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そう言えば…

みかん嫌いやねん…&石田 祥「猫を処方いたします。」

最近やーっと重い腰をあげて過去の絵の整理を始めました。
猫の絵だけでも、ざっと数えても100枚ぐらいはある。
ちゃんと最後まで描き上げたのもあり、途中で投げ出したモノ、、、ただの落書きにしか見えないスケッチ、などなど
どの絵にも思い出がありアリバイ。なので捨てるに捨てられず、積んであるのだ。

今回見つけたアリバイは


画材:色鉛筆&パステル/B3サイズ製図用ケント紙


2001年の冬に描いた「みかんキライやねん。」

色えんぴつ画は、ぼんやり淡い色が魅力的ですが、この頃は「ちょっと物足りないな…」冬だからもっと「こってり」させたいな…と、
水彩色鉛筆を乾いたまま使って、その上から白の色鉛筆でバーニッシングしてみました。

バーニッシング (Burnishing)とは、 革の端を磨いて光沢を出す技法。革に色を付けるための染料をさすのだけれど、
色鉛筆の技法として、光沢を持たせたい時、滑らかな質感に仕上げたい時などに、1度塗りのあと、上から白の色えんぴつで塗り重ねる方法です。色鉛筆の原料には蝋が含まれているので、そうすることで表面が滑らかになり、光沢が出ます。

古い古い絵だけど、猫の表情がうまく行ってくれて、



お気に入りの一枚になった。

しかし、なんでそんなに猫の絵が多いんだろう。
もちろんウチでは代々猫を飼っているのでモデルにしやすい。
犬猫病院に絵を置いてもらっている…という経緯もあるけれど
私の行く先々、とかく猫好きが多く、もはや「渡る世間は猫ばかり」なのだ

猫は何にもしない。それどころか部屋は散らかすし、お気に入りのソファはいつの間にか彼らの指定席。私は床に座って彼らに見下ろされている。

なんでかなぁ?😩 

その答えを探すように読み始めたのがこの本。



「心の不調を抱えた患者に、医者が処方するのは、本物の猫だった!?」


◆サクっと「あらすじ」


京都市中京区の薄暗い路地にある「中京こころのびょういん」。
殺伐とした日常に欠落し、心の不調を抱えてこの病院を訪れた患者に、妙にノリの軽い医者が処方するのは、薬ではなく、本物の猫だった!? 
戸惑いながらも、決められた日数、猫を「服薬」する患者たち。
気紛れで繊細、手がかかるけど愛くるしい猫と暮らすことで、彼らの心も少しずつ変化していく。そして医者が猫を処方するのには、ある「理由」があって…


短編連作5話。(全3巻)それぞれ違う猫と人間の患者。自由気ままな猫が何とも愛らしく、ついつい夢中になってしまう、 猫と人が紡ぐ、もふもふハートフルストーリー!

◆サクっと「感想」
まず、お話の舞台が「京都」というのがいい。
私は中学の修学旅行で京都に行った際、盲腸になってしまって入院。
地元から家族が駆けつけてくれたのだけど、住所が上がる、下がる、といった風でなかなか病院にたどり着けず、迷子になってしまい、「京都はミステリーゾーンだ」と嘆いていた。
そんな場所だから不思議なことがおきても仕方がないと思える。
「仕方がない」…この言葉ほど猫にぴったりな言葉はないのではないか?
とは言え、猫が事件を解決したり、魔法のような奇跡を起こしてくれたりとか、そういう甘さは一切なく、
猫と暮らし、心を通わせた経験のある人なら、するっと腑に落ちる物語

特に1巻の第5話で、自分の猫との別れの傷、後悔や、罪悪感を優しく包んで消し去る、チトセの言葉は、私の心の澱も拭い去ってくれました。

「その時、ちょっとそういう気分で…」

辛い別れの時が必ず訪れるのだとしても、猫との日々は素晴らしいもの。
尊いものと、読み終わるころには、どうやら私の心も治療されていたようです。


◆試し読みはコチラで↓

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