今日は、レナード・バーンスタイン指揮ウィーン・フィルの演奏でシューマン(1810-1856)の作品を聴いていきたいと思います。
1曲目は、劇音楽「マンフレッド」序曲Op.115。バイロンの「マンフレッド」の上演のために1848年に書かれた、独唱、合唱付きの作品です。現在では序曲のみが頻繁に演奏されます。曲を聴いていると感じませんが、出だしの1拍目の指揮が難しい作品でもあります。
レナード・バーンスタインが、1943年11月14日ブルーノ・ワルターの代役でニューヨーク・フィル(NYP)を指揮して、センセーショナルなデビューを果たしたコンサートの1曲目が、この「マンフレッド」序曲です。この時の実況録音はCD化されています。1958年には同じNYPを指揮して録音。デビュー当時の初々しさはないが、若々しい演奏。
その後1980年代半ばにウィーン・フィルと4つの交響曲と2つの協奏曲を録音。その際「マンフレッド」序曲は、映像のみで収録されました。バーンスタインの生涯を収録した "Reaching for the Note"(CD版) には映像と同じ音源が収録されています。1985年10月の録音で、晩年の濃厚な演奏です。
2曲目は、ピアノ協奏曲イ短調Op.54。妻クララのための書かれた作品で、1854年の作品。内容的にも精神的にも安定した時期に作曲された名作です。
ユストゥス・フランツをピアノ独奏に迎えた、1984年10月の録音。ピアノとオーケストラが対等に扱われた作品のせいか、バーンスタイン特有の濃厚さは薄れ、フランツの表現力とオーケストラの響きに身を委ねている感じの演奏。
3曲目は、交響曲第4番ニ短調Op.120。作品番号だけ見ると今日聴いてきた3曲の中で一番番号が大きいですが、書かれた時期は一番早い1841年の作。第1交響曲「春」と同じ時期に書かれましたが、評判が悪く出版を取りやめました。後の1851年になってから改作され、第4交響曲として出版されました。
1984年の録音。ウィーン・フィルの艶やかな音色を生かしたスケールの大きな演奏。晩年のバーンスタインの素晴らしさを再確認です。
ということで、今日はシューマン3作品を聴いてきました。明日は何にしようかな。
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