市立図書館で借りた本『インディーゲーム中毒者の幸福な孤独』
ソーシキ博士という方が書いた本。
アニメーション作家だそうです。
コンピューターゲームの中でインディーゲームというジャンルがあるそうな。
大規模な資本のもとでなく、個人的又は少人数で作ったコンピューターゲームだそう。
毎日のように多種多様なインディーゲームがアップされていて、著者は主に海外のゲームをするのを趣味にしていたそうです。
本の題名にあるように、趣味の域を超えて中毒になってたよう。
インディーゲームについては何も知らなかったけれど、この本を読んで、本当に色々な人が色々な思い出作ったいわば個人的なゲームは、自分の中の世界観を外に出したいとか、共有したいとか、はたまた破滅的なものも精神的なものもあり、まるで小説やエッセイのようなんだなと思いました。
私はロールプレイイングゲーム(ドラクエとかファイナルファンタジーとか)を遊んでたこともあるし、子供のゲームを一緒にやったり、今でも携帯のパズルゲームをやっていますが、インディーゲームのような個人的なゲームのことは知りませんでした。
色々なインディーゲームの海の中から自分の心に響くものを見つけた時には、初めてあったのに意気投合してしまうような人と会ったような喜びがあるって作者は言っています。
ロシアの侵攻にさらされたウクライナのゲーム作者も出てきたり、自分の親が認知症になった時にだんだん周囲の記憶が消えていく様子をゲームにした人がいたり、かと思ったら凄いナンセンスなゲームもあったり。
え〜そんなゲームってあり?って思うようなものがたくさん出てくるけど、この本を読んでいると、すごく奥が深いなと思わされました。
この題名の「幸福な孤独」ってフレーズがいいな。
互いの孤独を踏み越えないでプレーできる海外インディーゲームや向こう側にいる作家たちと「対話している気持ち」になれて、安心してプレーできたのではないかと。
そして、今はそこから距離を置いているけれど、多くの個人的なゲーム達と交流したという幸福な錯覚は今の孤独な時間を支えてくれていると。
著者の方がこれからも孤独であっても幸せでありますようにと思わず思ってしまいました。
でもね、孤独は不幸ではなく、幸福な孤独もあるよねと思いました。