Jahkingのエサ箱猟盤日記

日々これ猟盤 エサ箱漁りの毎日....。

Sun Ra 1966 - 1968

2019年07月01日 | Jazz
引き続いてもサン・ラーのCDを色々と。


1,Noing Is ..../Sun Ra (ESP/Get Back) 1CD 550円
ESP-Diskのサン・ラーと云えば一般的にはいち早く日本で紹介されたということもあって「The Heliocentric Worlds of Sun Ra~太陽中心世界」が知られると思いますが、パーカッション主体のそのやや観念的な如何にもスタジオ録音的な演奏は結構取っつきにくく、私はと云えばその数か月後にライヴ録音されたこの「Nothing Is ...」がベストではないかと昔から思っています。


ということで、1966年にESP-Diskからリリースされた1966年5月N.Y.の大学でのライヴ録音を収めた「Nothing Is ...」です。今回入手盤はイタリアのGet Backから1,000枚限定ナンバリング付きで出された紙ジャケCD。ボートラ付きのCDもリリースされていたと記憶しますが、入手盤には入っていません。更に「"College Tour Vol.1: The Complete Nothing Is... 」のタイトルで完全版をうたう2枚組CDも出ています。

ハード・バップのジャズ・アンサンブルからフリー・フォーム、エキサイティングなサン・ラーのピアノ、ジョン・ギルモア、マーシャル・アレン、ロニー・ボイキンスを始めとする常連メンバーの長尺ソロ、パーカッションの乱舞にチャント、それらが相俟ってこの時点でのサン・ラーの宇宙ジャズの全貌が盛り込まれたとても勢いのある演奏のように思います。

1 Dancing Shadows 9:21
2 Imagination 1:44
3 Exotic Forest 9:18
4 Sun Ra And His Band From Outer Space 1:58
5 Shadow World 12:14
6 Theme Of The Stargazers 0:40
7 Outer Spaceways 2:14
8 Next Stop Mars 2:14


Sun Ra - Nothing Is








2,Outer Spaceways Incorporated/Sun Ra (Black Lion) 1CD 550円
アナログ時代に「Pictures Of Infinity」として発売されていたものに1曲加えてCD化されたもの。
1968年N.Y.で録られたライヴ録音、こちらも60年代のライヴ盤として上掲盤と共に極めてエキサイティングな演奏が聴ける代表的な一枚。装丁が余りにもチャチで手抜きなのが悲しいのですが、中味は極上。最後に入っているフルート主体の"Spontaneous Simplicity"、その静謐な演奏にクラクラ。

1 Somewhere There 15:10
2 Outer Spaceways Incorporated 7:02
3 Intergalactic Motion 8:07
4 Saturn 6:08
5 Song Of The Sparer 4:22
6 Spontaneous Simplicity 7:56

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Somewhere There




Sun Ra and his Arkestra - Spontaneous Simplicity









3,Four Classic Albums plus Bonus Singles/Sun Ra (Real Gone Jazz) 4CD 1,080円
これは結構前に購入したものですが、こんなのもあったということで。
このブログでも何枚か取り上げているReal Gone Jazzレーベルからの超安価組み物セットの「Classis Albums」シリーズでもサン・ラーは出ていました。
収録されているのは前回Fresh Sound盤でとりあげた1956年のデヴュー盤「Jazz by Sun Ra」、Saturnレーベルからの1956年「Supersonic Jazz」と1959年「Jazz in Silhoutte」、Savoyレーベルからの1961年「The Futuristic Sounds of Sun Ra」それにSaturnレーベルのシングル・コレクションを18曲(これはEvidenceから出ている2枚組CD「The Singles」からの抜粋でしょう )。


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4 コメント

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San Ra (Gravenites)
2019-07-01 21:34:44
Real Gone Jazzシリーズ、英国ジャズの方で最近は自分も大分お世話になっており、パーソナルや曲名をきちんと記してある点や、価格の低さでも良心的なシリーズですね。

ところでそのリリース数といい、まとまり方や方向、アイデンティティと言い、サン・ラはデューク・エリントン、および・スタン・ケントンと並んで自己世界を確立している3大オーケストラと言えます。
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Re: Sun Ra (Jazz in Silhoutte)
2019-07-02 11:12:04
Real Goneシリーズはジャズものだけじゃなくベンチャーズ、コニー・フランシス、ジャッキー・ウィルソン、リック・ネルソン、レイ・チャールズ等々中古で見かけると買っていて私もほんとお世話になっています。かれこれ30セットくらい持っているような。

ちょっと気になって生まれた年を調べてみたのですが、ラーさん1914年、ケントン1911年、グッドマン1909年、トミー・ドーシー1905年、エリントン1899年、ギル・エヴァンス1912年。ほぼほぼ同世代なのですね、ところがラーさんのあの音楽性、やっぱり土星人だからとしか云いようがないのでしょうか。偉大なお方です。
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Sun Ra (t-izu)
2019-07-02 16:51:03
しばらく前、SINGLES - THE DEFINITIVE 45S COLLECTION 1952 - 1991というサン・ラーのシングル・コレクションを聴いていたんですが、初期の比較的真っ当なバップっぽい演奏から、初期R&Bシンガーやドゥ・ワップ・グループのバックを付けたもの、かと思えばフリー・フォームな演奏に管理人氏お気に入りの三銃士がバリバリ活躍するそれから近年のクラブ受けしそうなアブストラクトなものまで米国黒人音楽の一大絵巻の如し、いくら時間軸の幅が40年有るとは言え、一個の音楽家のそれとは俄かには信じ難いです。
因みに私はこのコレクションを聴いて、エリントンと共にローランド・カークを思い浮かべました。
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Re:Sun Ra (Jahking@管理人)
2019-07-02 19:51:20
仰る通りの信じ難い音楽変遷。公式レコードデビュー時御年42歳、そこからこの「米国黒人音楽の一大絵巻の如し」がはじまるわけでもう並ではないです。お聴きになられた3枚組、PCには入っているのですが恥ずかしながらつまみ食い聴きしかしておらず反省。早速今頭から聴いております(苦笑)

ローランド・カーク、ジャズにとどまらない多様な方向性を持った音楽が亡くなった後も往年のジャズファンのみならず若い世代からも支持される...確かに通ずるところがありますね。

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