handmade-ism

昨日も今日も明後日も、洋裁漬けの日々。

大震災 被災地での小さな奇跡

2011-03-18 15:29:24 | 日々の出来事
昨日の夕方、何とか電気が復旧
とにもかくにもまずPCを繋いだら本体も回線も生きていた

まだ何も手付かずの仕事部屋でこの記事を更新中

ぐちゃぐちゃになった家の中を片付けるのはこれからの大仕事なのだ
とりあえず飲料水とガソリン、生活用水を確保するのに奔走する日々
この一週間は毎日、田んぼに使用していた木の杭を切って薪にし、炊事や体を洗うお湯を沸かしていた
飲料水は井戸水を手桶で汲む
生活用水は雨水をありったけのバケツや桶にためる
それでも足りなければ近くの沼に汲みに行く
ガソリンは、明日スタンドに油が入ると聞けば夜明け前に行って半日並ぶ

これだけでもう一日が終わっていく

それでもまだ、我が家は両親が農業を営んでいるからお米には不自由しない
おかずがなくても白いご飯が食べられる

とにかく、うちのような僻地の住人は車が使えないと何も出来ない
大きなスーパーまでは車で20分
とてもじゃないが歩いて往復できる距離ではない

一番近い小さなスーパーでも歩けば1時間近くかかる
そこももう食料品のストックは尽きている

避難所ではなく自宅にいる人たちは自分の力で食糧確保が出来なければ飢えてしまう

けれども、親戚やご近所同士助け合って生きている


こんな未曾有の震災のなか、2つの奇跡に出会った


まずひとつ目の奇跡

地震の直後の夕方のこと。
近所の人が車で家路を急いでいたら歩いて帰る途中の人に遭遇し、乗せてやろうと思って声をかけた
するとその人は「自分は何とかなる。それよりも近くのマクドナルドに車の中で震えている親子がいるからそっちを助けてやって欲しい」と言ったそう

そこで近所の人がマクドナルドに行って見るとガソリンの切れた車の中でお母さんと小さな子供2人の3人が震えていた
事情を聞くと、南三陸町から登米市の病院に来たところで被災してそのまま病院で待機していたが、病院がガス漏れしたために近くのマクドナルドの駐車場まで避難して来たとのこと

近所の人はこのまま一晩車の中にいたら3人とも凍死すると判断して自宅近くの集落センターに連れてきた
そこでは私達近隣住民が焚き出しをしたりしていてストーブもあったので2,3日過ごしたあと近くの町に住む知人宅に送り届けた


車に乗せてあげた人も、自分よりも先に親子を助けてと言ってくれた人も、なんて暖かい人達なんだろう
こういう時に人柄が出るものなのだろうなぁ

と、偶然にも津波を免れた親子の話を従兄弟に話して聞かせたら。。。
「その人もしかして俺の知り合いが探してる親子かもしんない!!!」だって。
なんですとーーーー!?

その親子のご家族が、知り合いを頼って人づてに捜し歩いていたようなのです
私が知る話はここまでなのですが、送り届けた知人宅もわかったことだし、無事に再会できた事でしょう

世の中狭いね
そしてそこここで人知れず小さな奇跡は起こっている
そしてその奇跡の数々はたくさんの人と人のつながりで生まれている

本当に小さなことだけど、誰かに話したかった
こんなときだからこそ感動も大きい


長くなってしまったので、2つ目の奇跡は又後で。。。