非行クラブ （グライダークラブBBQ）

 

いたっきいは、mixiやこのブログのポートレートにグライダーの写真を使っていますが、実はこの2年間全く操縦桿を握っていませんでした。わけあってグライダークラブが休眠中であることと、いたっきい自身がバタバタしていて本格的に再開できないことが原因です。

しかし、あまりにも飛んでいないと禁断症状ってやつが出てきてしまいます。最初はそれほどでもなかったのですが、徐々に病状が進行して、ここ数ヶ月は棒状のものを見るだけで操縦桿を連想してしまうくらいです。これはヤバい。いろんなイミで。。。

そんな矢先、いいタイミングでグライダークラブのイベント幹事（持ち回り制）から連絡がありました。

「大利根飛行場の施設をお借りしてバーベキューします！」

どうやら、クラブの何名かが国内や海外で初ソロ（単独飛行）に出たり、ライセンスを取得されたご様子。今回は、そのお祝いも兼ねたイベントとして企画されたようです。同時に、体験飛行の申し込みも受け付けるとのこと！　これは、原稿の締め切りを無視してでもぜひ行かねば！

・・・というわけで、茨城県の大利根飛行場と、そこで活動されているJMGC（日本モーターグライダークラブ）さんにお邪魔してきました。

 

フライトは、正午頃に行いました。
機種は、グローブ社のG109B、JA2351。
機長席（左）に座らせてもらい、いよいよ出発です。
いいなあ、この緊張感。
ハーネスの緊縛感もタマらん！ハァハァ

それにしても、やっぱりモグラはピュアグライダーと違い、機内がメカニカルです。ピュアグライダー４機分くらいの計器と、スイッチ類。まさに飛行機！です。

離陸はR/W25。ほぼ無風。雲は厚いけど雲底はそれなりに高く、揺れの少ない快適なフライトになりそうです。初めて乗るモグラでの離陸は怖いので、すべて教官の澤田さんにお任せ。遊覧飛行モードです。

離陸し、高度1500ftを超えるまで西進。プロペラピッチを変えたところで、いよいよ久しぶりに操縦桿を握らせてもらいます。

澤田教官　「ユー・ハブ・コントロール」
いたっきい　「アイ・ハブ・コントロール」

　
　「素直」なG109B。これならいたっきいにも難しくない！？

G109Bの操縦性は、ひとことで言うと「素直」です。
操縦桿は重く、ほとんど動いていないように感じますが、それでも力を込めるとそのとおりに素直に機体が動いてくれます。フラつかないぶん、長距離の飛行はラクかもしれません。

速度80kt、高度2000ftで左右に旋回。
ピュアグライダーと違い、目の前に毛糸がないので、大気に対して機体が横滑りしているのか、ちょうどいいバンク角で旋回しているのかがわかりません。ラダーの踏み込み量も良くわからず、速度が上がったり下がったり。。。なかなかうまくいかないものです。

　
　それでも久しぶりのフライトは気持ちいい！

何度か旋回を繰り返すうちに、少しずつスムーズに飛ばせるようになってきました。2年ぶりでも、カラダは覚えてるもんですねえ。
今回は、バンク角60度まで入れてみました。２G以上の重力がかかりますが、これがまた気持ちいい！　腕が重くなり、首が胴体にメリ込みはじめます。肌はあわ立つようにチリチリ痛み出し、腰の辺りが重くなってきます。景色がめまぐるしく変わり、機体は勝手にバンク角を強めようと動きます。Ｇに耐えながら、バンクが深くなりすぎないように、操縦桿を旋回の反対方向に軽く押して保持します。Ｇはハッキリ言って不快なのですが、これは旅客機では絶対に味わえない、小型機乗りだけの特権でもあります。

　やっぱり空はいいなあ！

　
　大利根飛行場。RW07/25、600×20ｍ

そうして30分ほど大利根上空をグルグルしたあと、エンジンをカットし滑空状態で着陸することにしました。
てか、滑空状態だと、操縦特性が大きく変わるもんですね。
「慣性の大きなグライダー」という感じです。＜いや、そのままなんですが
ダイブブレーキを開くと、驚くほどの沈下を見せます。やっぱり重いんだなあ・・・

R/Wにうまくアラインでき、ほっとするヒマもなく、グングンと降下。
あっという間にR/W25の中央あたりに接地しました。

　
　今回飛んだGROB G-109B　JA2351

いやあ、楽しかった。
やっぱり空はいい！

JMGCで飛ぶのもいいなあ。。。ボソボソ

 

いやあ、ただいま・・・

　って、あんたらもう食うてたんか！！

　
　飛ばないグライダークラブの面々

いたっきいが空を堪能している間に、他のみなさんは肉を堪能していたようです。全く油断ならんメンバーです。。。

ではいたっきいも早速ご相伴に・・・え？写真を撮れ？
肉は？？？

　
　スタフラＭ機長と、いたっきいに先を越されたＯ夫人
　（背後は、身重の奥さんを放置し、会社の行事もサボってやってきたＫさん）

つい先日スタフラ機に乗った際に、その機体を操縦していたＭ機長と、クラブでは「助っ人１号」との異名を持つＯ夫人です。
Ｏ夫人は、Ｍ機長がANAからスタフラに転籍されるのを事前にご存知だったようで、「Mさんの飛ばす飛行機に絶対に乗る！」と公言されていたようです。しかし、何も知らなかったいたっきいに先を越されてしまったのでした。。。しかも驚いたことに、いたっきいが乗った同日の、次の便にＯ夫人が乗ってらしたようです。いたっきいは「一番安いから」という理由だけで朝一番の便に乗ったのですが、その次の便に乗っていたら機内でＯ夫人と出くわしていたわけです。まったく世界は狭いなあ・・・

で、肉は？？？

　
　ANA→スタフラのＭ機長と、JALのＳ氏

ニックネーム「若大将」のＳ氏。
いつぞやのJAL整備工場見学の立役者です。
グライダークラブには、会社問わず多くの航空関係者が集まります。そこから得られる情報も多く、いたっきいはいつも新鮮な気持ちでいられます。

肉、まだある？？？

　
　Ｍ機長と、航空写真家 瀬尾央 さん

この方は、航空写真の第一人者ともいえる瀬尾央さん。
航空雑誌やカレンダーなどに多くの写真を提供されてこられた方で、いたっきいは中学生の頃からお名前と作品を知っていた方です。まさかお会いできるとは！

・・・てか、写真家の方を撮るなんて、ガクガクブルブルですよ。。。
（しかもコンパクトデジカメでな）

瀬尾氏は、滑空界では特に有名な方です。エア・ワークス社代表として、グライダー専門誌、TP（TURN POINT）の発行もされています。ちょうど最新のTP10（第10号）が発行されたばかりでしたので、いたっきいも一冊所望してしまいました。このときＴＰ誌を買い求めるメンバーも多く、クラブハウスはちょっとしたサイン会の様相でした。

　
　TP10にサインする瀬尾氏
　＋なぜか必ず写っているＭ機長

いやあ、やっぱり飛行クラブってのはいいですね。
職業も生活パターンも性格もみんなバラバラなのに、空を飛びたいって気持ちだけでつながってる。
そんな当たり前のことを再確認し、同時に「やっぱりまた飛びたいな」という気持ちがムクムクと湧いてきた一日でした。

 

 

あれ？　大切な何かを忘れているような気が・・・

・・・ま、いっか。

 

 

 

 

 

 

 

 

　焼けたイモをたくさんもらって帰りました。。。