続・横笛吹屋日記

信州のボサノバフルート奏者赤羽泉美のblog
音楽の他、好きなもの(野球、鉄道、カレー)についても綴ります

新しい楽器。

2023年05月10日 22時55分01秒 | 日記


5月10日 天気はれ


今日は、午前中に辰野町を出発して
お昼頃には新宿に着。

発注から1年待った
新しい楽器との初体面です!!



高校生の頃からずっと
ムラマツフルートを使っているのだけれど
高校生のとき買ったのは
当時めちゃくちゃ流行った機種で
『ADモデル』というやつでした。

いまは廃番になっています。

そういう流行りの機種は量産なのですが
今回購入したような機種は受注生産なので
発注してから1年待って
ようやく初体面となりました。



新旧2本を並べると
なんていうか歴史を感じます。
(ははは。)



長さは変わりません。
最低音はH(英:B)。


違うところは、まず材質。
これまでsilverだったのが
9Kになりました。

それによって、
9Kの標準仕様の管厚になったので
silverのときより0.1mm薄くなりました。

「そんなの、違いわからないでしょ?」

と思うんですけど
これが意外とハッキリわかる。

楽器を構えたときの、右手の感覚が
明らかに違う!!!!!!
管が細い!って。


あと、大きな違いは、トーンホール。

これまでは、ドゥローンというタイプでした。
管体から引き上げて、トーンホールを作る。
したがって、トーンホール部分は
厚さが薄くなります。

今回の機種は、ソルダードというタイプで
管体とは別個に作ったトーンホールを
はんだ付けします。
厚さが保たれるので、
音のレスポンスが良い。各段に良い。


けっこう悩んだのが
「Eメカを付けるかどうか」。

フルートは、
ピアノの真ん中のドからの1オクターブを
「第一音域」⇒低音域
次の1オクターブを
「第二音域」⇒中音域
また次の1オクターブを
「第三音域」⇒高音域
と呼んだりします。

この第三音域のE(伊:ミ)の音が
とっても鳴りにくいんです。

それを解消するために
「Eメカ」という機能があり
例えば小中学生が導入に使う楽器には
標準で装備されていることが多いです。

高校生のときに購入した『ADモデル』には
これが付いていなかった。
ってか、「Eメカ」とか知らんかった。

でも、そのおかげで(?)
第三音域のEが鳴るように
たくさん練習して
それが鳴りにくい音だと感じないくらい
普通に吹けるようになりました。

「若いうちの苦労は買ってでもしろ」

ではないけれど
自分の鍛錬を積むことに注力する時期は
やっぱり必要かな、と思ったり。

楽器の力量 > 自分の力量
なのであれば、イコールになるように
自分のほうを鍛えていく。
いつか不等号の向きが逆になる日が来る
と信じて、自分を磨く。

でも、コロナを経て
自分を鍛える旅はそろそろ終えてもいいかな
という考えになってきました。

有観客での演奏が、全くできなくなり
演者も聴き手も、楽しみを失った。
自分の住んでいる、辰野町について言えば
町民の唯一の誇りと言ってもいい
「ほたる祭り」が中止となり
ほたるの舞う公園への立ち入りも
昼夜問わず禁止となってしまい、、、

「がっかりしている町民の方々に
 何をお届けできるだろうか?」

ということを考えるようになりました。

そのときは
町の広報チャンネル(TV)を通して
配信ライブを放映しました。

コロナが少し落ち着いてきた頃
「あの配信ライブに助けられたよ」
と何人もの町民から声をかけられたことがあり
このときの経験が
自分の視点を変えたように思います。

「どんな楽しみを提供できるか?
 なにをお届けできるか?」

そっちのほうに注力していきたいな、って。

単純に音を出すことについては
便利なものがあるならそれを使って
楽に音を出してもいいんじゃないかな、って。

話が長くなりました。
そんなわけで、
今回の楽器にはEメカを付けました。
じつに、中学生ぶりです。



さぁ、この楽器を携えて
たくさん皆さんに会いに行きたいと思います。

最初に本番で使うのは、いつかな?






最新の画像もっと見る

コメントを投稿