1,Live at the Cafe Au Go Go/The Blues Project (Acadia) 1CD 1,240円
アメリカの白人ブルース・バンドというと真っ先に挙がるのはバターフィールド・ブルース・バンドで、私ももっとも入れ込んだのもこのバンド。
ですが、思えばブルース・バンドなるものを始めて意識したのはこのブルース・プロジェクトだったような気がします。日本グラモフォンから出たシングル「泣かずにいられない~I Can't Keep from Cryin'」でですね。ブルースが何たるかなんぞはなにも知らずただただ「ブルース」って言葉が何となくかっこよく聞こえた遠い昔の話です。バター・バンドもそうですが、このブルース・プロジェクトも日本盤が出たのは本国から遅れること2年~3年後のことでした。
で 本盤はそのブルース・プロジェクトの1966年Verve Folkwaysから出たデビュー・アルバムに6曲の未発表曲を付け2004年にリリースされたCD。
65年の11月にN.Y.のthe Cafe Au Go Goに出演していた際にVerve Folkwaysの目にとまりその時の録音を編集してそのままデビュー・アルバムにしてしまったというものらしいです。
ブルースを名乗るもののバター・バンドのような黒人ブルースと同じ視点での真正面からのアプローチとは違い、元々がギターのダニー・カルブを中心にグリニッジ・ヴィレッジのコーヒー・ハウスに集う連中が結成したバンドですので、ブルースはあくまで素材でフォーク~ロックからのアプローチが個性のバンド。このデビュー盤は有名ブルース曲のカバーが大半を占めますが、次作「Projection」以降ますますこの傾向を強めます(が アル・クーパーが抜けた4作目の「Planned Obsolescence」以降は別バンドの様相ですが)。
とかなんとか書いてしまいましたがこれは勿論後付知識によるもので、当時はメチャ取っ付き易くてかっこいいブルースロック("泣かずにいられない"が典型)と綺麗なメロディのフォークロック("Violets of Dawn"と"Fly Away"が典型)に率直に反応して聴きまくっていたものです。
エキセントリックなダニー・カルブのギターにアル・クーパーの燃えるようなオルガンとボーカル、弾みまくるアンディー・カルヴァーグのベース、それに時折混じるソフトな歌声のトミー・フランダースのボーカル、ここらあたりが一体となった本作から3作目までは66~67年当時突出したバンドであったことは間違いないですね。
"泣かずにいられない"のライヴ映像が以前はアップされていたのですが、削除されたのか見当たらないのでゴールデン・カップスのカバーを貼っておきます。69年の3枚目「ブルース・メッセージ」からのものですね。
I can't keep from cryin' sometimes
このバンドの一つの到達点だったのがこの"Flute Thing"。この映像ではアル・クーパーが抜けた直後なのでしょう、代わり黒人がオルガンを弾いています。
Blues Project - Flute Thing
2,The Moonstone/Tommy Flanders (Lilith Ltd.) 1CD 1,280円
で こちらはそのブルース・プロジェクトのオリジナル・メンバーだったトミー・フランダースの1969年Verve Forecastに残されたソロ作。入手したこのCD、なんとウソかマコトかロシア製だと。こんなものがロシアでホントに聴かれているのか....?
上記にチラっと書いた通りBPはN.Y.のコーヒー・ハウスに巣くう連中が結成したバンドであり、エリック・アンダーソンのカバー"Violets of Dawn"とかでそのフォーク風味をソフトな歌声でもってBPの中で特に発揮していたのがこの人。その為でしょう、初期作のみで脱退してしまいます。
このアルバムを最初に入手したのは多分70年代の後半、単に元ブルース・プロジェクトということだけで購入。ですが、60年代のフォークっぽさを残すサウンド興味を覚えず殆んど聴かぬままに放置してその後行方不明になっておりました。
ということで、全曲がこの人の自作ながら69年リリースということもあって70年代にはいってJ.T.の登場で花開く所謂SSWの諸作とは一味違う60年代にN.Y.はヴィレッジのコーヒー・ハウスで流れていたであろうフォーク・ソングの流れを汲むもの。
当時のSSWのアルバムは強引にやたら大仰なバックをつけた売らんかなのアレンジが目立つものが結構あったりするのですが、本作はシンプルなバックに暖かみのあるこの人のボーカルが乗るという実に控えめなツクリでこの人の作る魅力的なメロディがクッキリ・スッキリと映えて今聴けば実に素晴らしかったりします。
うーむ、かつて持ってたあのLPは今何処へ?
アメリカの白人ブルース・バンドというと真っ先に挙がるのはバターフィールド・ブルース・バンドで、私ももっとも入れ込んだのもこのバンド。
ですが、思えばブルース・バンドなるものを始めて意識したのはこのブルース・プロジェクトだったような気がします。日本グラモフォンから出たシングル「泣かずにいられない~I Can't Keep from Cryin'」でですね。ブルースが何たるかなんぞはなにも知らずただただ「ブルース」って言葉が何となくかっこよく聞こえた遠い昔の話です。バター・バンドもそうですが、このブルース・プロジェクトも日本盤が出たのは本国から遅れること2年~3年後のことでした。
で 本盤はそのブルース・プロジェクトの1966年Verve Folkwaysから出たデビュー・アルバムに6曲の未発表曲を付け2004年にリリースされたCD。
65年の11月にN.Y.のthe Cafe Au Go Goに出演していた際にVerve Folkwaysの目にとまりその時の録音を編集してそのままデビュー・アルバムにしてしまったというものらしいです。
ブルースを名乗るもののバター・バンドのような黒人ブルースと同じ視点での真正面からのアプローチとは違い、元々がギターのダニー・カルブを中心にグリニッジ・ヴィレッジのコーヒー・ハウスに集う連中が結成したバンドですので、ブルースはあくまで素材でフォーク~ロックからのアプローチが個性のバンド。このデビュー盤は有名ブルース曲のカバーが大半を占めますが、次作「Projection」以降ますますこの傾向を強めます(が アル・クーパーが抜けた4作目の「Planned Obsolescence」以降は別バンドの様相ですが)。
とかなんとか書いてしまいましたがこれは勿論後付知識によるもので、当時はメチャ取っ付き易くてかっこいいブルースロック("泣かずにいられない"が典型)と綺麗なメロディのフォークロック("Violets of Dawn"と"Fly Away"が典型)に率直に反応して聴きまくっていたものです。
エキセントリックなダニー・カルブのギターにアル・クーパーの燃えるようなオルガンとボーカル、弾みまくるアンディー・カルヴァーグのベース、それに時折混じるソフトな歌声のトミー・フランダースのボーカル、ここらあたりが一体となった本作から3作目までは66~67年当時突出したバンドであったことは間違いないですね。
"泣かずにいられない"のライヴ映像が以前はアップされていたのですが、削除されたのか見当たらないのでゴールデン・カップスのカバーを貼っておきます。69年の3枚目「ブルース・メッセージ」からのものですね。
I can't keep from cryin' sometimes
このバンドの一つの到達点だったのがこの"Flute Thing"。この映像ではアル・クーパーが抜けた直後なのでしょう、代わり黒人がオルガンを弾いています。
Blues Project - Flute Thing
2,The Moonstone/Tommy Flanders (Lilith Ltd.) 1CD 1,280円
で こちらはそのブルース・プロジェクトのオリジナル・メンバーだったトミー・フランダースの1969年Verve Forecastに残されたソロ作。入手したこのCD、なんとウソかマコトかロシア製だと。こんなものがロシアでホントに聴かれているのか....?
上記にチラっと書いた通りBPはN.Y.のコーヒー・ハウスに巣くう連中が結成したバンドであり、エリック・アンダーソンのカバー"Violets of Dawn"とかでそのフォーク風味をソフトな歌声でもってBPの中で特に発揮していたのがこの人。その為でしょう、初期作のみで脱退してしまいます。
このアルバムを最初に入手したのは多分70年代の後半、単に元ブルース・プロジェクトということだけで購入。ですが、60年代のフォークっぽさを残すサウンド興味を覚えず殆んど聴かぬままに放置してその後行方不明になっておりました。
ということで、全曲がこの人の自作ながら69年リリースということもあって70年代にはいってJ.T.の登場で花開く所謂SSWの諸作とは一味違う60年代にN.Y.はヴィレッジのコーヒー・ハウスで流れていたであろうフォーク・ソングの流れを汲むもの。
当時のSSWのアルバムは強引にやたら大仰なバックをつけた売らんかなのアレンジが目立つものが結構あったりするのですが、本作はシンプルなバックに暖かみのあるこの人のボーカルが乗るという実に控えめなツクリでこの人の作る魅力的なメロディがクッキリ・スッキリと映えて今聴けば実に素晴らしかったりします。
うーむ、かつて持ってたあのLPは今何処へ?
なんてコピーが流行りましたよね。
確かスティーヴ・カッツがいて
ドノバンなんかアルの好みのようなバンド
好きでよく聴いてました。
彼等のアルバムはアル・クーパーのいた頃、やめた後、どれも素晴らしいです。
全員がユダヤ系アメリカ人のバンドだとどこかで紹介されていましたが、白人ブルース・バンドはやはりユダヤ人系アメリカ人のが一番ですね。(まあこれはいわゆる白人ジャズにも言われるわけですが。)
モンタレーにもそういえば出演していたのですね、見たことがないので何ともですが。
云われてみればアル・クーパーもポール・バターフィールドもマイク・ブルームフィールドもディランもユダヤ系でした、皆どこかでつながっていますね。あのフィルモアのビル・グラハムも確かユダヤ系だったような。