ばりふりっと鳥羽 ~ぬくとまるバリアフリー観光地~

伊勢志摩バリアフリーツアーセンターより、鳥羽市及び伊勢志摩のバリアフリー観光情報を発信しています。

鳥羽市内バリアフリータウンウォッチング

2019-11-13 09:16:00 | バリアフリー情報
こんにちは
伊勢志摩バリアフリーツアーセンターです。

昨日、鳥羽市地域自立支援協議会、鳥羽市民生委員児童委員協議会障がい者部会合同研修会ということで、
鳥羽市内バリアフリータウンウォッチングが開催されました!

日時: 11月12日(火)13:30~15:30
集合場所: 鳥羽東中学校体育館 (鳥羽市安楽島町1451-19)
講師:伊勢志摩バリアフリーツアーセンター

【スケジュール】
13:30~13:50 実施についての説明 (体育館)
14:00~15:00 災害時におけるバリアフリーについて実際に歩いて考えよう!!
・鳥羽高校から鳥羽東中学校までの避難経路の確認
・防災倉庫の中身のは?
・福祉避難所に指定されている「障がい者福祉センター ゆめぱーる」の見学
15:10~15:30 意見交換、質疑応答 (体育館)
解 散

バリアフリータウンウォッチングは、今年で4回目。
市内を歩いて障がい者の方にとって段差や、障壁などにより、社会参加を妨げるものについて学び、
障壁をなくして行くための研修会です。

参加者は24名。
今回は、南海トラフ地震や相次ぐ自然災害に備え、防災の視点で研修。
当日は市内に住む障害者、福祉施設のスタッフ、民生委員の方々などと共にタウンウォッチングをしました。

講師がワタクシなものですから、写真が少ないのですが、
まず、東中学校に集まり、民児協障害者部会 濱﨑 靖導さんのご挨拶のあと、
今日の趣旨説明。

その後、鳥羽高校から鳥羽東中学校に抜ける避難路を確認。


現在の避難経路の様子


避難路は、東日本大震災の翌年の2012年に整備されました。
その時には、上部の階段はなく、ロープを伝って上るようになっていました。


その翌年に、上部の階段を整備。


しかし、設置から7年が経過して、雑草も生い茂り、上部階段も壊れかけていて、ところどころ危な状況です。


この経路については、鳥羽東中の隣に、消防署が建設されることから、
昨年別の舗装された道が整備され、必ずにもここを通らなくても東中に避難できるのですが、
参加者の中には、「せっかく先人が作った経路。このように荒れた状態になっていては、防犯上の危険もあるので、
是非整備して欲しい!」という声があがりました。

次に防災倉庫の点検。
鳥羽市役所の防災機器管理室の担当者が倉庫の中を見せてくださいました。

中身は、防災用組み立て式簡易トイレ、発電機など。


あれっ? 思ったより中がスカスカなんですけど・・

実は、つい2か月前までは、防災倉庫の中身が満杯だったそうです。
しかし、飲料水、マット、毛布など、すぐに使うものは、東中学校の空いた教室の中に移動させたとのこと。
その方が、いざというときに取り出しやすいですものね。

そして、空いたスペースに、近隣の町内会や幼稚園が用意した防災備品を置くことができるようにしたそうなんです。
なーるほど。

そして福祉避難所にも指定されている「障がい者福祉センター ゆめぱーる」を見学させていただきました。
施設管理者の谷水さんから、施設の概要と、福祉避難所としての役割を説明していただきました。


福祉避難所は市内に3箇所あり、内2カ所は高齢者を対象とした施設。
こちらゆめパールは、それ以外にも、障がい者、乳幼児などを受け入れることを想定しています。
受入れ人数は24名。

とはいえ、災害時にすぐに開設されるわけではなく、
それぞれの避難場所に避難したのち、
必要とされる方は、こちらに移っていただくということだそうです。

こうして実際の避難所を見学してみると、
災害の状況、時間帯、家族構成などによっては、
自治体が定める避難所以外にも避難する場所を考えておくことが必要なのでは・・と思えてきました。

今年の夏の豪雨災害など、
想定されていなかった地域で被害が広がったことなどから考えると、
特に、高齢者・障がい者がご家族にいらっしゃる場合は、
避難所が開設される前から、
高台の知人・親せき宅に身を寄せおくとか、
そういった避難の仕方もあるのだなと思います。

鳥羽市内の高台にある旅館さんでも、
実際に台風の時に、避難してくる地元の高齢者などがいらっしゃるそうで、
その際には、快く受け入れていらっしゃるそうです。

避難経路についても、今回の鳥羽高⇒東中の経路同様、数年前とは状況が変わっている可能性もあるので、
災害の状況、避難する時間帯により、安全に避難できる場所・経路を複数考えておくことが大切だと思いました。

また、長引く避難生活をイメージをしながら
医薬品、衛生用品の他、自分や家族にとって、必要なもの準備しておくことも必要ですね。

そして最後に「逃げることをあきらめないで!」

障がい者、高齢者など、避難が困難な方のためには、周囲の方々の手助けが必要です。

日ごろの備えとしては、
防災訓練や地域の集いに積極的に参加して、
「うちのおじいちゃん、最近、歩きにくくなっていて、車いすを使うようになっているんですよー」
や、
「家の子供は、発達障がいがあって、多動の傾向があります」
など、
地域の人たちと触れ合いながら、自然な形で知っていただければ、
いざという時に、助けていただけると思うんです。

実際の災害時には、変わり果てた状況に精神的なショックもあるだろうし、
もしかしたら、家族も、自分もケガをしているかもしれないし、
どういう状況になっているのか分かりませんが、
それでも、鳥羽の「つながり」、「助け合い」 「たくましさ」、「団結力」など、
『地域力』を信じています!


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