「商品」にどう仕立て上げるかがポイントです。
市場でせりを待つ野菜はまだたんなる農産物です。せりでなくても相対でもいい。売れたときに初めて「商品」になります。
農産物でも水産物でも、この「商品」に変身させるときに知恵が必要だと思います。
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