円からタイバーツへの両替を頻繁に行っている人は、ここんとこ皆さん溜息をついているのではないでしょうか。何を隠そう、私もその一人です。2月20日過ぎに渡航したときは、急激にレートが悪化し始めたばかりの時だったのですが、たった一日両替を見送ってしまったために、大損しました。見事に判断を誤りました。大損と言っても、庶民感覚の損得でして、お金持ちの人にとっては「なあんだ、その程度か」というレベルですけど・・・それでも、涙です。
最近いつも両替するのはスーパーリッチです。渡航した日のレートは1万円が3850バーツでした。それまでの半年は3900以下で両替はしていなかったので、「待ち」を選択してしまいました。アメリカの雇用情勢を示す指標は好転、ヨーロッパの信用不安もやや和らいだという客観的な情勢については一般常識程度に把握していたので、2月以降も円高が続くとは思えなかったのですが、人間というのは悲しい性を持っていて、ついつい「希望的観測」というものが働いてしまいます。それが判断を狂わせるのです。
さて、最近のレートの変動は以下のとおりです。(ja.exchange-rates.org参照)
2月11日 3980バーツ
2月21日 3870バーツ
2月29日 3770バーツ
3月4日 3740バーツ
3月10日 3720バーツ
この1か月で250バーツ以上円が安くなってしまいました。タイから日本にモノを輸出している業者(あるいは日本の輸入業者)は値上げしない限りえらい損失を受けることになりますね。対バーツというよりはドルとの関係になりますが、この円安傾向は、もちろん日本の産業界全体としては大歓迎でしょう。
変動の軌跡を過去1年間で見るとこうなっていました(1か月の平均値)。
2011年4月 3610バーツ
2011年5月 3720バーツ
2011年6月 3800バーツ
2011年7月 3800バーツ
2011年8月 3875バーツ
2011年9月 3960バーツ
2011年10月 4020バーツ
2011年11月 4000バーツ
2011年12月 4010バーツ
2012年1月 4100バーツ
2012年2月 3910バーツ
2012年3月 3740バーツ(13日までの平均値)
この1年でみても、何と500バーツ近い落差が生じていたのですね。10万円で5000バーツ、100万円で5万バーツ、1000万円なら50万バーツの差になりますから、庶民にとっても商売している人にとっても産業界にとっても、損するか得するかは別にして、ものすごく大きいですね。
私の場合は、自宅を建設する資金をちょこちょこと両替してきましたから、大体3580バーツから4015バーツの範囲で両替してきた履歴があります。昨年の秋になって4000バーツを超えたときは、「しまった、半年両替を待ってれば数十万バーツ得したのに」と涙したものでした。今回も、「正月に来たときに有り金全部持って来ればよかったなあ」と再び涙したものでした。
でもこれらは本当の涙ではなく、「しょうがねえなあ、くそっ!」という後悔であって、別に悲しいわけではありません。為替レートとはいろんな指標の変化を正確に反映しているかしていないかは別にして、市場が決めるものですから誰も文句を言えません。これは仕方ないのですから、レートの変動にいちいち泣いていては生きていけないのです。
円高がどんどん進んだ時代の日本の産業界、とくに大企業ではなく中小企業経営者の人の話を聞いたことがあるのですが、彼らはさらなる新技術の開発と経営の大胆な刷新で過去の驚くべき円高時代の苦境を乗り切ってきました。高度な金型技術を駆使して精密機器の部品や自動車部品を製造している小さな会社がたくさんあります。1ドル200円台から100円くらいに短期間で円が急騰した時代でも、かれらの多くは誰にも文句を言わずに自力で荒波を乗り切ってきた歴史があるのです。
その意味では、たった一割くらいレートが変動したからと言って、右往左往するのはみっともないような気もします。でもねえ、そうはいっても、やっぱり痛いですよ~って。この1年、両替をうまいタイミングでやっていれば数十万バーツ多く両替できたのですから。これからどうなりますかね?
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以前、1万円が2500バーツくらいまでいったときはさすがに死にそうでした(笑)。
為替レートで生活が成り立っているわけではないのですが、
1万円=3500バーツ。これだけあれば御の字と思うようになりました。
先般の円高は私にとってはボーナス的な感覚です。
だから、ついつい車また買ったりしたんですよ。
まぁ、バーツで生活をしていると、妙に上がるのも怖いし、妙に下がると資産が目減りする感覚ですから、
本当になんとも言えないですね。
でも、1万円が3000バーツを切るようなレートに戻ったら、物価の高騰とのダブルパンチで、貧乏暮らしを余儀なくされる人が一気に増えそうです。私も、必ずしも安全圏にいるわけではないことを自覚しています。
僕は将来に備えて、ちょっとずつでもいいので訪タイ時に両替してバーツ建てでタイの銀行に預けて行こうと思っています。
個人的には長期的にはバーツ高になる気がするので・・・
レートの良い頃合いを見計らって、大量にバーツに換え、定期預金するのが最良かも知れません。でも、その頃合いというのが、普通は分からないので困ったものですね。
期間:2011/9/12~2012/3/8
JPY→THB両替(THB=JPY/Rate)
週平均に対するTHB高低発生率を曜日毎に見ると
月、火、水、木、金の順で
安値発生確率:27%、35%、8%、12%、19%(両替:有利)
高値発生確率:46%、12%、15%、4%、23%(両替:不利)
相殺すると(安値発生確率-高値発生確率)
両替有利確率:-19%、23%、-8%、8%、-4%
ということで、
JPY→THB両替が最も有利になる頻度が高いのは火曜日、
次がぐっと下がって木曜日となります。
一方、最も不利になる頻度が高いのは月曜日です。
以上は「変動があまり大きくない」場合の傾向と言えます。
注意すべきことは、市場が開く月曜の変化が大きく、火曜日に揺り戻しがあるということなので、月曜に大きく下がった時はチャンス。その場合は火曜に上がる可能性があります。
以上は日本でのデータですが、定性的には現地も同様の傾向であると考えます。
今後、傾向は変化する可能性がありますので定期的に解析してご報告したいと存じます。
出展:
バンコク銀行(日本)≡BKK
http://www.bbl.co.jp/keitai/ex_rate.htm
Yahooファイナンス≡NET
http://quote.yahoo.co.jp/m5?a=31000&s=THB&t=JPY
上記二者の相関を下記に示します。
Rate≡JPY/THB
Rate(BKK)≒0.9829395*(NET)+0.1342353
ご参考までに。