こんにちは
伊勢志摩バリアフリーツアーセンターです。
今日は鳥羽市保健福祉センターひだまりで、
障害者互助会主催の講演会がありました。
「新型コロナウイルス感染予防にいて学ぼう」
講師:愛知県立大学看護学部 清水宣明教授
清水教授は日本のウィルス学の権威で、
最近はメーテレなどのTV番組のコメンテーターとしてもご出演。
小学校を基点とした地域のインフルエンザ流行制御の研究や、
教育、実践、看護の視点による災害弱者の安全と健康の危機管理対策などをなさっています。
対策とはマニュアルを作ることではありません。
その時、ひとりひとりが何をどう判断し、どのように動くか。
現実に起こった時、何が起こるのか、どのような行動をとれば良いのかが直ちにわかること。それが対策です。
それには、正しい知識を持ち、
自分にどのような形で関わってくるのか、
その時に何をすればよいのかがイメージできることが大切。
感染症は脅威ではあるけれど、
不安や恐怖、危機感を抱くことは必要ないことを学びました。
...言われて始めて認識したのですが、
ウイルスと細菌は違います。
細菌は放置により増殖しますが、
ウイルスは人の体に入って、初めて増殖します。
インフルエンザや風邪ウイルスは、主に上気道(鼻腔、咽頭、喉頭)で増えますが、
コロナウイルスは下気道(気管、肺)で増殖します。
その作用により、肺炎が起こるということなんですね。なるほど。
ウイルスにも特性があり、コロナウイルスの感染経路には
「接触感染」「飛沫感染」がありますが、
エレベーターのスイッチやドアノブから感染する直接感染は、ほとんどないとのこと。
飛沫も、飛び散るつばきなどは粒子が大きいので、すぐに下に落ちるため、それほど感染力は強くない。
それより一番怖いのが咳やくしゃみ、会話に伴って漂う細かい飛沫が乾いてしまうことにより空気中に漂うエアルゾル化。
粒子が細かく、人の肺にまで入り込んでしまうことが感染の原因だということがわかってきました。
エアルゾル感染を防ぐ最大の方法は、換気。
マスクと共に、
濃く漂うウイルスの粒子の濃度を薄め、感染するリスクを減らすことが最大の防御だそうです。
それには、「30分に1度」など、定期的に換気を行うのではなく、
弱い流れでも良いので、常に空気を循環させることが大切。
「窓を少し開けておく」や「扇風機の風を弱く流しておく」などが有効とのことでした。
コロナウイルスはノロウイルスとは違い、次亜塩素系の消毒液は必要ありません。
手洗いも実は水で十分だそうで、
消毒も、普通の洗剤でふき取るぐらいでコロナウイルスを除去することができるそうです。
そして今、巷で行われている対策が、もしかしたら感染源になってしいることがあるそうで、
例えば飲食店のテーブルに設置してあるシールドでエアロゾルを留めてしまって、
次に違う人がその席に座ったことにより感染してしまう恐れがあるのでは?とのことでした。
とはいえ、コロナウイルスは衣服から検出されることはほとんどないそうで、
もし、若干付着していたとしても、そこから感染することはまずないそうです。
マスクや手洗いなど、ほとんどすべての人が実施しているにも関わらず感染が拡大してしまうのは、
潜伏期間や、感染しても症状が出ない人、弱い人から知らず知らずに移ってしまうので、感染者はどうしても出てしまうもの。
特に家庭内で感染を防ぐことは、なかなか難しいですね。
しかし、感染者が出ても広がらないようにするには、
濃厚接触者を速やかに特定し、直ちに動きを止めて、
感染したとしても、それ以上広めないこと。
これから乾燥の季節。空気中の水分量が減ると、
それだけ飛沫が乾燥して空気中に漂いやすくなります。
今、我々がとるべき行動は次のこと
・閉鎖した空間を作らない (更衣室などに注意)
・積極的に換気する
・不要の滞留はやめる
・マスクをする
・おしゃべりを減らす
・人込みを避ける
・体調に注意し、適切に受診する
我々はコロナウイルスとは、しばし付き合わねばならぬ宿命。
とあれば、やみくもに不安や恐怖を抱くのではなく、
正しく知り、正しく恐れ、
それぞれがとるべき行動をきちんと守ることが大切ですね!
なるほどー!!と100回は頷いた講演会でした。
ありがとうございました。