妻の妹の家族の話を続けましょう。昨日は一番下の妹Jの話をしましたので、今日は真ん中のPの番です。実は2日に実家から帰ってくるときに、一緒にチェンマイまで来てもらいました。
今日は朝からわが家の玄関先の大掃除です。昨日は前庭にある畑を全部きれいして、新しい野菜の種を蒔いたり、雑草取りをしてくれました。豊作だったインゲンはそろそろ終わりなので、全部きれいに取り除き、今度は花を植えるようです。
Pは、夫と子供と一緒にカムペンペットの実家で暮らしています。実質的に両親の面倒をみる役割を果たしているのです。妻のようによく喋る社交的な女性ではないのですが、仕事も家事も黙々とこなすタイプです。本来の仕事は大工さんです。
実は夫も大工さんです。この写真の向かって左側は昨日ご紹介した妹Jの夫Aです。毎日午前1時に起きてお菓子を作って売っています。その右がPの夫Nです。二人ともビールが大好きです。夜飲もうと思って私が冷蔵庫に5~6本入れておいたら、昼には全部なくなりました。
P夫婦は一緒に大工の仕事をやっていて、ときどき遠くまで出稼ぎに行くことがあります。去年は6月から12月の初めまでのほぼ6か月間、南のプーケットでお寺の建築に従事していました。でも賃金が途中から払われなくなったので、見切りをつけてカムペンペットに帰ってきたそうです。
タイの大工さんは低賃金です。Pは一日働いて200バーツ、夫のNは経験を積んだ腕のよい大工ですが、一日250バーツにしかなりません。2人で1か月休みなく働いたとしても、15000バーツに達しないのです。法律上は300バーツの最低賃金となっているようですが、もし300バーツ払ってくれと要求すれば、すぐ解雇されるそうです。
そもそも300バーツの最低賃金というは会社組織の場合であって、市場や個人商店で働いているような、多くの一般的なケースでは適用されません。タイ社会は、だれでも働けば一日300バーツ以上貰える環境にはまだまだ程遠い現実があるのです。一日200バーツ前後の低賃金で働いている多くの人たちによって、タイ社会は成り立っているのです。
ところでこの写真、真ん中の女の子はPの2番目の娘です。小学校5年生ですが、心臓に持病があるのでよく入院します。両親が仕事であちこち遠出することが多いので、妻がチェンマイで面倒みようかと提案しています。私はどうせなら、家族3人でチェンマイに来てくれると嬉しいなと思っているのです。チェンマイなら建築需要が大きいので、遠出しなくても大工の仕事がたくさんあると思うからです。もしそうなれば、冷蔵庫に入れるビールは、せいぜい2~3本にしておかないといけませんね。
小学生の息子がブログランキングを気にするようになりました。つまらないと思われても、息子の顔を立ててクリックしていただけるとありがたいです。もし面白い、役に立ったと思われたら、もう一つか二つおまけにクリックよろしくお願いします。
仮に一日300バーツとしても、1か月で8000バーツ(2万円余り)程度です。日本だったら非正規雇用でも15万円くらいはあるのが普通ですから、物価の違いを考えても、タイはひどすぎます。おまけに便乗値上げまでされると、格差はますます広がりますね。一部の人間が儲かる社会はいやですね。