Jahkingのエサ箱猟盤日記

日々これ猟盤 エサ箱漁りの毎日....。

Pantax's World

2014年03月08日 | 和物
いつの頃からか何故かパンタのソロ作LPにやたらと安価で遭遇する、慣れした親しんだ盤は「帯」なぞはとうに捨てている訳で、その帯のコピーも懐かしく思わず手に取ってしまった次第......という2枚。




1,パンタックス・ワールド/パンタ (Flying Dog) 1LP 100円
頭脳警察時代に使っていた作詞/曲クレジットの"Pantax's World"をアルバム・タイトルに持ってきて並々ならぬ気概を感じさせる76年のファースト・ソロ。因みに本盤での作詞/曲クレジットは中村治雄。
76年当時、ほぼ発売と同時に買って3作目の「マラッカ」と並んでソロ作では一番親しんだもの。

長尺圧倒的な"マーラーズ・パーラー"を初めとしてヒリヒリするような緊張感を持った詞/曲が並んで聴き応えは充分。ただ、惜しむらくはチャー、塩次伸二、佐藤準、和田ジョージ、井上茂、妹尾隆一郎、金子マリ、山崎ジョン等々一癖ある豪華なメンツが曲ごとに入れ替わり参加で多分にセッション的になってしまっていて一点突破とは行かなかったところがやや引っ掛かります。

Side A
1,屋根の上の猫
2,Excuse You
3,三文役者
4,青い鳥のブルース
Side B
1,明日天気になれ
2,ロックもどき
3,マーラーズパーラー

パンタ 三文役者.wmv


パンタ ロックもどき.wmv


パンタ 青い鳥のブルース.wmv


マーラーズパーラー80 PANTA










2,走れ熱いなら/パンタ (Flying Dog) 1LP 100円
上記の前作からちょうど一年後にリリースされたソロの2作目。
山岸潤史、国府輝幸、鳴瀬 喜博、ロミー木下、ジョニー吉長、妹尾隆一郎といったメンツのバック。前作は全曲自作で固めていましたが、本作では三文役者なるバンドを率いていた花之木哲が4曲作詞で協力しています(クレジットは無いのですがファーストに入っている"三文役者"の詞も花之木哲かもしれませんね)。蛇足ですが、この三文役者は80年頃だったでしょうか、4曲入り12インチEPを自主で出していました。

やかましいストレートなロックナンバーからレゲエの"あやつり人形"、パンタのもう一つの顔である美しいバラード"夜明けはまだ"までより広がりが見えるアルバム。ただ、やっぱりバック陣が....というのはあって。パンタ本人も感じたのかどうかこの後パーマネント・グループのHALを結成し2年後に文句なしの傑作「マラッカ」が生まれます。

Side A
1,ガラスの都会
2,あやつり人形
3,やかましい俺のROCKめ
4,いつもの俺なら
Side B
1,走れ熱いなら
2,追憶のスーパースター
3,人間もどき
4,夜明けはまだ


走れ熱いなら

パンタ 走れ熱いなら


パンタ あやつり人形.wmv


PANTA 人間もどき(1977年)


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5 コメント

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Unknown (uni)
2014-03-09 18:01:32
発声と言うか滑舌が良いので言葉がすーっと入ってきますね。日本では珍しいロックへのアプローチです。
このところ散歩に頭脳警察はよく聞いていますが
参加しているギターが気になります。
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Panta (Jahking@管理人)
2014-03-09 21:05:21
仰る通りでこれだけ明快に歯切れよく歌うロック・ボーカリストは少なくとも70年代当時は稀有な存在でしたね。思えばそこに惹かれたような気もします。

頭脳警察のギタリスト、知る限りを記せばセカンドが山崎隆志、サードが石間秀樹、4thが水谷公生、最後の「悪たれ小僧」が勝呂和夫。
レコーディングではなくバンドメンバーということでの変遷は下記に載っていました。
http://okwave.jp/qa/q1716884.html

一番気になるギタリストはオリジナルメンバーだった左右栄一、布谷さんのDEWやファーラウトにもいたこともある24歳でアメリカで客死してしまったという人、相当に上手かったそうです。
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Unknown (uni)
2014-03-10 07:36:42
調べてくださいましたか  おおきに(笑)

蒼々たるメンバーですね。
そうして一番気になるのはやはり左右栄一さんですね。
アイデアは彼かな?
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PANTA (t-izu)
2014-03-12 15:07:41
本邦最高のロック・ヴォーカリストはパンタだと思っている人間(80年代以降は疎いですが)にとって、おふた方のコメントは夫々「うん、そうそう」と首肯するばかりです。
 頭脳警察は、発表から40余年経った今でも稀有なロックとしてリアルに響きますが、これが凡庸なシンガーの其れだったら、不出来の和製フォークや青臭いアジテーションとしてとっくに切って捨てていたように思います。
そんな私のお気に入りソロ作は、『マラッカ』と『クリスタル・ナハト』です。
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Panta (Jahking@管理人)
2014-03-13 19:28:48
>t-izuさん
「マラッカ」は凄いアルバムでしたね、聴きながら思わずこぶしを握り締めてしまうくらい力のこもった作品でした。70年代後半を代表するロック・アルバムですね。
「クリスタル・ナハト」は発売が遅れたために当方のテンションが持続せず、テーマが重すぎることもあっていま一つ入り込めませんでした。結構「Kiss」が気に入ったりしていました。
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