こんにちは!
三重県伝統工芸指定品・伊勢一刀彫の材料は主に楠(クスノキ)を使用しています。
ワークショップでは、削りくずを持ち帰りたいと言われるほど、香りが好まれている木です。
伊勢一刀彫は木目を大事にして制作していく特徴があり、何十年とかけて育ってきた命をいただき、新たな命と縁起物の想いを込める伝統工芸品。
ですが、どうしても商品には向かない割れがある部分や節、色味の強い部分はこれまでは廃棄するしかなく、すべてを使い切ることができずにいました。
こんなにいい香りで、木目も綺麗なものもあるのに捨てるしかない。
これまで、
ずっとずっと もったいない…と思ってた端材たちが
何か活用することができないものかと、地元の企業に相談すると、そこからいろんな可能性が広がり、
楠(クスノキ)から「樟脳」 と「芳香蒸留水」が取れることがわかりました!!
その二つを使用して商品開発をする為の資金を集めるために
10月17日からスタート予定です!
じつは伊勢一刀彫は、ほとんど産業として成り立っていないのが現状です。
繁忙期になると寝る時間削って仕事してるのにもかかわらず、
所得で比べるとアルバイトに行ったほうが稼げるのです…
わたしは家族の金銭面でいえば、ただのお荷物にしかなっていない。。。
なぜそういうことになっているかというと、
伊勢一刀彫はひとつひとつ手仕事のため、熟練の職人でも年間に彫れる数の上限がどうしてもあります。
私自身、年間の数は沢山彫っている。多いときは一年間で約6000体彫りました。
なのに手元に残るお金はほぼない。
そう、単に単価の設定価格が現代の生活基準に合っていないのです。
単価を上げて行くには色んな課題があります。
従来の取引先との兼ね合い、師匠や他の職人との兼ね合い、世間の伊勢一刀彫への感覚など様々なところから
私ひとりで改革していくには途方もない険しい道のり。
それでもやっていかなければこの先、伊勢一刀彫職人になりたいという後継者は内情を知ってしまったら、やりたいとなっても続かないだろう。
私としても家族のために、伊勢一刀彫の未来の為にも、現状を変えていきたい。
今回のクラウドファンディングが成功し、その後も軌道に乗れば、
これまでの縁起物制作に関わる手仕事の量を増やすことなく売上を増やすことが可能になります。
伊勢一刀彫の良さが伝わるアップサイクル商品を作り、別ジャンルからも伊勢一刀彫の認知度を高めていく活動にもつながり、
そして低賃金から抜けだす一つの手立てになるのです。
はじめての試みなので不安と緊張しかなく、
ここ最近にあった友人には、やつれたね。とも言われました笑
でも、未来を変えるための努力はしたい。
皆さんにとってもいい商品だな。って思ってもらえるような商品開発をしていくため動き出しています!
ぜひ、応援していただけると嬉しいです。