Jahkingのエサ箱猟盤日記

日々これ猟盤 エサ箱漁りの毎日....。

Percy Faith & Mores.

2008年03月09日 | ノンジャンル
パーシー・フェイス、いつの頃からか"夏の日の恋"の涼しげなサウンドが夏の定番曲となっています。とは云え、ポツポツとジャケ買いをしていた程度でそれ以上の興味も無かったのですが、こちらで書いた2枚でうん?これは...と若干の興味を抱いておりました。そんな中で昨年だったか何と紙ジャケCDが何枚も出されて、ウーム、聴いている人は聴いているのかと当たり前のことを思ったりしておりました。

1,Day by Day/Percy Faith (Columbia) 1LP 100円
ジャケ買いでもあったのですが、プロコル・ハルムの"征服者~Conquistador"ラスカルズの"高鳴る心~How can be sure"なんて興味を引く曲をやっているということで購入。1972年発表作。

いや、もう相変わらずの豪華で素晴らしくクォリティの高いサウンド。上記2曲では素晴らしいトランペット・ソロ、うねるハモンド・オルガンが聴けたり、後者は女性コーラスを配し所謂ソフト・ロックの展開等々、並のイージー・リスニング・アレンジものとは一味も二味も違うサウンドでありました。

Day by Day Day By Day2


2,New Thing/Percy Faith (Columbia) 1LP 100円
冒頭のチャック・マンジョーン作の"Hill Where the Load Hides"の展開が正にタイトル通り「New Thing」。上記盤以上に緻密なアレンジ、引き締まった輝くような演奏、透明感のある奥深い空間を感じさせる素晴らしい録音。これを単なるムード・ミュージックって云ってしまうのは余りに失礼と今更ながらあらためて思います。
意識的に新たな世界に向う意図で制作されたものなのでしょう、ジャケットにもその意志が現れているような。1974年発表作。

New Thing


3,Summer Place '76/Percy Faith (Columbia) 1LP 100円
あの"夏の日の恋"をディスコに焼きなおしたタイトル曲が当時相当な話題になったらしい1975年発表の遺作。
そのタイトル曲はなにもそこまで....と正直思いますが、その他の曲は上記と路線は同じで進化する意志は変わらず。

パーシー・フェイスの詳しくはこちらで。ディスコグラフィーはジャケ買い者にとっては目の保養になります。

Summer Place75


4,It's Cofee Time/V.A. (RCA) 1LP 100円
1962年に出たパーシー・フェイス、ヒューゴ・ウィンターハルター、スキッチー・ヘンダーソン等々を収録したムード・ミュージックのオムニバス盤。
コーヒー・タイムのBGMにどうぞって意図の一枚なんでしょうが、ここまでムード、ムードしてしまうとチト辛いです。

Cofee Time


5,Talisman/Hermanas Aguila (Peerless) 1LP 100円
60年代のメキシコ盤、メキシコの歌姫姉妹らしいです。

Talisman


Hermanas_Aguila_-_"FAROLITO"_-_



6,Love Token/The Mystic Orchestra (Philips) 1LP 100
ポップ・ファン向けのムード・オーケストラでしょうか。
"Traces" "Both Side Now" "Jim Webb Collage"とかを様々なSE、女性コーラスをまじえてミステリアス・ムードで。パーシー・フェイスの緻密なアレンジ・演奏を聴いた後ではなんとも安易に聴こえてしまいます。

Love Talken



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4 コメント

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ジャケット (uni)
2008-03-09 13:02:14
いろんなもの あるんですね。
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パーシーフェイス (Jahking@管理人)
2008-03-09 21:35:58
この人のレコードはひかれるジャケットがいっぱいですね。参ります。
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Unknown (Gravenites)
2008-03-09 23:33:35
何年か前に、近所の人の親戚の独り暮らしのおばあさんが亡くなって遺品に彼女がレコード・クラブから購入していた(というかRCAやコンビア、デッカの売れ筋だけが毎月自動的に送られてくる)イージー・リスニングとかクラシックのアナログ・アルバム500枚くらいをもらい、せっせと聞いていたことがありました。まだ全部は済んではいませんが。

パーシー・フェイスとか。アンドレ・コストラネッツ、マントバーニー等など、ジャケットの美しさに惹かれて、でも真剣に聴いています。ジャズ的なソロ楽器よりもアンサンブルとアレンジを重視した一連の作品、それも何十枚と出しているだけの実績と政治力、企画力にも脱帽しています。それと偶然か、日本でも最近クラブがらみとか「ジャケ買いのすすめ」のせいかCDで出だしましたね。そのような偶然の一致はよくあることですが、CDはあのアナログの美しいジャケットには追いつきません。女性、風景、イラスト、確かにノスタルジアと美的感覚がうまく取れたプロによるジャケットがほとんどです。

音楽的には各楽団のリーダーは仕事としてこなしていても、彼らなりのポリシーと主張はある気がします。

ところでミスティック・ムード・オーケストラですが、効果音を入れ、もっとビートを強調した独自のサウンドを持ってはいますが、前述の「巨匠」達にはやはりもう一歩です。でもあの洗練されたエロティックなジャケット(特に中袋)だけでも集める価値はあります。まだ未完成ですが、上のLove Tokenは再発の写真なしのものを持っています。でもオリジナルを見るのは今回初めてです。彼等のアルバムは三種類くらいのリイシューが出ています。
もっとも他の分野の一般コレクターにとってはさほど重要ではないでしょうが。

この手のイージー・リスニング・ミュージックを真剣に紹介した本も確か「エレベーター・ミュジック」とかいうのが出ていますが、未読です。エレベーターに乗るとよくかかっている音楽から来ているのでしょうけど、2008年の現在、一体どこで、誰が毎日聞いているのか知りたくなってきました。あるいは無意識のうちに聞いていても、気がつかないのかもしれません。
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Re:イージー・リスニング・ミュージック (Jahking@管理人)
2008-03-10 21:20:02
パーシー・フェイスは生前常に自分の音楽はムード・ミュージックではないといい続けていたと聞いたことがあります。今回入手したLPは正にそうで「意志」を感じます。出来上がった音楽はイージーでも制作過程は練りに練ったものかと思います。この人に限らず自分の知る範囲でマントヴァーニ、レイ・コニフ、アニタ・カーあたりも同様です。

「エレベーター・ミュージック」私も未読ですが、興味深い本のようですね、そういえば日本ものを扱った「ラヴ・サウンズ・スタイル」なる濱田高志氏の本は持っておりました、再読してみようと思っています。

>2008年の現在、一体どこで、誰が毎日聞いているのか知りたくなってきました

いや、まったく同感です。
古くから「軽音楽」とか「ムード音楽」とか云われてレコード店のエサ箱でも随分な比重を占めていました、あれってどんな人が聴いていたのか永い間の疑問でした、そんな音楽を自分が僅かながらではありますが興味を覚えてきているって、我ながらなんとも...です。
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