Jahkingのエサ箱猟盤日記

日々これ猟盤 エサ箱漁りの毎日....。

Black Widow Live

2009年05月25日 | 60's,70's Rock
1,Live:Demons of the Night Gather to See/Black Widow (Mystic) 1CD+1DVD £12.99
レコード・コレクター誌の毎年2月号は前年の「リイシュー・アルバム・ベスト10」特集をやっていて「ほう、こんなもが出ていたのね!」と自分の網に掛からなかったアルバムが載っていて毎年参考にさせてもらっています。

今年2月号のその最たるものが「Hard/Heavy編」の第一位に推されていた本盤。私のオール・タイム&オール・ジャンル・ベスト20に入るフェイヴァリット・アルバム「Sacrifice/Black Widow」の全曲を収録をしたライヴCDにそのDVDが付いたものだと。これは自分の中では「事件」で探しまくりました、が Amazonをはじめとするメガ・ショップでは取扱しておらず、この手の得意なショップでも軒並みSold Out。予約を入れるものの中々入荷せずで業を煮やして発売元の「Mystic Records」に直接オーダーしてやっと入手した次第。以前、この手のインディー・レーベルに直接オーダーした際にその先方の対応に往生したことがあって懲りていたのですが、このMystic Recordsは迅速丁寧で2週間ほどで到着しました。宛名からなにから全部手書きで差出人もオーナーのDon McKay氏の個人名で届きなにやらホノボノ。

で 中身ですが、先にも書いた通り1970年に出した彼等のファースト・アルバム「Sacrifice」収録曲7曲をそのアルバム通りの曲順で全曲演奏したライヴをCDとDVDで収めたもの。何でも「Sacrifice」発売直後の1970年にドイツのTV番組「Beat Club」用に撮影されたものの未放映だったものがソースとのこと。

元となったアルバム「Sacrifice」が、魔術師が18世紀に実在したとされる魔女Astarothを古の秘法により蘇らせたことにより悪魔によって地獄に幽閉され、抜け出すために魔女Astrothを悪魔へ生贄に捧げる.....といった明確なストーリー性を持ったコンセプト・アルバムだったわけで、そのストーリーを視覚化したステージとなっています。

1曲目"In Ancient Day"のオルガンのイントロからスタジオ録音には無かった魔術師に扮するボーカルのキップ・トレヴァーによる古の秘法の語りが被さり、ストーリーがスタート。サックス、ギター、オルガンのインプロ・パートが増えてスタジオ録音時に比べてかなりこなれた構成のほぼメドレー形式で曲は進み中盤には魔女「Astaroth」が蘇り、妖艶なパフォーマンスで魔術師スキップ・トレヴァーを魔女の世界に誘い脅かし一時は優位にたつものの最終曲"Sacrifice"でついには捕らえられ全裸となり悪魔への生贄として剣を突き立てられエンディングを迎える....。

といった内容のステージで「Beat Club」お得意のエフェクト処理が気にはなるもののカメラワークもよく、なんと云っても文章や写真でしか見ることが出来なかったウワサの「黒魔術儀式」がついに見れたということで大満足の逸品、今年一番の収穫です、私には。

蛇足ながら
このブラック・ウィドウは以前女性ボーカルを加えPesky Gee!と名乗っていて69年にアルバムも一枚リリースしています(日本でもかつて紙ジャケCD化されておりました)、そのアルバムをリリースした直後女性ボーカルを加えたままの編成で後にブラック・ウィドウ名義でCBSからリリースされる「Sacrifice」とまったく同じ曲を録音しアセテート盤に残しているのです(Live盤と同じMystic Recordsから「Return to The Sabbat」としてCD化されています)。女性ボーカル(勿論Astaroth役)が加わっているために多少のアレンジはありますが、CBS盤のアレンジ/楽器のラインはこの時点で既に出来上がっているのです。

つまりアルバム「Sacrifice」はまったくの同内容ながら録音の違う音盤が今回のLiveを含めて3種も存在しているのです。これは極めて珍しいことですね。

CBS盤「Sacrifice」と初期録音の入った「Return to the Sabbat」
Black Widow Black Widow


ブラック・ウィドウのオフィシャル・サイトはこちらに。


BLACK WIDOW - Come To The Sabbat (1970) LIVE video


BLACK WIDOW - In Ancient Days live 1970



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