Jahkingのエサ箱猟盤日記

日々これ猟盤 エサ箱漁りの毎日....。

Anthology of the Blues その2

2018年04月10日 | Blues,R&B,Gospel
引き続いても懐かしのブルース・アンソロジーLPを。
ImperialがLiberty傘下にあった時期に発売された"Legendary Masters"Series、他にニューオリーンズ・ブルース、アーバン・ブルース、ゴスペルなどのタイトルが出ていました。
また、日本では70年代半ばに東芝がこのシリーズを元に独自に編集をして「ブルース名盤シリーズ」の名の下にテキサス、ニューオリーンズ、ウエストコースト、ダウン・サウスと地域別に分けたアンソロジーを出していました。


1,"Legendary Masters"Series/Rural Blues Vol.2 :Saturday NIght Funktion/V.A. (Imperial) 1LP 550円
ということで、これは田舎のブルースと題されたニューオリンズ、ルイジアナ、ヒューストンで50年代の初めから半ばまでに録音されたブルースを集めたもの。圧倒的に存在感を示すのは54年録音というクリフトン・シェニエの2曲、引きずるようなリズムに乗せての重いアーコーディオンにブルーなシャウトボーカル、最高です。対極にユルユルさが相も変わらず素晴らしい56年の未発表録音というスリム・ハーポの2曲、しかし、ハーポの録音が何故ここに入るのだろう? 同じユルユルでもちょっと趣が違うのがブーズー・チャーヴィス、可愛いアコーディオンを入れたリズムもズレズレのハチャメチャ演奏が何とも面白し。まぁでも一番耳に残るのはパパ・ライトフットがハープを吹きながらダミ声で歌いまくるサッチモも真っ青な(?)"聖者の行進"かな。

Side A
A1 –Papa Lightfoot When The Saints Go Marching In
A2 –Snooks Eaglin Travelin' Mood
A3 –Boogie Bill Webb I Ain't For It
A4 –Clifton Chenier Country Bred (Nobody Loves Me)
A5 –Slim Harpo A Man Is Crying
A6 –J.D. Edwards Cold In The Evening
A7 –Boozoo Chavis Paper In My Shoe
Side B
B1 –Papa Lightfoot Wine, Women, Whiskey
B2 –Snooks Eaglin See See Rider
B3 –Boogie Bill Webb Love Me Mama
B4 –Clifton Chenier Just A Lonely Boy
B5 –Slim Harpo Something Inside Me
B6 –J.D. Edwards Crying
B7 –Boozoo Chavis Boozoo Stomp



When the saints - Papa Lightfoot w. Edgar Blanchard & the Gondoliers



Clifton Chenier Country Bred (Nobody Loves Me) (1954)




Slim Harpo Something Inside Me (1961)






2,"Legendary Masters"Series/Rhythm 'n Blues Vol.1:The End of an Era (Imperial) 1LP 550円
で こちらは50年代ボーカル・グループを集めた1枚目で続編も出ています。50年代初めから半ばまでのAladdin/Imperialを原盤とする録音を集めたものでDoo-WopというよりR&Bボーカルグループという趣のウエストコーストらしい重厚でブルージーな作品が並びます。

Side A
A1 –The Shaweez/ No One To Love Me
A2 –The Jewels/ Keep Your Feet On The Floor
A3 –The Dukes/ Teardrop Eyes
A4 –The Sharp Tones/ Made To Love
A5 –The Mellow Drops/ I Want Your Love
A6 –The Bees/ Darling Please
A7 –The Kidds (Pelicans)/ Are You Forgetting Me
Side B
B1 –The Spiders/ You Played The Part
B2 –The Barons/ My Secret
B3 –The Pelicans/ Chimes
B4 –The Hawks/ He's The Fat Man
B5 –The Jewels/ Please Return
B6 –The Five Keys/ Red Sails In The Sunset
B7 –The Jivers (Centars)/ Ray Pearl



Rhythm 'n Blues Vol.1




No One To Love Me - Sha Weez



JEWELS - KEEP YOUR FEET ON THE FLOOR / NO SHOULDER TO CRY ON - IMPERIAL 5374 - RECORDED 1955



BARONS- MY SECRET


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2 コメント

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Unknown (t-izu)
2018-04-11 07:19:03
棚をゴソゴソ探すとRural Bluesはニューオリンズ編だけ出てきました。もう何枚か所有してた気もするんですが、はてな?です(笑)
最近聴き返して思うのは、このRuralシリーズをベースとしつつ編纂された東芝盤の内容の濃さです。これは後に鈴木啓志氏が自画自賛していたことですが、ウエスト・コースト編にセシル・ギャント、それも「I Wonder」系ではなく強烈なブギ・ナンバーを収録したのは国際的にも衝撃を与えたとのこと。確かにこの東芝盤の後セシル・ギャントのアルバムがFlyright,Magpie,Oldie Bluesと立て続けに発売されそのいずれもがブギ・アーティストしてのギャントに焦点をあてたものだったのはその証左だと思います。
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Re:ブルース名盤シリーズ (Jahking@管理人)
2018-04-11 08:36:52
うーっ、濃いお話を!
ブギ・ピアノが苦手(どれも同じに聴こえてしまうのです)な私はセシル・ギャントも「セ」くらいしか知らず何ともコメントをお返しできないのが情けないです。が、この頃の鈴木さん、日暮さん、添田さん、勿論のとうようさんあたりが編纂した戦前戦後の黒人音楽の発掘/再評価は世界をリードしていたのは間違いないでしょうね。お書きいただいたセシル・ギャントの例だけでなく日本が発火点になって復刻が進んだ例は多々あったように思います。
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