ミケマル的 本の虫な日々

『桐島、部活やめるってよ』&『シューマンの指』


先日買った本の中で、まず漫画を読みました(笑)


 相変わらず、美味しそうなご飯作ってました
さりげなく、ゲイカップルの苦労が書かれているのだけど、軽くもなく、重すぎず、いいバランスで描かれているので、自然に読めるのがいいです


次に、
 『桐島、部活やめるってよ』 朝井リュウ著 を読みました。



 評判どおり、良かったです
著者は、現役の早稲田の大学生というところが、話題になったみたいです。次作(2冊目)のことで、テレビのインタビューに答えているのを見たけれど、卒業したら普通に就職したい、普通の生活をしている中で書きたいというようなことを話していました。

 数人の高校生の視点で、17歳の日常の学校生活を書いている。
読み始めは、「いまどきの高校生の生活を描いているのね。」「なるほど、こんな感じか。」とか、「ちょっと意外。」とか、いろいろと客観的に見て読んでいたけれど、途中から急に引き込まれた

 もちろん、時代がちがうから、高校生活もちがうけど、17歳の中身は変わらないんだなと感じたからかな。そのころの、苦しいさとか。
この若い作家が、最後で言いたいことが、とっても良くわかった気がして、ちょっと泣けた(私、結構単純です)
良くわかったねって言てあげたかったのよ、おばさんは(笑)

ジャニス・イアンにも、「at seventeen」 という曲があるけど、これは高校の時のヒエラルキーなんて、その時は重要と思われてそれが世界のすべてと思えるけど、後で考えたら、ちがう価値観が沢山あるのよっていう事なんです。でも、さまざまなもやもやしたものを抱えて、未来への不安も出てくる、17歳って、そういう年齢なんですね、古今東西 

 と思ったけど、読む人によって、違う人がクローズアップしてくると思うし、いろいろな読み方ができる本だと思いました

 天邪鬼なので、世間が面白いって言う本をちょっと敬遠しがちだけど、やっぱり読んでみるべきだなと、又思いました

 2冊目は、大学生のお話らしいです。

 
そして、ちょっと前から読んでた
 『シューマンの指』 奥泉光著 読了



 生誕200年といえば、今年はショパンが話題になったけど、実はシューマンも同様なのでした。ショパンばっかり取り上げられるのには、シューマンのファンは、忸怩たる思いを持っているらしいです。この著者の奥泉氏も、その一人だそうです。アマゾンのこの本の紹介のところで、動画があって、その点を熱く語っていらっしゃいます

 そして、この本もシューマンのピアノ曲についての薀蓄がすごいです 私もシューマンって名前だけは知ってるけど、そしてクララとの有名な恋の話も多少は知ってるけど、その曲についてはほとんど無知です。それなのに、この本読み終えたら、なんかシューマンのことだいぶ解った気がした(笑)

 それほど、熱く、詳しくシューマンのピアノについて語られています。シューマンを愛するピアノの天才を語るという形で書かれていて、その中で事件が起こり、その真相はという、推理小説でもあり、心理小説でもあるのですが、最後はこう来たかという感じで、楽しめました。

 クラシックに詳しい方は、楽しめると思います。私のように詳しくない人でも、感心しながら読んだので、マニアックなところも退屈せずに読めました しかし、ちょっと人を選ぶ本かもしれません。

 これ読んで、シューマンについて知りたくなったし、曲も聴いてみたくなった ということは、シューマンを愛する奥泉さんの思いは伝わったってことかな

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コメント一覧

みけまる
ゆかりの本
 だいぶ前になってしまったけれども、この本はとても印象的な本でした。でも、読む人を選ぶ本でもあると思うので、面白かったということでよかったです。
BB
やっと読みました。
みけまるさんの本の紹介をみて、ずいぶん時間がたったけど、奥泉さん→うちの大学のピアノの教授(奥泉さんのお友達)→音楽論の教授に恵存した奥泉さんサイン入りの本を貸していただき、きょう、読み終えましたおもしろかったみけまるさんの言うようにシューマンのことが、ものすごく、詳しくなった気がします。なんか、語れちゃいそう・・・。「クララの動機」を聞いてみたくなりました最後まで、面白かったです
みけまる
おおお!
BBさん
 なんと、先生の同級生でしたか。
その先生も、シューマンがお好きなのかな。シューマンのピアノの事が、めちゃくちゃ詳しく語られていて、すごかったですよ。
 奥泉さんに、面白かったですとお伝えしていただけたら、嬉しいな(笑)
みけまる
いい歌
 歌いながら泣いたら、歌えないでしょ(笑)
 でも、いい歌ですよね。美人にはわからないだろうけど・・・。
 
BB
びっくりした!
『シューマンの指』 奥泉光著は、偶然大学で目にする機会がありました。作者は、うちの大学のピアノの教授の高校時代の同級生だそうです。川越高校だったかな・・・そのよしみで、別の教授に作者のサイン入りの本を渡していました。どこかにその本を書くにあたってピアノの教授に協力してもらった・・・という
一文があったように思います。教授は、椎野伸一先生です。血痕の跡がついたような背表紙・・読んでみたいと思っていたけれど、みけまるさんのブログみて、ますます、読みたくなりました先生に会ったら、言っとくね喜ぶと思います
Will you dance ?
ずっと前に サガンの「ブラームスはお好き」を読みました。
なぜブラームス? まぁ、「ベートーベンはお好き」じゃ絵にならないし・・くらいにおもっていましたが、後にシューマンとクララとブラームスの関係を知って、「Oh!!」
芸術家って、生き方も芸術的ですね。

そういえば みけまるさん、「at seventeen」歌いながら泣いてたっけ・・
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