ばりふりっと鳥羽 ~ぬくとまるバリアフリー観光地~

伊勢志摩バリアフリーツアーセンターより、鳥羽市及び伊勢志摩のバリアフリー観光情報を発信しています。

あるのに、ないなんて、もったいない。

2010-02-21 10:07:28 | バリアフリー情報
こんにちは
伊勢志摩バイアフリーツアーセンターです。

タイトルの「あるのにないなんて・・・」と、何だか判じ物みたいな表現ですが、
これは、あるホテルにバリアフリー調査に行ったときの話です。
(鳥羽市内のホテルではありませんので、あしからず)

そのホテルは、市街地から少し離れた場所にあり、「シティホテル」といった感じ。
客室も100室余あり、シングルやツインルームの他に大浴場も完備!
1階には和風レストランもあり、なかなかGOODなホテルです。

駐車場には屋根の付いた障害者用駐車場もあり、
入り口にも段差が無く、バリアフリー度もかなり高め!

そして、何より、1階に車いす対応トイレがあるではありませんか!
おお、素晴らしい!

しかしながら、とても残念なのは、どこにもそれを表示する案内が無いという事でした。

普通、車いす対応のトイレがある場所には廊下に車いすマークが付いていたり、
トイレの前にも、それと示すマークが付いていますよね。

しかし、このホテルのどこにもそれを示すマークが無い。

扉の前にも、何もない。
ただ、白い大きなドアがあるだけでした。

「あれ、ここって、もしかして、物入れ?」って思ったくらい。

でもね、中はこんなに立派なトイレなんですよ。


嗚呼、もったいない。
「せっかくあるのに、使われなきゃ、トイレも泣きますよ。」ってなもんですよねぇ。

そこで、フロントの人に
「車いすマークはホームセンターや100円ショップでも売っているので、
車いすマークを廊下とトイレの前に付けてください」とお願いしました。

要望は聞いてくださいましたが、
「ウチは完全なバリアフリーではないので、何かあった時にトラブルになると困るので、
バリアフリーの設備(トイレ)があることは、言わないようにしているんです」
との答え。


この回答の裏にある
障害者の利用 = クレームになる
という発想も残念。

ちゃんと、ちゃんと情報発信をし、説明をすれば、
そういったトラブルは起こらないはずです。

確かに客室にはバリアフリールームはありませんが、
車いす対応駐車場もあり、館内にはエレベータももちろんあり(手すりや鏡は付いていませんが),
何より入り口には段差がありません。
そして、フロントの階には車いす対応トイレが!

伊勢志摩バリアフリーツアーセンターでは、これだけ設備が整っていれば、
バリアフリーの宿としてご紹介しています。

比較的若いチェアウォーカーですと、館内に1箇所車いす対応トイレがあればOKという方も多いと聞きます。
安く泊まりたいという人は、そういったビジネス系のホテルを選ばれる方もいらっしゃいます。

このホテルもシングル平日1泊5500円。 
安いっ!

ホテル内も清潔で、コインランドリーや高速インターネットの環境も整っています。
その上、ズボンプレッサーの貸し出しも有り、ビジネスマンにも嬉しい限りです。

そういった情報は、ホームページでも発信しているのに、
車いす対応トイレがある事だけ伏せるなんてね。残念です。
本当に残念。


きっとチェアウォーカーのビジネスマンだって利用したいはず。

このホテルは、世界的にも有名な某観光地からも車で15分の距離。
観光客も多く利用されている事でしょう。

客室がバリアフリーでないからといっても、
1階にレストランがあります。
そこのお客さんの中にも、きっと利用者したい人は多いと思います。


車いす対応トイレは、何も車いすの人だけが利用する訳ではありません。

歩けるけど、トイレに手すりが欲しい人だって多いはず。
障害者に限らず、ひどい腰痛持ちの人だって使いたいですよね。

それに、高齢者、知的発達障害、認知症など、
付き添いの介助や見守りが必要な人も利用します。

普通のトイレじゃ、狭くて2人では入れないし、
異性介助となると、尚更です。


そのホテルにとっては、1階にあるレストランはあくまでテナントであり、
そこまでは考えが及ばないのでしょうか?

本当に何とも残念な話です。

「でも、何とか理解してもらいたいな。」
「その為には、私たちはどうすれば良いのかな?」
と思った出来事でした。

こういう施設が1つでもなくなるように、
我々伊勢志摩バリアフリーツアーセンターもがんばっていきたいと思います。


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