今日のわが家・床のタイル貼り

いよいよ神経を使う作業の局面を迎えました。床のタイル貼りです。

玄関やベランダ、ＷＣのタイル貼りはほとんど終わっています。でもリビングなどの居住空間のタイル貼りは、そうした場所よりも、ひときわ慎重に作業を進めているように見えました。確かに、ＷＣの床はもともと水平にしてないです。排水を計算してわずかな傾斜をつけています。ところが、リビングや寝室の床が水平でなかったら、まるで震災に遭った住宅みたいでいただけません。

昨日の午後４時ごろ見に行ったときは、リビングの真ん中の二筋を貼っていました。５５平米のリビングの３分の２くらいを、２日近くかけてやっていることになります。

タイルの下地として５センチくらいコンクリートを盛ります。見た目は雑然としています。何やらコンクリートには縦のスジが入っていますね。コンクリートの盛り方を勘で微妙に調整して、タイルが水平になるようにしているのだと思います。。

水気を含んだコンクリートの上に、タイルを１枚そーっと置いたあと、右手に持っている木槌のようなもので、コンコンとタイルを叩きながら、タイルの水平を確保しつつ、真っ直ぐに並べていきます。職人さんの目線をよく見てください。決して木槌の方を見ていませんね。たまたまではなく、ずーっと左隣のタイルとの境目を見て、叩いていました。

職人技の出来栄えはどうか、ゴルフボールかビー玉でテストしたら嫌味でしょうか・・・。いや、それくらいは確認しておくべきでしょう。信頼することと、チェックすることは矛盾するものではありませんから。ただし、作業の最中にそれをやってはいけないと思います。なにしろ、棟梁格の大工さんが黙々と一人で作業しているのですから。今日は、ほかの職人さんは、それを静かに見守っているという感じの作業風景でした。

ところで、タイの住宅の床の素材はおおむね３種類です。本物の木のフローリング、ラミネートと呼ばれる一見木に見える人造素材、そしてタイル（タイ語ではカブァンといいます）。値段は本物の木が一番高いです。タイル床のだいたい２倍でしょうか。ただ、日本の住宅もそうですが、木は経年変化で床が軋みます。掃除も一番しにくいです。

ラミネートは、見た目は木目調なので綺麗ですが、これも床が軋むと言われていて、私が依頼した建築会社では原則として使用しません。価格はかなり安いです。一方、タイルは、価格はピンからキリまであります。デザインも豊富ですし耐久性も文句なしです。とくに暑い地域では一番過ごしやすいのではないでしょうか。難を言えば、例えば携帯電話などを床に落とした時に（携帯が）壊れる確率は一番高いでしょう。

 

窓枠に窓がすっぽりと嵌められていました。タイでは定番の、薄いグリーン色です。ちょっとメーカー名を忘れましたが、タイの住宅で最もよく使われているポピュラーなものです。ま、安物です。それでも開閉は文句なくスムーズです。日本のTOSTEMのサッシも注文すればあります。でもタイではかなり値段が高めで、上級の仕様になります。タイの工場で生産していますが、基本的に日本に持って行っていると思います。

ところで、タイの住宅には基本的に「出窓」というものがありません。この主寝室の窓などは出窓にするといいですね。実はそうしたかったので、オリジナルの図面に出窓を描いたら、タイの建築会社の人はその構造を理解してくれませんでした。変な出窓を作られても困るので、いつの間にか「出窓」を図面から消しました。う～ん、こうしてみると、「出窓」が懐かしく思いますし、憧れます。

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