1,same/SAMURAI(no label credit) 2LP 2,484円
ミッキー・カーティスが欧州で率いていたサムライはファースト・アルバムを1970年2月にロンドンのTangerine Studioで録音しています。当初は2枚組で、発売されたのはドイツ・メトロノームとイギリス・フィリップスからのみでした。
その後1970年8月に一部メンバーが変わって帰国、日本フォノグラムのフィリップス・レーベルでセカンドアルバムとなる「河童」を録音し翌1971年の3月にリリースします。
で 今回の主役、「SAMURAI」。このファースト・アルバムが日本発売されたのは記憶では「河童」の後だったと思います、しかも、欧州発売盤が2枚組全9曲のところ2曲削り曲順も変えた7曲入りの1枚ものLPとなって「侍」のタイトルで発売されました。以後、再発されたLPもCDもこの7曲入りの規格で出ていてオリジナルの全9曲ヴァージョンは私に知る限りオフィシャルでは出ていません。
私は、当時ほぼリアルタイムで日本盤の「河童」「侍」、それに「河童」からのカットされた唯一のシングル「ヴィジョン・オブ・トゥモロウ b/w セイム・オールド・リーズン」とも買っていて、その後に出たCDも買って、今に至るまで事あるごとに聴き続けている真の愛聴盤となっています。が、当時から気になっていたのはファースト・アルバムでカットされた2曲、これが聴きたくて.....という思いは膨らむばかり。
そんな盤ですので、この2枚組のオリジナル・ヴァージョンをブートレッガーが見逃すはずもなく、80年代の半ば頃にはすでにリプロLPが出ていたと記憶します(当時、西新宿のウエアハウスの通販リストに載って注文したものの結局は入荷せずで入手出来なかった! のです)。
以後、ブートCDも出たとは聞くもののまったく入手するすべがなかったのですが、苦節ウン十年、ついに先日、DU渋谷で比較的最近リリースされたと思しきオリジナル・ヴァージョンの2枚組LPのリプロものと遭遇、一も二もなく購入してきました。
実は音だけは数年前(それでも数年前だ!)には某所でナニして聴けていたし、入手盤は良くできているとは云え所詮リプロだし、ではありますが、LPでの入手は実に嬉しい限り。
問題のカットされた2曲、先ずは15分の長尺"Five Tone Blues"、プログレハードな音の中、祭りの掛け声「あっ・そりゃそりゃ!」や「南無妙法蓮華経」が鳴り響く、そして和太鼓のようなドラムソロから日本音階を使ったベースソロから一気にフリーフォームになだれ込むという正に彼らが標榜したという「ヘッドロック」な展開。もう1曲の"Intermediate Stages"、こちらも7分半の長尺曲、ヘヴィなプログレ的な展開から途中マイク・ウォーカーでしょうかジェスロ・タルのイアン・アンダーソンのようなボーカルから篠笛、パーカション、が鳴り響くフリーフォームな展開に。こうして聴いてみるとこの2曲も2枚組LPの中核になるような曲であり、日本発売にあたって何故にカットされたのか不可解なほど。うがった見方を敢えてすると日本調を強調しすぎていること、フリーフォーム過ぎること、ミッキーさんがボーカルをとっていないから、かな?
何はともあれ、この2枚組LP、世界規模で観ても1970初頭を飾る屈指のプログレッシヴなアルバムだと、あらためて。
Side A
1 Four Seasons 9:46
2 18th Century 0:57
3 Eagle's Eye 5:47
Side B
1 Intermediate Stages 7:35
2 Boy With A Gun 5:25
3 Daffy Drake 2:37
Side C
1 Five Tone Blues 14:56
Side D
1 Green Tea 5:31
2 Mandalay 6:28
Vocals, Flute, Producer – Miki Curtis
Vocals, Piano, Producer – Mike Walker
Guitar – Joe Dunnet
Guitar, Koto – Hiro Izumi
Harmonica – Graham Smith
Organ – John Redfern
Bass Guitar – Tetsu Yamauchi
Drums – Yuji Harada
Engineer – Tony Rockliffe
見開きジャケットの内側
"Four Seasons" by Samurai (Japan, 1970)
MIKI CURTIS & SAMURAI - Green Tea
Samurai - Eagle's Eye
Samurai - Boy With a Gun
ミッキー・カーティスが欧州で率いていたサムライはファースト・アルバムを1970年2月にロンドンのTangerine Studioで録音しています。当初は2枚組で、発売されたのはドイツ・メトロノームとイギリス・フィリップスからのみでした。
その後1970年8月に一部メンバーが変わって帰国、日本フォノグラムのフィリップス・レーベルでセカンドアルバムとなる「河童」を録音し翌1971年の3月にリリースします。
で 今回の主役、「SAMURAI」。このファースト・アルバムが日本発売されたのは記憶では「河童」の後だったと思います、しかも、欧州発売盤が2枚組全9曲のところ2曲削り曲順も変えた7曲入りの1枚ものLPとなって「侍」のタイトルで発売されました。以後、再発されたLPもCDもこの7曲入りの規格で出ていてオリジナルの全9曲ヴァージョンは私に知る限りオフィシャルでは出ていません。
私は、当時ほぼリアルタイムで日本盤の「河童」「侍」、それに「河童」からのカットされた唯一のシングル「ヴィジョン・オブ・トゥモロウ b/w セイム・オールド・リーズン」とも買っていて、その後に出たCDも買って、今に至るまで事あるごとに聴き続けている真の愛聴盤となっています。が、当時から気になっていたのはファースト・アルバムでカットされた2曲、これが聴きたくて.....という思いは膨らむばかり。
そんな盤ですので、この2枚組のオリジナル・ヴァージョンをブートレッガーが見逃すはずもなく、80年代の半ば頃にはすでにリプロLPが出ていたと記憶します(当時、西新宿のウエアハウスの通販リストに載って注文したものの結局は入荷せずで入手出来なかった! のです)。
以後、ブートCDも出たとは聞くもののまったく入手するすべがなかったのですが、苦節ウン十年、ついに先日、DU渋谷で比較的最近リリースされたと思しきオリジナル・ヴァージョンの2枚組LPのリプロものと遭遇、一も二もなく購入してきました。
実は音だけは数年前(それでも数年前だ!)には某所でナニして聴けていたし、入手盤は良くできているとは云え所詮リプロだし、ではありますが、LPでの入手は実に嬉しい限り。
問題のカットされた2曲、先ずは15分の長尺"Five Tone Blues"、プログレハードな音の中、祭りの掛け声「あっ・そりゃそりゃ!」や「南無妙法蓮華経」が鳴り響く、そして和太鼓のようなドラムソロから日本音階を使ったベースソロから一気にフリーフォームになだれ込むという正に彼らが標榜したという「ヘッドロック」な展開。もう1曲の"Intermediate Stages"、こちらも7分半の長尺曲、ヘヴィなプログレ的な展開から途中マイク・ウォーカーでしょうかジェスロ・タルのイアン・アンダーソンのようなボーカルから篠笛、パーカション、が鳴り響くフリーフォームな展開に。こうして聴いてみるとこの2曲も2枚組LPの中核になるような曲であり、日本発売にあたって何故にカットされたのか不可解なほど。うがった見方を敢えてすると日本調を強調しすぎていること、フリーフォーム過ぎること、ミッキーさんがボーカルをとっていないから、かな?
何はともあれ、この2枚組LP、世界規模で観ても1970初頭を飾る屈指のプログレッシヴなアルバムだと、あらためて。
Side A
1 Four Seasons 9:46
2 18th Century 0:57
3 Eagle's Eye 5:47
Side B
1 Intermediate Stages 7:35
2 Boy With A Gun 5:25
3 Daffy Drake 2:37
Side C
1 Five Tone Blues 14:56
Side D
1 Green Tea 5:31
2 Mandalay 6:28
Vocals, Flute, Producer – Miki Curtis
Vocals, Piano, Producer – Mike Walker
Guitar – Joe Dunnet
Guitar, Koto – Hiro Izumi
Harmonica – Graham Smith
Organ – John Redfern
Bass Guitar – Tetsu Yamauchi
Drums – Yuji Harada
Engineer – Tony Rockliffe
見開きジャケットの内側
"Four Seasons" by Samurai (Japan, 1970)
MIKI CURTIS & SAMURAI - Green Tea
Samurai - Eagle's Eye
Samurai - Boy With a Gun
Illustration – Kaoru Fujiiのクレジットがあるようです。
私も最近版画が気になる年頃です(笑)