Jahkingのエサ箱猟盤日記

日々これ猟盤 エサ箱漁りの毎日....。

Jive,Cool & Jump Up Rhythms

2006年10月01日 | Blues,R&B,Gospel
40年代のJump、Jiveから50年代のDoo-Wopを経て60年代初めのアーリー・ソウルまで米国黒人音楽のLPを5枚ほど。

1,Mr.B and Other Voices/V.A(Savoy) 1LP 500円
正に40年代~60年代の黒人音楽の宝庫と云うべきSavoyレーベルが寄る年波に勝てずAristaに身売りをした70年代後半に続々出したのが、その膨大な音源を使ったLP2枚組のRoots of Rhythm & Bluesシリーズ。往時のSavoyの垢抜けないジャケットデザイン(そこが良かったりするのですが)から一変、スマートな装いで10枚くらい出たでしょうか、ファンはこぞって買ったのは記憶に新しいところ。

で 本盤はその2枚組のシリーズを参考に中村とうようさんが監修・編集し日本フォノグラムが出した10枚のシリーズの一枚。邦題は「ブラック・バラード」。40年代に黒人歌手で一番の人気を誇ったのがルイ・ジョーダンとこのLPの主役Mr.Bことビリー・エクスタイン。ジャズファンにはチャーリー・パーカー、ディジー・ガレスピーを擁したビッグ・バンドを率いていたことで名高い訳ですが、本領はボーカリスト。その甘い歌声と容貌で48年~52年のダウンビート誌の人気投票で首位を独占してようです。
シナトラ/ビング・クロスビーのような白人人気歌手のスムーズな唱法を取り入れ、黒人ならではの黒い節回し、セクシーさ、深いバリトン・ヴォイスが多くのフォロワーを生んだ由。そんなビリー・エクスタインを中心にジョニー・ハートマン、ジョー・ウィリアムス、メルヴィン・ムーアメル・ウォーカーを集めた正に「ブラック・バラード」なアルバムが本盤。


2,Cool Jivers & Hot Noisemakers/V.A(Savoy) 1LP 500円
上記のシリーズからのジャイブ編。今でこそジャイブ・ミュージックといえばある一定の音楽を思い浮かべることができるくらい市民権を得た言葉となっています(でもない?)が、ライナーでとうようさんが説明に苦労されている通り当時はまだまだ。「バカバカしくてヒョーキンでホロ苦いジャイブ・ミュージック」と帯にありますが、いや、正に。
ナット・コール、スラム・スチュワート、スリム・ゲイラード、スタッフ・スミス等々、これぞジャイブ・ミュージックなのが満載。

1946年のスリム・ゲイラードの映像がこちらにありました。

チト後年のものですがナット・コールのかっこいいRoute66もご覧ください。

jivesavoy


3,New Orleans Vocal Group Rarities(Minit - P-Vine) 1LP 900円
Minit音源を使った60年代初めのニューオリンズのボーカル・グループもの。N.O.はボーカル・グループ不毛の地だったのかスパイダースとかショウメン(録音だけ彼の地でイースト・コースト出身)くらいしか思い当たりません。本盤に収録されている5組もまったく初耳のグループ。6曲収録されているのがDel Royals、これが聴き物でうっとり、ゆったりの"Who will be the one"には夢心地。ストリングスを加えたベン・E・キング時代のドリフターズのようなポップ曲も格別。唯一の女性グループがThe Fabulettes、所謂ガール・ポップ風味もあって例のアイコ・アイコのディキシー・カップスを想起します。他はThe Five Knights,The NeptunesにインストのThe Nighthawks。

novocal


4,Vintage Vault Collectors Series/The Five Royals(King) 1LP 300円
Gustoがディストリビュートをするようになってからの新生Kingからでたファイブ・ロイヤルズのKing時代のベストヒッツ集。
シュレルズとかママス&パパスでお馴染み"Dedicated To The One I Love"のオリジネイター。ブルージーなバックに強靭な喉、完璧なハーモニー、息が詰まるほど。

fiveroyals


5,same/The Chantels(End) 1LP 1,100円
この手のDoo-Wopのアルバムはジャケからレーベルまでまんまコピーをした所謂パイレート盤と呼ばれるBootが数多く、中にはちょっと見判別が出来ないようなものまでのであったりします。60年代に入ってからのセカンド・プレスかもしれませんが、分厚いミゾ有り盤とジャケットと汚れ具合でどうやら正規盤?。レコ屋さんはBootと判断してこのお値段をつけたみたいですが。
当時16歳というアーリーン・スミス嬢の名唄で名高い"Maybe"のチャンテルズです。

Chantels

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