Jahkingのエサ箱猟盤日記

日々これ猟盤 エサ箱漁りの毎日....。

Jazzactuel 1969-1971

2018年03月18日 | Jazz
このところ買い逃していて悔しい思いをしていたCDに相次いで中古で遭遇、ホイホイ買ってまいりましたの第2弾。


1,Jazzactuel/V.A. (Chary) 3CD 990円
サブタイトルが「a Collection of Avant Garde/Free Jazz/Psychedelia from the BYG/Actuel Catalogue of 1969-1971」ということで、仏BYGレーベルがリリースしたアクチュエル・シリーズのコレクション。

BYGは1967年パリでJacques Bisceglia、Jean-Luc Young、Jean Georgakarosの3人によって設立されたレーベル。BYGはBeautiful Young Generationの頭文字でもありますが創設者3人の頭文字をとったものでもあります。
で そのアクチュエル・シリーズは1969年7月アルジェリアでパン・アフリカ文化フェスティバルが開催され参加したアーチー・シェップ、アート・アンサンブル・オブ・シカゴ等々先鋭的なミュージシャン数十人をフェス後パリに招き、スタジオにてリーダーがで入れ替わり立ち代わり短期間に大量のレコーディングを行いそれを作品化したものが主体のシリーズ。現地フランスのアーティスト作品やその後の活動の作品も含めて最終的には50枚を超えるシリーズになっています。

今回入手のこの3枚組CDはそのシリーズの中でもジャズ系の演奏を中心に集めてある(選曲者はサーストン・ムーア)のですが、シリーズの中にはゴング、フリーダム、アムソン、アラン・ジャックといったロック系のアーティストもいてそれらのほかBYGに残されたロック系アーティストの作品をコレクションCDも出ていて、それはかつてこちらで取り上げています。

このアクチュエル・シリーズ、70年代初め日本でも今は亡き東宝レコードが初回に出た20数枚をほぼすべてリリースしていて結構な話題になったのを記憶します。わたし、このシリーズが大好きで一部は手放したままですがかつては大半を持っていました。

Disc One
1. SUNNY MURRAY ∙ Red Cross
2. ARCHIE SHEPP ∙ Blase
3. STEVE LACY ∙ Note
4. DAEVID ALLEN ∙ Memories
5. SONNY SHARROCK ∙ Soon
6. GRACHAN MONCUR III ∙ Exploration
7. CLIFFORD THORTON ∙ Pan-African Festival
8. JACQUES COURSIL ∙ Black Suite - Part 2 - Excerpt
9. DAVE BURRELL ∙ Echo

Disc Two
1. SUN RA AND HIS SOLAR-MYTH ARKESTRA ∙ The Utter Nots
2. ARTHUR JONES ∙ Brother B
3. THE BURTON GREENE ENSEMBLE ∙ From ‘Out Of Bartok’
4. ART ENSEMBLE OF CHICAGO ∙ Get In Line
5. ANDREW CYRILLE ∙ Pioneering
6. PAUL BLEY ∙ Ramblin’
7. FRANK WRIGHT ∙ One For John
8. ACTING TRIO ∙ Cello Discordato Number Nine
9. DEWEY REDMAN ∙ Tarik

Disc Three
1. DON CHERRY ∙ Teo-Teo-Can
2. ANTHONY BRAXTON ∙ B-Xo NOI47a - Excerpt
3. JIMMY LYONS ∙ Premonitions
4. CLAUDE DELCLOO AND ARTHUR JONES ∙ Africanasia - Part 1 - Excerpt
5. MUSICA ELETTRONICA VIVA ∙ The Sound Pool - Part 2 - Excerpt
6. KENNETH TERROADE ∙ Blessing
7. GONG ∙ Squeezing Sponges Over Policemen’s Heads / Fohat Digs Holes In Space
8. ALAN SILVA AND THE CELESTIAL COMMUNICATION ORCHESTRA ∙ Seasons - Part 6


BYG


Archie Shepp - Blasé



Dave Burrell - Echo



Paul Bley – Ramblin'



Art Ensemble Of Chicago ‎- A Jackson In Your House (1969) FULL ALBUM

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5 コメント

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Re:BYG (Jahking@管理人)
2018-03-20 08:53:22
>t-izuさん
「SARAVAH JAZZ」大いに惹かれますね、チェックいたします、情報有難うございます。

>Graさん
シリーズ初期のタイトルの多くが、69年8月にパリに呼び寄せたアメリカのミュージシャンを1週間スタジオに缶詰にし入れ替わりリーダー/メンバーを差し替えてセッションした録音を大雑把に編集して作品化したものですから「自分たちが興味惹かれる音楽をただ闇雲に録音した」とか「何か思いつきでバンバン出している」という感想を抱かれるのも当然だし実際プロダクション側もほぼ口出しはしていなかったのかと思います。他のタイトルも69年の6月から9月に録音は集中しています。ほぼ同じメンバーの差し替えと云えどどれからも熱いジャズ衝動は感じられルところが今も評価されるところですね。現地ミュージシャンの作品もロック系のアルバムも含めてすべてが熱かったあの時代だから生まれた「時代の産物」の作品群のような気がします。
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BYG (Gravenites)
2018-03-19 22:07:46
やはりこのレーベルの雑食性(とはいってもアバンギャルドが共通項ですが)はBurton Greeneとロック・トリオのFreedomが気に入っています。
やはりアバンギャルドのジャズやロックを扱っていたアメリカのESPのフランス版とも言えますが、何か思いつきでバンバン出している気がします。それ自体がフリー・ジャズで面白いのですが。
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BYG とSARAVAH (t-izu)
2018-03-19 15:59:35
>盤やジャケットに問題がある盤が多かった....
あぁ確かそんな話がありましたね。他にもこれまた真偽は不明ながらミュージシャンに演奏のギャランティを払わない、なんて噂もありました。
今になって思えば、自分たちが興味惹かれる音楽をただ闇雲に録音したレーベルだったのかも知れませんね。

一昨年、1968から1975年までサラヴァのスタディオで録音された音源から77年に『SARAVAH JAZZ』(LP2枚組)のタイトルで出されていたコンピ盤がやっとCD化しましたが、これがとても面白い内容です。
AEOCやバルネ・ウィラン、スティーヴ・レイシーあたりはともかく冒頭が何故かチャンピオン・ジャク・デュープリー、さらにはブラジルのビリンボウ奏者ナナ・ヴァスコンセロス(土の香りに溢れた素晴らしいソロ作がサラヴァにあります)と、ピエール・バルーの全く個人的な感性、嗜好のみでチョイスされた音の数々がとにかく楽しいです。機会がありましたら是非お試しを。
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Re:BYG (Jahking@管理人)
2018-03-19 08:34:16
サラヴァというと、アート・アンサンブル・オブ・シカゴとブリジット・フォンテーヌの「ラジオのように」、ピエール・バルーというと80年代に加藤和彦とかYMOとかが絡んだアルバムくらいしか知らない門外漢ですが、BYGと同時期設立のインディペンデントレーベルだったのですね、もっと古いフランスの老舗レーベルだと思っていました。
BYGは70年代半ばには消滅していたらしいので50周年の盛り上がりは皆無だったのではないでしょうか。

仰る通りBYGは輸入盤も数多く日本に入ってきていました。ただ、そもそも盤質があまりよくなく、歪みやソリが入ったものが多かったので敢えて日本盤を集めていた人もいました。

船便で大量に輸入されたので途中の太陽熱と潮風にやられて盤やジャケットに問題がある盤が多かった、なんて話も真しやかに流れていたのを思い出しました。ちょっと真偽のほどは怪しい話ですが、それほど問題盤が多かったのですね。
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BYG (t-izu)
2018-03-19 06:35:14
の設立ってSARAVAHの翌年だったんですね。サラヴァは一昨年創立50周年とかでちょっとばかし盛り上がっていましたが、BYGはどうだったんでしょう?
サラヴァがピエール・バルーの個人的嗜好、趣味が時代とつかず離れずだったとすると、BYGは当時の先鋭的なジャズやロックの貴重な記録というところでしょうか。

東宝レコードのシリーズは私も記憶しています。また輸入盤も結構出回っていたように思います。いずれにせよ今聴いてこそ改めて面白そうなアルバムが多々ありそうですね。
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