David Hemmings (1967)

1,Happens / David Hemmings (MGM) 1LP 550円
バーズ関連盤として昔から知られるコレ。よもやの安価で遭遇、いまやこんなものなのか？ 失礼ながら値付け人が無知だったのか？　恐らく悲しいかな前者かな。因みにCD化は随分前にされています。

主役のデヴィッド・ヘミングス、本職は俳優、あのアントニオーニのスインギンロンドンを描いた「欲望 ～ Blow Up」で主役を張ったあのお方です。この映画大好きではて何回見たことか。ロックファンにはジミー・ペイジ入りのヤードバーズが出てきてジェフ・ベックがギターをぶっ壊すシーンが知られますかね。

イギリス人の俳優がアメリカ渡ってアルバムをリリース、どうしてまた？　なのですが、まぁ、俳優としてのプロモーションと本人が音楽に興味があってのこととしておきましょう。映画も本盤もMGM、本盤のプロデューサーがバーズを手掛けていたジム・デッキンソン、そんなことでMGMレコード制作でロジャー・マッギンとクリス・ヒルマンが参加したと、こういうことでしょう。

で、出来た音楽がポップではあるものの何ともドラッギーというかサイケというかヨレている正に1967年という時代の一端を表しているような音楽。Blow Upもドラッグの香り漂うものでしたし、この時期のバーズもラーガに影響された頃、ということで、出来た音楽も追って知るべし。全曲でではないのですがタブラにシタールが入ったモロに当時のバーズの指向性がストレートに出ています。そう云えば、1曲目はジーン・クラーク作の未発表曲です。

でこれが面白くないかと云うと、そんなことは無くて特にバーズの”ミスター・タンブリンマン”のフォークロックから新たなラーがロックにシフトし出した「霧の五次元」「昨日より若く」「名うてのバード兄弟」の時期のバーズがお好きならば一聴の価値あり盤と思います。

Side A
A1 Back Street Mirror
A2 Reason To Believe
A3 Good King James
A4 Bell Birds
A5 Talkin' L.A.
Side B
B1 Anathea 3:09
B2 After The Rain
B3 War's Mystery
B4 The Soldier Wind


David Hemmings - Happens (FULL ALBUM)



Blow Up - 1966 - Yardbirds - Jimmy Page & Jeff Beck