昨日、日本記者クラブ主催の党首討論会を一日遅れで見ました。国政選挙の度に行われる恒例の討論会ですが、民主党の野田代表をセンターにして、11もの党首が登壇するのははじめてです。前回、2009年の総選挙によって、日本でも2大政党による政権交代が可能な時代が到来したかに見えました。そして今回の選挙で、いよいよそれが証明されるのでしょうか。
ところで、この政党乱立は何を意味するのでしょうか?改革は口先だけで、官僚制の打破にしろ、国の財務体質の本質的な改革にしろ、このままでは近い将来破たんする社会保障制度の再構築にしろ、本気で改革する覇気のない既成政党へのアンチテーゼであることは間違いないでしょう。しかし、日本国民は、昨日今日できたばかりの政党に国家の舵取りを託すだけの覚悟があるのでしょうか?
今回の選挙ほど面白い選挙はかつてないと思います。前回の総選挙で民主党が大勝したのは、マニフェストがすばらしかったというよりも、自民党(+公明党)の政権に「ノー」を突きつけただけです。もう時代に合わなくなったと判断された自民党中心の政権に、国民はそうやすやすと、「やっぱり前に戻った方がましだよな」となるのでしょうか?
これまでの世論調査の結果の通りに、第3極と言われている政党が一大勢力にのし上がるなら、日本の改革は進むのでしょうか。日本の閉塞感は薄れるのでしょうか。それとも日本の将来、というより日本の現在は、一層混迷を深めることになるのでしょうか。今回の選挙結果によってその答えが出ることはありません。それは来年の参院選後の状況を見る必要があります。
さて、ここからが今日の本題なのです(笑)。2時間半の党首討論を見て、各党首の感想を書いておこうと思ったからです。
民主党の野田さん:
安倍さんに「好きですよ」と言われるくらいの好人物であることはもう十分わかりました。ウソつきでないことも。でも16日の「解散」で、政治的な役割は終わったという印象です。ついでに民主党も解散すればいいのです。現役の総理大臣が選挙区と比例区の重複立候補するのは、引退した森さんに続いて2人目だそうです。どちらも早大雄弁会の出身ですね(笑)。
自民党の安倍さん:
日銀の建設国債買い取り発言をめぐって、「そんな風には言っていない」と釈明したくせに、「私の言ってることは、著名な経済学者の浜先生も支持してくれている」などと、一人の学者の名前を出して自説を正当化するあたりは、器の小ささを曝け出しています。「安倍政権」時代の経済指標を持ち出して、あの頃はうまくいったと強調するのも、「小学生の時はクラスで一番の成績だったんだぞ」と自慢してる馬鹿な大人みたいで、がっかりでした。本当にこの人が次の総理大臣ですかね。どう見ても、石破さんの方がいいですよ。
公明党の山口さん:
相変わらずアナウンサーのような語り口で、職業を間違えたのではないかと思ってしまいます。毒にも薬にもならない発言ばかりで、ちっとも面白味がなかったですね。政権に復帰したいけれども、憲法問題など、今後の自民党の出方次第では民主党と組んででも、影響力を行使したいのかもしれません。
日本維新の会の石原さん:
何を隠そう、東京2区の大田区に住んでいたころは、この人に投票していました。労組の推す候補には目もくれず(笑)。さすがに80歳ですね。暴走老人とは思いませんが。でも都知事として何かすごいことをやりましたかね?オリンピックは誘致できず、築地市場移転も問題ばかり、そして何よりも、この人が鳴り物入りで作った銀行は大失敗でした。東京都を前より悪くしたとは思いませんが、長くやっていて問題ばかりでしたね。国政復帰に拍手する人の気が知れません。余生を外野で好きに吠えている方が、この人のためです。そして日本のためです。
みんなの党の渡辺さん:
言行一致、行政改革大臣の頃からの改革姿勢を持続している姿には拍手します。たしかTPP賛成でしたよね。はっきり言っているのはこの人一人だったような気がします。ただ、みんなの党の旗揚げが早すぎた。このまま終わらせるのは惜しい。
新党改革の舛添さん:
厚生大臣時代の仕事ぶりにはすばらしいものがありました。でも、天職は学者、評論家なのかもしれません。ごく短い時間でしたが、相変わらずきちんとした話しぶりでした。お隣の鈴木宗男さんとお友達とは知りませんでした。
新党大地の鈴木さん:
ロシアからパイプラインで天然ガスを引いてきて、北海道を日本のエネルギー基地にしたいそうです。「長い夜」は別にして、松山千春はあまり好きではないのですが、この人は割と好きです。中川一郎の秘書時代から裏のない人物だったと思います。いい悪いは別にして、発するメッセージは明確で、情熱があります。早く被選挙権を回復してあげたいですね。
日本未来の党の嘉田さん:
まったく知らない人物でした。こういうソフトなタイプの女性は、依然として男社会の日本では重宝されるのでしょう。一方で田中真紀子のような変な女が大臣になったりするからよくわかりません。小沢一郎の最後の勝負というより、細川の殿様を担ぎ出した時と同じで、単なる思いつきだと思います。でも嘉田さん自身は、知事としての業績を調べると、しっかりした人のようですね。討論会での発言は可もなく不可もなく、真紀子の真似はしなくていいですが、もっと力強さが欲しかったですね。
討論会で左側に座っていた3人の党首についてはノーコメントです。自見さんは別として、福島さんと志位さんはまだいたんですね・・・・・。
さて、海外に一時的に住んでいても、日本に住民票があれば勿論投票できますし、日本に住民票がない場合でも日本国籍があれば「在外選挙」をすることができます。私の場合は、日本に帰らないと投票できないのです。年内は帰国の予定がないので残念です。
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