10月23日(金)
午前3時前、チェンマイ市内の106号線(チェンマイ~ランプーン道路)で事故発生。娘の女友達が運転するバイクに、後ろからシビックがぶつかり、バイクの2人が病院に搬送される。顔面を中心に、右肩、右足などを負傷した娘だけICUに収容される。
バイクを運転していた女性は前夜飲酒、血液検査で0.11mg/100mlのアルコールを検出。病院へ駆けつけるとICUの前にいて、「申し訳ありません」と謝罪。
午後、バイクの女性の母親、妻と私の3人で警察署へ行く。車を運転していた人物の情報や保険加入の有無、事故原因などを聞こうとしたが、「担当者がいない。日曜日に来てくれ」と言われる。事故の日付、場所、関係車両のナンバーなどを書いた警察日報をコピーしてもらい、事故車両等の写真を撮って帰る。
10月25日(日)
夕方、たまたま娘の見舞に来ていた若い警察関係者を伴って警察署へ行く。担当の警官は「娘さんにはお気の毒だけど、自己責任でやってください」と言うだけで、相手の名前も保険加入の有無も開示しない。
きちんと事故を検証した様子がなかったので、夜、若い警察関係者の主導で事故現場へ行く。目撃者から「車は反対車線を走ってきて後ろからバイクにぶつかった」「車を運転していた男はかなり酔っていた」「男と警官は長い時間話し合っていた」「現場の検証はほとんどしていなかった」という内容の証言を得る。
10月27日(火)
娘本人の強い希望で退院。治療費のうち30,000バーツはバイクの自賠責保険を使う。
10月28日(水)
朝、半日休暇を取った若い警察関係者に連れられてチェンマイ県警察本部へ行く。法務相談の専門部署で事情を話し、今回の事故処理について善処を求める。
午後、事故を担当した警察官から呼び出しの電話あり。夜、バイクを運転していた女性、現場の目撃証人も一緒に警察署へ行く。およそ3時間半かけて、この2人の事情聴取が行われる。担当警官は「自己責任」という言い方から「車とバイクの両方が悪い」に変化。それでも妻は「警官の発言は車の肩ばかり持っている」と不満。
10月29日(木)
午後、担当の警官から「夕方5時に車の関係者を呼んであるので、来てくれ」と妻に電話あり。午後6時過ぎから警察署で車を運転していた男の父親と初めて会う。36歳の運転者本人は欠席。父親が「(車とバイクの両方の)私たちの責任」と認めたので、示談の方向となる。示談金額は、娘の顔面の傷をもう少し見極めてから決めることとする。
10月30日(金)
妻が発熱、風邪の症状でダウン。
11月5日(木)
事故の瞬間を捉えた監視カメラの映像を入手。バイクの女性、目撃者の証言、現場検証の結果とほぼ一致していることを確認。
娘を美容形成外科の専門医に見せる。かなりひどいという診断。傷跡がどうなるか、3か月くらい経ってみないと分からないと言われる。
11月6日(金)
別の美容形成外科にも、Lineを使って娘の顔写真を送り相談する。
車の父親から再度話し合いたい旨、妻に申し入れあり。私が体調を崩してしているので回復してから後日会うことにする。
☆ ☆ ☆ ☆
こうやって、事故のあとの経緯を時系列に沿って整理してみると、知り合いの若い警察関係者がチェンマイ県警察本部に連れて行ってくれたことが効果を上げているような気がします。あくまで想像ですが、県警から担当の警察署幹部もしくは担当警察官本人に連絡が行き、ある種の指導があったことが伺えます。
よくタイの警察は「外国人」の言うことは聞いてくれないという人がいます。そうなのかどうかは知りません。私たちがチェンマイ県の警察本部を訪問したとき、相談に乗ってくれた警察官は、私の言うことにもきちんと耳を傾けてくれました。ましてや、今回の事故の当事者は娘を含めて全員タイ人です。タイ人は、争うとなったら実に激しく争います。でも落としどころさえ見つかれば、見事に争っていたことを忘れます。
妻によれば、「やりあっても、スッと引く。それがタイ人」なのだそうです。じゃあ、あの長い政争の当事者はタイ人じゃなかったの?という疑問もありますが・・・
ブログランキングに参加しています。よろしかったら、お手数ですが引き続きクリックをお願いします。