ジャッキーのつれづれ日記

竜とそばかすの姫

ずいぶん前に観に行った、「竜とそばかすの姫」
感想を書きたいなあと思いつつ、
なかなかまとまらない。。時間がない。

やっと書ける気がする。



高校生のすずは、子どもの頃に亡くなった
お母さんのことがきっかけで、
大好きな歌が歌えなくなり、ある想いを抱えていた。
高校で出会った友達の薦めで、仮想空間「U」へやってくる。
そこでは歌うことができ、あっという間に
唯一無二の歌姫となった。
そんなときにUで、謎の存在・竜に出会う。
彼に興味をひかれたすずは、思いもよらない
事態に巻き込まれていく。


とりあえず号泣。
すごくよかった。映像がとにかくきれい。
音楽もものすごく胸を打つ。
それがテーマのひとつでもあるのだけど、
こんなにもこんなにも
音楽は人に伝えられるんだ、と。

よくない方のクチコミだと、
物語が破綻してるとか、あの問題は
現実的じゃないとか、何も解決してないとか
そういうのを見るんだけど、
これ、フィクションですから。
なぜ現実的なことを求めるんだろう。
解決したところまでを見せるのが
映画ではないと思う。

ネットの世界がどれだけ普及しても、
愛は音楽は気持ちは心は、伝えねば。
誹謗中傷の道具にしてしまうのは、
あまりに小さく、もったいない。
世界中に拡げるなら、伝えるなら、
それは憎しみではなく、愛だ。



ここからネタバレ含みます。


友達のヒロちゃんのプロデュース力がすごい笑
いろんな思惑はあるだろうけど、
すずのことを考えてくれてるんだろうな、
と思う。
きっとすずは歌いたいはずだし、
前に向かって、そろそろ歩かなきゃ。
そういう気持ちもあったはず。

お母さんが知らない子を助けて亡くなったのが
どうしても理解できなくて、苦しくて苦しくて。
なんで自分と一緒にいることを選んでくれなかったのか、
どうしてお母さんが死ななければならなかったのか、
ずっと自分がさみしいのは、なんでなのか。

竜を助けるために、アバターを解除して、
素顔で歌いながら、竜を探しているときに、
初めてお母さんの気持ちを理解したところは、
本当に胸を打たれて、めっちゃ泣けた。

どんなにすごい歌を歌って、世界中から
注目されても、アバターの中、パソコンの
向こうにいるのは、自分と同じ、生身の人間。

すずの前に人気があった歌姫は、
自分の人気が落ちて、終わったな、とか
言われて、ひがんでいたけど、
すずを見て、自分と同じ、普通の女子高生だと
驚きつつ、シンパシーを感じた。
ここだよ!と思った。

ネットでは相手をよく知らない、見えないから、
自分が気に入らなかったときに、
面白半分に攻撃したりするけど、
相手も同じ人間。心のある、普通の人間。
いやな言葉に傷つき、苦しみ、涙するんだよ。
それをいちばんに考えなくちゃ。
というか、当然と思っていないと。

竜を助けにいくときは、いやいや1人で
行かすなよ、とさすがに思ったけど、
彼女じゃなければいけないってことかな。
高知のど田舎からでも、世界中の人気者に
なれて、苦しむ人を助けられる、
そんなことだってできるんだよ、ネットは。
というメッセージか。

最後は下ばかり見てたすずが、
しっかり前を向いて、歌おうとする。
そうか、これは希望の話だ。

しのぶくんがひたすらかっこよかったな。
こういう人が近くにいることが救いだ。

細田守作品、好きだなあ。
大切な人を失った、いつまでも消えない喪失感や
人を大切に想うこと、愛する気持ち
救いがあること、手を差しのべること、
人は、世界は美しいということ。
けれども、痛みも伴うから、
それを抱えて、分け合って、生きていこう。
そんなふうに感じる。

あ〜よかった。
もう1回見たいな。

とりあえずサントラを買おう笑


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