Jahkingのエサ箱猟盤日記

日々これ猟盤 エサ箱漁りの毎日....。

Phil Woods 1969 - 1975

2016年08月21日 | Jazz
1,Images/Phil Woods with Michel Legrand and Orchestra (RCA) 1LP 648円
フィル・ウッズがミッシェル・ルグラン編曲/指揮のオーケストラと組んで1975年にロンドンで録音した一枚。なんでもグラミー賞受賞作だそう。

60年代後半からのヨーロピアン・リズム・マシーンでの熱い熱い演奏に参っていて、本作の前年に録音されたMuse盤もその路線だったわけで、その後に聴いた如何にもイージーリスニングな本盤に当時はもうまるでがっかり、如何にものジャケットデザインも輪をかけて当時は「まるで縁の無い一枚」、でした。

が、豪華絢爛目くるめくオーケストラサウンドに乗って歌いまくるフィル・ウッズ。今聴けばこれが気持ち良いのなんの、「歌うウッズ」が堪能できます。我ながら当時の狭量に呆れ、苦笑するばかりなり。最近ではあのカマシ・ワシントンも取り上げていたドビッシーの"月の光"、唯一の長尺曲でタイトル曲の"イメージス"の入ったB面は気持ち良いだけではない聴きものも。

Side A
1. 風のささやき
2, ソング・フォー・ユー
3, ニコール
4, おもいでの夏
5, 愛のプレリュード
6, アイ・ウォズ・ボーン・イン・ラヴ・ウィズ・ユー
Side B
1, 月の光
2, イメージ

入手盤は米RCA盤ですが、収録曲は邦題の方がピンときますでしょ。


Phil Woods & Michel Legrand - The Windmills of Your Mind


Phil Woods/Michel Legrand & His Orchestra - A Song For You


Phil Woods & Michel LeGrand - Claire de lune








2,Round Trip/Phil Woods (Verve) 1LP 648円
これもヨーロピアン・リズム・マシーンを率いてバリバリに吹きまくっていた頃のフィル・ウッズに参っていた頃に出会った一枚。69年の録音ということでまさにその時期なのですが、クリス・スワンセンのオーケストラとの共演はまるで安っぽいサントラのよう。タイトルといいジャケットといい、期待するに充分だったのにこの中身にはがっかりでした。

で 今また久し振りに聴くと前掲盤とは大違い、やっぱりつまらない、2分台という短い演奏時間で当時のフィル・ウッズの魅力が発揮されるわけはなく、ジョニー・ペイトのプロデュース、宝の持ち腐れ、もったいなくも失敗でしょう。ただ、最高に乗っている時期のフィルですから、短いなかにもキラリのソロはそこかしこで聴けはします。

1, Round Trip
2, Here's That Rainy Day
3, Love Song For A Dead Che
4, I'm All Smiles
5, Solitude
6, How Can I Be Sure
Side B
1, Fill The Woods With Laughter
2, That Is All I Ask
3, Flowers
4, Come Out With Me
5, Guess What

woods


woods


Phil Woods - Round Trip.mov

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4 コメント

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Re:Round Trip: Going & Coming (Jahking@管理人)
2016-08-23 07:25:42
ウッズ盤の翌年に録音された渡辺貞夫さんの「Round Trip: Going & Coming」は以前に取り上げたときにも書きましたが、大好きな一枚でここまでナベサダを鼓舞したメンバーに拍手喝采、という評価をしています。そういえば後年移籍したElectraで"Round Trip"なる曲を演っていました、が、フュージョンそのもののまったく異曲でがっかりしたものでした。

ジョージ大塚さんは当時は全盛期、その強気のお言葉が「らしい」ですね。
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Phil Woods (Gravenites)
2016-08-22 22:01:49
今回の"Round Trip"を見て、思い出したのは、彼も親しかった渡辺貞夫がチック・コリア、ミスロウス・ビトス、ジャック・デ・ジョネットの強力メンバーと吹き込んだ同名タイトルでした。その割にはウッズの今回同様、今一つの出来でした。何か噛み合っていない気がしました。

フィル・ウッズは2年前に見ましたが、呼吸ボンベ付きで座りながら吹いていても音色は衰えていませんでした。その翌年に亡くなるわけですが。

ジョージ大塚トリオ(ジャパニーズ・リズム・マシーン)との日本公演ライブは当時レコードも出て、確か去年CD化されました。ジョージ大塚さんによると共演相手がフィル・ウッズであろうと、クリス・コーナーであろうと自分たちのペースでガンガンやっていたそうです。
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Re:フィル・ウッズ (Jahking@管理人)
2016-08-22 20:14:27
>60年代に初めて聴いた時のショック........
それって「Alive And Well In Paris」ではなかったでしょうか? 私はこれでやられました、特に1曲目の"若かりし日"これには完璧にノックアウトされました。もう一枚というと、ジーン・クイルとの「Phill Talks with Quill」これにもゾッコンでした。

初来日というと75年に単身で来て「ジャパニーズ・リズム・マシン」とかいって日本のミュージシャン(ジョージ大塚がいたような)と共演したときですよね、私自身は行けなかったのですが厚生年金で公演があったのは覚えています。
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フィル・ウッズ (funkytop)
2016-08-22 13:58:02
60年代に初めて聴いた時のショックはそれはもう、、、それから買い集め聴きまくっものです。ただし、今で言う当時は売れっ子スタヂオ・ミュージシャンでもあったのでとても全部は集められませんでしたが。サクソフォンのスーパースターです。パーカーより上手いし。サンボーンが出てくるまでは彼のアルバムばかり聴いていましたし、初来日の際、厚生年金の楽屋でサインと写真を撮ってもらった事は生涯忘れられません。因みにこのイマージュのアルバムはオーケストラをバックにしたものではとても出来の良いモノです。ルグランとの相性も(他に幾つか共演アルバムありますが)とても良いです。
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