JASAファームでの出来事

(社)日本動物支援協会(JASA)=Japan Animal support Association=

ポニースクールの準備。

2013-10-23 | 日記
日曜日のプログラム「パチンコ作り」の試作品(零号機)が完成しました。





なかなかの出来だと思っております。
残念なのはPONさんばっかり遊んでいること。早く自分で作って欲しいものです。

みんな日曜日をお楽しみにい!


自然欠乏症

2013-10-23 | スタッフのつぶやき
平成25年10月22日の河北新報「“森里海”に学ぶ」より、一部を抜粋して紹介します。


「欠乏症」深刻

自然と触れ合う機会が少ない子どもには、成長過程で思わぬ障害が現れることがある。
じっとしていられない、集中力がない、友達とうまく遊べない、我慢できずかんしゃくを起こす。
こうした症状を総称して「自然欠乏症(症候群)」と呼ぶ。

身体的には平衡感覚に乏しく、よく転ぶ。成長過程で周辺視野が開発されないため、すぐ横で起きていることや横から迫ってくるものに気づかない。問題を放置すると、判断力に欠け、人と心を通わせることができない大人になる。


五感発達促す

原因は何か?文字通り、自然の欠乏だ。子どもは自分を取り巻く環境を手探りしながら世界を広げていく。
自然との触れ合いが五感の発達を促すのだ。

生活や教育の質を高めるハイテク機器を否定しないが、コンピューターやスマートフォンだけを相手にしていると、いつしか精神的にいびつになってしまう。



カナダやエチオピアなど世界各地で環境保護活動を行ない、80年から長野に住んでいる
C・W・ニコルさんのコラムより抜粋しました。



これらのことを逆に考えます。
つまり、子ども時代に自然とふれあう機会、経験をたくさん積み重ねるとどうなるのか。

我慢強く、集中力やコミュニケーション能力を身に付けることができる。
周囲で起きていることへの気遣いができ、咄嗟の判断力や思いやりの心を養える。
バランス感覚もよくなる。

全てがあてはまるわけでも、単純に上手くいくことばかりでもないと思います。
しかし、自分自身が長い間、ポニー(馬)とひとの間にいて、同じような感覚は、実体験としてあります。


極端な話、自然をポニーに置き換えても、この理論は成り立つと思います。


相手は生き物。動きます。足を踏まれたら痛いです。
何気なく手入れをしていても、子ども達はポニーの動向を気にしています…(痛い思いをして学ぶ場合も多いけど)。





走っているポニーの背では、手を放すのだって大変!


停止馬だってムズカシイ!


指先までピン!となってます。

写真では、その一瞬の様子だけしか見られませんが、この子ども達がここに至るまでの気持ちを想像してみて下さい。
実際に体験したことのある人はわかると思いますが、見ているのとやってみるのとでは、全然違います。

恐怖や上手くいかない悔しい思いを何度もし、それでも失敗をそのままにせず、諦めない心を持ち、克服してきた結果としての、ひとコマです。
ある子どもにとっては簡単なことでも、その子にとっては達成感に満ち溢れ、それが次への自信につながります。






お世話をする作業は無言ではできません。
もちろん、自分勝手も許されません。
相手を思いやり、我慢もし、いっぱい言葉を交わします。

年長者が年少者に。慣れている子が不慣れな子に。精一杯の自分の言葉で、教えたり教えられたり。
責任感や思いやり…が育まれます。

時にはぶつかり合うことも。それが自然でもあります。そういう経験も必要です。


ポニーを真ん中に置くことで、いろんなことができます。見えてきます。

ポニーとの関わりを通して…命について。思いやりや優しさ。食への関心も。
協同作業を通して…他者との関わりを。
そして、他者との関係を通じて、自分との関わり、自分自身と向き合うきっかけも作り出します。


少し前にTVで「子どもを犯罪から守るためにはどうすればよいか」的な質問に対し、東大生のグループが「学校に行かないで、パソコンでの通信教育にすれば良い。そうすれば犯罪に巻き込まれることは少なくなる。学校に行かななくても、パソコンがあれば家でも十分学べる」というような答えを出していました。

個人的にはとても違和感を感じました。
学校は、テストのための勉強をするだけではないと思っています。
集団行動や生活から学ぶことが多くあり、学校はその場でもあるはずです。


家庭での教育、学校での教育。
それらではできないこと、補うのが社会教育と考えていいのではないでしょうか。


「どんな子ども時代を過ごしたか」が、その人の生き方や人格形成に、少なからず影響を与えるものと考えます。

ポニーを含む自然。そこでの体験活動は、大切な、大きなことを教えてくれます。
JASAファームでは、子ども達の健全育成を考え、ポニースクール等のプログラムで、子どもの自立、成長のきっかけづくりをしたいと思います。




C・W・ニコルさんは、コラムの最後をこう閉めています。

人類の、日本の未来のために、自然にあらがうのではなく、理解し、共生する知恵を学ぶ~それは子どものうちに始めるに限る。





ありがとうございました。
あたろう










思い思いに

2013-10-22 | 日記

木々が色づいてきました。
紅葉が進むごとに、寒さも増していきますね。


今日は時々霧雨が舞う、どんより曇り空の芋沢。
「子ども・被災地支援プロジェクト」の一環として、ふたば幼稚園にポニーを連れて出かける予定でしたが、このお天気のため本日は延期となってしまいました
台風26号が去ってほっとしたのも束の間、今度は27号・さらに28号まで発生し近づいてきています。
今後のお天気も心配なのですが、子どもたちに笑顔を届けるまでは負けないぞ

そんな訳で、思いがけずのんびりdayに変わって、嬉しいポニーたち。
ちょっとくらいの雨は平気なのだー。


ご報告が遅くなりましたが、ティアラのお母さん(馬主さん)よりティアラ用の新しい無口が届きました。
いつもありがとうございます。


届いた次の日に装着した写真です。
さすがはお母さんです。
調整もいらずにティアラにピッタリでした。


ピッカピカ
どう?似合うでしょ。


さて一方、寒さに弱いブーブーたちは身を寄せあうように寛いでいます。


これぐらが調度いいアルパカたちは元気ですね。
カメラを持っているだけなのですが、「おやつくれるの?」と寄ってきます。


そういえば、↑左からオリーブ(♀)・カカオ(♀)・ラッシュ(♂)の毛を刈ったトリオ。
JASAファームに来て早4ヶ月。
たいぶ毛が伸びてきたと思いません?

こちらがJASAファームに来た初めての日の写真です。




オリーブちゃんの首とか、あんなに細かったのですね^^
今のさわり心地もとってもいいのですが、モコモコになる日がちょっと楽しみです

放牧から戻ったポニーたちに、スイーツ王子からの嬉しい差し入れ。

食べているのはさつまいもの葉っぱです。
王子が育てた愛情たっぷりのさつまいもです。
ありがとうございました。

KAO

10月19日尚絅学園大学 尚志祭2013

2013-10-21 | 「子ども・被災地支援プロジェクト」
普段体験することのできないポニーの乗馬を通して一つでも学んだり、乗れた、触れたという嬉しさなどが自信につながったり、このことで子どもたちが笑顔になり、それを見ている親も笑顔になる空間を作りたい。

尚絅学院大学ボランティアサークルANDが企画し、実施された学園祭での「ポニー広場」は、このような目的で行われました。
震災の年から実施され、今年で3年目です。

第一回目、震災の年の目的は…


1、子どもたち、地域の方に、馬とふれあってもらい、その一瞬でも嫌なことを忘れ、安らぎの場として、おもいっきり楽しんでもらう。

2、ポニーふれあい広場のにぎわいで尚志祭を盛り上げる。

3、学生や職員の人にも馬に乗ってもらい、乗馬の楽しさを知ってもらう。



でした。

そして、この企画を立てたきっかけは、

「今回の震災を受けて、子どももおとなも心に何かしらを抱え、特に子どもは状況もよくわからないままで、でもどこかおとなや周りの雰囲気をさっし、おもいっきり遊びたくてもなんとなく、遠慮しているように感じられた。また、おとなも子どもも何かに集中しておもいっきり、楽しんだりすることが少なくなっている気がした。そこで、私たちのやっているボランティアのポニーのふれあい活動をいかし、なにかやれないかと考えた」

からだそうです。

子ども学科や人間心理学科で学び、保育士や学校の先生を目指す学生が中心のボランティアサークルANDらしさが出ています。

手作りのポニー広場は大好評で「またポニー広場をやって欲しい」という声が多く、昨年、そして今年も開催されました。

第3回ポニー広場
今年も学生たちの手作り感たっぷり。
企画も準備も運営も、学生がやります。頑張りました。





ノーマンに子どもと笑顔を乗せて…


パトラン休憩中・・・


1年生から4年生まで、総出です。


ポニーが来るのを、こんなにも待っていてくれる人がいるなんて…


みんな頑張ったね。

保護者の方へもおもてなし・・・「ポニーの魅力について」話しているのでしょうか。


お小遣いを握りしめ、今年も来てくれた女の子たち。
少し大きくなったね。
また会えたね。

そんな出会いが嬉しいです。
「ポニー広場」が、そんな場所になるといいですね。






ボランティアサークルANDのメンバーは、JASAファームの活動を支えてくれています。
団体の受け入れやポニーとともにの時に、お手伝いに来てくれます。

ただ、それを「お手伝い」や「ボランティア」にとどまらず、お互いにとっていい刺激、良い影響を与え合い、学びあえる関係でいるべきだと思い、伝えています。

保育士を目指している彼らにとって、子どもと関われる場所は、大切な実習の場でもあります。
JASAファームという仕事の“現場”に関わることは、社会を経験する場でもあります。

保育士や先生になる前に、まずはきちんとした「いち社会人」でなければなりません。
専門的な技術や知識ではなく、社会に出る前に知っておいた方が良い、知らなければならないことがたくさんあります。

そういう事を学べる場、教えてくれる人がいるところとしてファームを利用してくれたら…いつもそう話しています。
社会に出る前の準備をお手伝いできるように、ファームスタッフも意識しています。


そういう意味で、JASAファームではボランティアをしてくれる学生たちを「インターン」と呼んでいます。


もちろん、彼らがファームに関わってくれることで、我々も助かります。
子どもが好き!な彼らが、ポニーと子どもの間に入ってくれることで、その空間がパッと明るくなります。
元気になります。
人手が多くいることで、子ども達の安全を守ることができます。それはすなわち、楽しめるという事でもあります。

彼らがいることで、今の子ども達が、楽しめ、学べます。
これからの子ども達のために、彼らに経験を積ませます。教えます。



思いやりを育む未来への事業

それは、彼らのような世代、ボランティリーダーの育成でもあり、JASAの活動のひとつでもあると考えます。

あたろう







GO ONE STEP ゆりあげ音楽祭2013

2013-10-20 | 「子ども・被災地支援プロジェクト」
10/20(日)は『GO ONE STEP ゆりあげ音楽祭2013』にアルパカを連れて行きました!
このゆりあげ音楽祭は、東日本大震災で甚大なる被害を受けた閖上で行われた、24時間ノンストップ野外ライヴです(正確には進行の都合上、25時間になりました)。
我々も少しでも力になれればと、アルパカたちに出動してもらったわけです。


ライヴ会場の一角にアルパカスペース、設置完了。
隣接するゆりあげ港朝市の開始に合わせて、アルパカたちも6時ごろ登場。
…が、あいにくこの日は朝から雨が降ったりやんだり。










それでもたくさんの方々がアルパカとのふれあいを楽しんで下さいました。
ライヴを見に来た方、音楽祭のスタッフさん、朝市にやって来たお客様方、そして朝市で働いている方などが次々とやって来ては、「かわい~」「はじめて見た!」「モコモコしてるー!」などなど、ラッシュとコットン、大人気
微力ではありましたが、音楽祭に貢献できたかなと思います。

写真にちょこちょこ登場しているのは、いつもJASAファームのお手伝いをしてくださっているいちかわさん。
真夜中に登場したバンドを観にいらっしゃっていたのですが、この日も朝からお手伝いをして下さいました。
寒い中、本当にありがとうございました!


ラッシュとライヴステージ。


コットンに傘を差し出してくれた、優しい女の子。


ぬれた毛を焚き火で乾かすラッシュとコットン。


会場でインタビューを受けるあたろう。

結局、ずーっと降ったりやんだりの天気だったので、大盛況!という訳にはいきませんでしたが、それでもあの閖上で24時間ぶっ通しのライヴをやれたということには大きな意義があると思います。
音楽の持つ力は、そして動物の持つ力は、みなさんの心に何かを残したと信じたいです。
スタッフの皆様方、本当にお疲れ様でした!!

それから会場ではたくさんの方から差し入れをいただきました。
本当にありがとうございました!
おかげでおなかいっぱいになりました
(いろんな意味で)来年もぜひお手伝いさせていただきたいです。

PON