Jahkingのエサ箱猟盤日記

日々これ猟盤 エサ箱漁りの毎日....。

Saxophone Jazz

2013年12月28日 | Jazz
1,as was/Rova Saxophone Quartet (Metalanguage) 1LP 1,300円
77年にサンフランシスコで結成され今も活動を続けるサックス4人のみのグループの81年盤。
敢えて括ればフリージャズということになるのでしょうが、現代音楽の要素からブラスバンドの要素まで決して頭でっかちになっていないところが魅力。サックスのみのグループなれど音楽のウネリがきっちりと感じられます。確か来日公演も行ったことがあるはず。一度は体験してみたいグループですね。
しかし、このジャケ写は何だろう? 

Rova

Rova Saxophone Quartet "Swang" Live







2,1951-53/Lars Gullin (tip) 1LP 300円
40年代から活動していたスウェーデン・ジャズの巨人。母国のみならず欧米各国でも活躍その名は広く知られます。Metronome原盤が米AtlanticやEmarcyからもリリースされていて我が国でも昔からそのレコードはリリースされていましたね。今年ワーナー・ミュージック・ジャパンが出した「ワーナー JAZZ BEST COLLECTION 1000」のシリーズにもこの人のAtlantic盤が2枚ラインアップされていました。
ということで、本盤はその活動の初期51~53年の録音を14曲集めた恐らくはドイツ盤。同じくスウェーデン出身で世界的に知られるようになったトランペッターのロルフ・エリクソンとの共演も含みます。ふくよかな音色でスイングする様は否が応でもジェリー・マリガンを彷彿とさせますがスタン・ゲッツ(共演もあり)をも想起します。

Gullin


Dexter Gordon/Lars Gullin/Sahib Shihab Live in Copenhagen







3,From The Heart/Hank Crawford (Atlantic) 1LP 300円
ソウル・ジャズ再評価で再度脚光を浴びた感もあったアルト奏者ハンク・クロフォードの62年録音盤。これも上記「ワーナー JAZZ BEST COLLECTION 1000」でラインアップされていた盤ですね。入手盤はAtlanticレーベルを日本ビクターが販売していた60年代中期のペラジャケ国内盤です。
セプテットとオクテット編成という大所帯での演奏、パーシー・メイフィールドやレイ・チャールズのカヴァーをはじめ如何にもレイ・チャールズの弟子という粘っこいツクリ。

Hank

Hank Crawford - But on the Other Hand Baby









4,E.H.in the U.K. : The Eddie Harris London Sessions (Atlantic) 1LP 100円
サックス奏者エディ・ハリスがロンドンはモーガン・スタジオで現地ミュージシャンとはしゃぎまくった1974年盤。
元々エディ・ハリスは早くから電気サックスとかサックスのマウス・ピースを付けたトランペットとかを吹いたり、ソウル/R&B、ロック、アフリカンの要素を取り入れ良く云うと豊富なアイデアと斬新な発想を駆使した独自のサウンドで人気を博していた人(よって、当時の日本のお堅いジャズファンからは白眼視された人)。また、名曲としか云いようのない"フリーダム・ジャズ・ダンス"、"栄光への脱出~エクソダス"はこの人の作。

という人なので、このメンツの中に入っても見事浮くことなく我を忘れる事無く威風堂々。ズート・マネー、イアン・ペイス、リック・グレッチにジェフ御大、スティーヴィー・ウィンウッド等々まったく驚くメンツ。最後の16分に渡る曲では新旧イエス組が本領発揮、俺は今いったい何を聴いているんだ? と一瞬戸惑ったり(笑)

A1.Baby
Drums – Alan White
Electric Piano – Zoot Money
Guitar – Neil Hubbard
A2.Wait A Little Longer
Drums – Alan White
Guitar – Neil Hubbard
A3.He's Island Man
Drums – Ian Paice
Electric Piano – Stevie Winwood*
Guitar – Jeff Beck
A4.I've Tried Everything
Bass – Rick Grech
Drums – Ian Paice
Electric Piano – Stevie Winwood*
Guitar – Jeff Beck
Side B
B1.I Waited For You
Bass – Chris Squire
Drums – Alan White
Electric Piano – Stevie Winwood*
Synthesizer – Tony Kaye
B2.Conversations Of Everything And Nothing
Bass – Chris Squire
Drums – Alan White
Electric Piano – Stevie Winwood*
Synthesizer – Tony Kaye

Bass – Raymond Burrell (tracks: A1-A3)
Guitar – Albert Lee
Producer – Geoffrey Haslam
Saxophone, Trumpet, Piano – Eddie Harris

The Eddie Harris London Sessions. Recorded at Morgan Studios, London.

E.H.

Eddie Harris in the UK - Wait A Little Longer


Eddie Harris in the UK - I've Tried Everything





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ROVA他 (t-izu)
2013-12-28 16:00:37
来日公演って20世紀の終わり頃だったでしょうか?当時、西海岸には珍しい前衛ジャズバンドくらいの認識しかなくパスしてしまい未だに悔やんでいます。
その2、3年後、藤井郷子が作品提供、共演したOrkestrova2002(イーストワークス盤)を聴くに至って生で聴かなきゃ始まらない、と思った次第です。
それにしてもシカゴAACMの白人サンフランシスコ版のような活動と共に多彩な共演者リストも興味深いです。残念なのは、それら共演音源がアルヴィン・カランを除くと音盤化されていないことですね。

H.クロフォードって、未だ私の中ではデヴィッド・ニューマンと共にレイ・チャールズのバックの人という印象なんですが、世の中はどうも違うようで、先日アトランティック米盤を放出したところ意外な高値にびっくり、店主に尋ねたところ「若い人が結構買うんで」とのこと、再び「へぇー?」でした。

それと裏腹なのがエディ・ハリス、しばらく前、ご多分に漏れずこの英録音盤を参加ミュージシャンの名前に惹かれ購入しようとしたところ、別の店主曰く「その人変態だよ」と一言、逆説ではなく一般ジャズ・ファンの本音でしょうか?ならっ、もっと安くしろって。因みに私のお気に入りはこれまた有りがちですが『スイス・ムーヴメント』です。
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as was/Rova Saxophone Quartetジャケ (しみへん)
2013-12-28 16:01:39
tear gasの『PIGGY GO GETTER』を思い浮かべました。
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Unknown (Jahking@管理人)
2013-12-28 21:04:25
t-izuさん
Rovaの来日公演は99年だったようです。AACM~アート・アンサンブル・オブ・シカゴ、確かに通ずるものがありますね。フリー系のミュージシャンって活動の場が限られるってこともあるのか(?)セッション活動がさかんですね、日本でもしかりで大友良英、灰野敬二、林栄一等々

ハンク・クロフォードはソウル・ジャズ/レア・グルーヴの流れに乗って今は結構な人気者ですね。ここらもリアル・タイムの日本ではあまり相手にされなかったのでは?

エディ・ハリスを変態とは! まぁ、判らないでもないですけど。確かにレス・マッキャンとも双頭コンボものは良かったですね、スイス~は私も好きでした。


しみへんさん
なるほど、Tear Gusのファースト、雰囲気は似てますね。
このファーストは実は聴いていないのですが、セカンドは如何にもの陰影のある英国ハードで結構好きでした。
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Saxphones (Gravenites)
2013-12-29 00:16:30
偶然にも先週聴いていたのが、英国のサックスフォン三重奏団であるSOS:
Alan Skidmore - tenor sax, drums
John Surman - baritone and soprano saxes, modurator
Mike Osborne - alto sax
.....でした。サックスも合奏になるとそれなりのグルーブが出てきて、ビッグ・バンドでもなくサックス・ソロだけでなく、独特の世界が創り出されます。

エディ・ハリスが変態なら変態でないテナー・サックス奏者は誰か?......というとジャズの一般の聞き手に大体頭に浮かぶのが、コルトレーンとかゲッツくらいでしょうか。日本ではローランド・カークも人気があるようですが、変態呼ばわりする人は少ないでしょう。
米国、特に黒人の間で人気のあるエディ・ハリスは、日本の独特の伝統主義的な見方からすると外れているかもしれません。そこでアメリカの黒人の聞き手との大きな違いが明らかになります。
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Unknown (Jahking@管理人)
2013-12-29 08:19:15
Graさん
SOS、私60年代から70年代のジョン"問題児"サーマンが大好きだったのでOgun盤持っていました。検索してみたらドイツでのライヴを含む2枚組CD「Looking for the Next One」なんてのが今はでているようですね。このSOSとRovaが見事に英と米のジャズ/音楽感の違いが出ているような気がします。

エディ・ハリスが米国黒人に人気があるというのは日本でもある一時期からのレアグルーヴ人気に重なりますね、「日本の独特の伝統主義的な見方」に冒されていてどうしても離れなれない私なんぞの世代はもう石器時代/過去の遺物と化しているようです(笑)
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