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新渡戸 稲造『武士道』②

2013年02月25日 07時59分14秒 | 歴史を紡ぐ
新渡戸 稲造『武士道』②


武士道の基盤となった「三つの魂」

・仏教が渡来するまで、長きにわたって日本人の精神の支えは自然崇拝を基盤とする“八百万の神”の信仰である。
・やがて、天照大神を筆頭とする神々へ信仰になるのであるが、その中心に位置するのが祖先神への尊崇である。
・神道は、仏教や儒教の影響も受けて成立し理論化したものであるが、主君にたいする忠誠心・親に対する孝行心を日本人に植えつけたのは容易に想像できる。

・ほとんどすべての国語辞典に、武士道が「儒教思想によって大成」あるいは、「儒教思想に裏づけされて大成」と説明されている。
・武士道の道徳的教養に果した儒教の影響は甚大である。


「五倫」・「五常」は、武士道の骨格 儒学

・人として守るべき五つの道(五倫)
・・・君臣の義・父子の親・夫婦の別・兄弟の長幼の序・朋友の信
・人が常に守るべき五つの道徳(五常)
・・・仁・義・礼・智・信

・孔孟の儒教思想は、江戸時代に朱子学として武士階級に多大の影響を与えたことは事実である。
・儒教の教えが“武士道の最も豊富なる淵源であった”ことには、変わりがない。
・日本の武士道の淵源が「仏教・神道・儒教(孔孟思想)の三つの魂」であると結論するのである。


武士の魂の一つ 仏教

・仏教の真髄をあえて一言でいえば、「悟ること」
「悟る」・・・心の迷いから脱し、宇宙の真理を体得すること。
・仏教も武士道も決して“生を賤しみ、死を親しむ”わけではない。
・武士道という言葉からすぐに連想されるのが『葉隠』

・『葉隠』から連想されるのが
「武士道と云(いふ)は、死ぬ事と見付けたり」
・この言葉によって、現代日本人の多くが武士道を“死に急ぎの哲学”と誤解したのである。

・武士が“武人”であり、その身分・特権が戦いを前提にしたものである以上、武士道と“死”が密接に関係するものであることはいうまでもない。
・一般人が死に直面するのは、通常、極めて特殊な一度だけのことであるが、武士にあっては日常的なことだからである。
・しかし、ちょっと考えればわかることだが、武士が“死に急ぐ”ことは失格なのである。
・武士の第一の義務は、その国(藩・領土)を守り、主君に忠節を尽くすことだから、武士は最後の最後まで生き延びなければならないのである。
・死に急いでは、その義務を果せないのである。

・結論として、『葉隠』の「武士道と云は、死ぬ事と見付けたり」は「武士たる者、悟りを開き、いつ死んでも悔いる事のないよう立派に生きろ」という“立派な生”のあり方についてのメッセージだと考えるべきだろう。


まだまだ、この本には大切な事がまとめられている。
しかし、以上が今の私の限界である。

また改めて、まとめ記したいと思う。


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