ボクがこのうちに来たのは2年前の5月末。
生後5ヶ月のあふれんばかりのエネルギーを、ペットショップのケージの中で発散させることもできず、ストレスで太ももにハゲができていたボクをママが連れて帰ってきたんだ。
ママはずっと前「ウィッシュボーン」というアメリカのドラマを見てからジャックが欲しかったんだって。
だからジャックの元気っぷりは知ってはいたんだけど、実際のボクを見てだいぶ驚いてたよ
ママはボクのことを「デストロイヤー」って呼んでた。
パパなんて犬を飼った経験がなかったし、きれい好きな人間だからさ、ボクのことでは結構まいってたね。
今でもボクのことを「おいバカイヌー」って呼ぶんだ。
もうすっかりおりこうになったのにさ。まったく失礼しちゃうよ
ナンナは最初の頃「ウィンディなんて飼わなければよかった」なんて言ってたんだって。
歩いてると足に噛み付いてくるボクのことが怖くて、何度も泣いたらしい。
ボクはよく覚えてないけどゴメンよ
今ではすっかり仲良しでボクのかわいい妹だ
コンタは大の動物好き。だからボクが少しくらい噛み付いたって一緒に遊んでくれた。
「壮絶なバトルです
」なんてポケモンごっこをしながらよく決闘したもんだ。ちなみに「ウィンディ」っていう名前はイヌのポケモンからつけたんだって。
パパの目をぬすんでこっそりウマウマをくれるのもコンタなんだ
こんな家族とボクはけっこうしあわせに暮らしてる。
ずーっとこのままでいたいなぁ。
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