一庵 (ひとつあん)

飛べないライター『いたっきい』の愚行をさらしています。

※普段ハtwitterニ居リマス。

現代の防人 (新田原基地航空祭2)

2005-12-10 | 旅行・見学


まだまだフライトは続きます。新田原ネタもまだまだ続きます。

次のフライトは、第23飛行隊です。


  第5航空団、第23飛行隊。

  この飛行隊は、第202飛行隊を母体に数年前に新設された、最も新し
  い戦闘機部隊である。

  第21飛行隊、第22飛行隊(ともに松島基地)がF-2への機種転換訓練
  を行うのと同様に、F-15への機種転換を主目的とするこの部隊には、
  複座のF-15(DJ型)と教官パイロットが優先して集められており、また
  アグレッサーとのACM(空中戦訓練)を行う頻度も高いため、若手パイ
  ロットの成長を効果的に支援できる。
  また有事の際には強力な制空戦闘部隊として、即座に実戦任務に就
  くことができる。

  雛鳥たちが立派な猛禽に成長するのが、この第23飛行隊なのである。


  
  フルバーナーで離陸するF-15DJイーグル
  DJ型は、単座型のF-15Jを複座にしたもので、前後席ともに
  操縦装置を持ち、それらはリンクして作動する


  
  いつの間にか曇天・・・空に溶け込む迷彩の効果がよく分かる
  5t近い外部燃料タンクを懸吊しても、機動性の低下はほとん
  ど感じられない


  
  急旋回するF-15DJ
  機体下部のハードポイント(兵装搭載架)がよく分かる
  翼下に合計4本ある棒状のものは、短距離空対空ミサイルの
  発射軌条(レール)である


  
  水平尾翼の角度から、機首を急激に引き起こしている様子が
  よく分かる
  アフターバーナーは、エンジン内部を通過して後方へ抜ける
  排気ガスに、再び燃料を噴射して点火することで推力を倍増
  させる装置。ちなみに燃費も極端に悪化する


  
  主翼上面に薄くベイパーをまとわりつかせながら急旋回する
  F-15。主翼面積はテニスコート一面分に匹敵する

  
  フライトを終え、着陸したイーグル
  背中の巨大なエアブレーキを開き、着陸後も機首上げ姿勢を
  維持することで空気抵抗を大きくし、ギアブレーキをかけずに
  減速する


  げふ ⊂⌒~⊃*。Д。)-з <食傷気味

・・・失礼。あまりにもイーグルを見すぎたもんで。。。

さて。

航空祭を盛りあげるのは、実戦部隊だけではありません。
新田原基地所属の救難隊や、近隣基地から飛来してデモを行い、そのまま帰って
いく航空機など、見せ場はまだまだあります。

  まずは新田原救難隊のフライトです。

  
  救難捜索機U-125A
  元々ビズジェットのため機内容積には余裕があり、そこに遭
  難者捜索のための機材を満載している

  
  機尾のハッチより救急キットを投下するU-125A
  遭難者に近い場所にキットを投下するため、ギアを降ろしフラ
  ップを下げ、低速で航過する
  胴体下のふくらみは、遭難者の体温を探知するための赤外線
  探査装置

  
  遭難者を確認しながら進入する救難ヘリUH-60
  周囲を海に囲まれた日本での救難活動は洋上で行われるこ
  とも多く、そのため海上で敵に視認されにくい深い青に塗装さ
  れている

  
  スリングを使って降下する2名の救難隊員
  救難隊員はこのような危険な任務もこなしながら、場合に
  よっては劣悪な環境下で簡単な外科手術も行える


  
  担架に乗せた遭難者とともにホイストで吊り上
  げられる救難隊員。UH-60は風上に機首を向
  け、機体をできるだけ安定させる


続いて、C-1輸送機が陸上自衛隊員を乗せて離陸します。
機体は入間基地所属、乗っている隊員は木更津の第一空挺団員です。

  風向きを確認するための発煙筒、教導隊員を降下させ、針路を微調整した
  あと本隊が降下します。

  
  C-1の右舷側ドアより降下する空挺団員

  
  輸送機には空挺降下のほか、空中から物資を
  投下する任務をもつため、低速飛行の能力も
  求められる



続いて・・・

 キタ━━゜+.ヽ(≧▽≦)ノ.+゜━━ ッ ! ! !


築城基地第6飛行隊支援戦闘機F-1による対地攻撃です。
入間で「もう見ることはない」と思っていたF-1でしたが、マニア情報によるとこの
新田原航空祭が一般に公開される最後の機会になるようです。

  まさかまだ見る機会があるとは思っていなかった支援戦闘機F-1。
  まもなく全機退役。寂しいものです。

  
  対地攻撃の後、引き起こして左旋回するF-1
  グレイト!

  
  降下中のF-1
  側面から陽光を浴びて胴体の形がくっきり浮かび上がる
  
ビューティホー!

  
  高翼面過重、エリアルール、幅が狭く長いボディ・・・時代を
  感じる 
ワンダホー!

支援戦闘機F-1は本年度、20年以上に及んだ運用の歴史に幕を下ろします。
最後に快晴の空のもと、元気に飛び回る姿を見ることができてラッキーでした。

さて、これにてやっと終了!・・・・・・ではありません。

食事をとりつつ、大トリ、ブルーインパルスのフライトに備えます。

















    新田原航空祭はまだ終わらない!




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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
大作ですね (abi)
2005-12-23 17:02:53
空挺降下の写真、むちゃイイ!!!

航空祭完結編も期待してますw
返信する
『庵』ビリバボー (ichirou)
2005-12-24 10:32:55
UH60の機動性の良さには驚かされますよね。

浮力に反する動きをして...いつも落ちるんじゃないかと要らぬ心配しちゃいます。



エアブレーキの写真は固定焦点で撮ったんですね?

ズームで全体を追っかけるよりも迫力あって良いです!

先日会った時にいたっきいさんが言ってたのはこの事なんでしょうね?

返信する
しびれは続く、どこまでも! (仮眠ライダー55)
2005-12-24 15:48:46
イーグル最高!言葉がでてきません~



F-1の最後の勇姿見られて良かったですね!心から長い間ご苦労様でしたといいたいです。降下中のF-1、光を浴びるとこのように見えるのですか、感激しました~



空挺団も危険なのに、そういうことを忘れるほど、美しいですね



UH-60の色は海の色なのですか、すべてちゃんと裏づけがあるのですねーなんか日本海を思わせるような色ですね。



U-125も空の色もとても綺麗~



















返信する
まさかここまで (いたっきい)
2005-12-26 00:23:18
超大作になるとはおもっていなかったいたっきいでございます。



■abiさま



 空挺のパラシュート、新しくなりましたね。今度のは軽そうです。

 もうすこし北向きの風が強ければ、もっと面白いものが撮れてたと思うんですが。

 空挺写真、もう一枚追加しました。

 後で追加した写真(上)のほうが、個人的にはお気に入りですw



■ichirouさま



 UH60は、見るからに重そうなのに軽々と機動するところがお気に入りです。

 ヘリにしては異様に長い航続力や、ペイロードの大きさなど、なるほど世界中で

 次々に採用されていってるのがよくわかりますね。

 たしかに、落っこちそうに見えます。

 おいおいおい!そんなに傾けたらアカンのちゃうん!?といつも思います。



 機体を切り取って撮ってるのは、ほぼ400mmレンズです。

 お話したとおり、近いってことは機体の一部をアップで撮れるってことですので、

 新田原ではそういう写真も多く撮りました。

 ・・・飛行中の機体でそれをやったら、やたらとブレてましたが・・・_| ̄|○

 修行が足りませぬ。



■仮眠ライダー55さま



 イーグル、ファントム、F-1、それぞれ特徴があって好きな機体ですが、それが

 これだけ派手に飛び回るのも新田原のいいところです。はたして来年も同じこと

 が言えるかどうかはわかりませんが。。。



 F-1は、セオリーどおり逆光で進入して対地攻撃をしました。地上から見えにくく

 するためです。

 それゆえ写真を撮るには不都合なのですが、たまにあのように機体表面の塗料が

 光を反射することがあります。一瞬でしたが、機体が輝きました。



 機体の迷彩にはそれぞれ思惑があります。

 UH60は、上から見ると海の色に溶けるように上面は濃い青に塗られていますが、

 下面は明るい水色に塗られています。これは地上(海上)から見ると空の色に溶

 け込むようにするためです。生活の知恵?ですね。
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Unknown (TAKA)
2010-10-02 12:29:16
たまたまお邪魔しました。
写真がとてもきれいで楽しませていただきました。ありがとうございました。
返信する
Louis City Dai Mo (Louis City)
2017-05-08 12:39:39
次々に採用されていってるのがよくわかりますね。

 たしかに、落っこちそうに見えます。
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