【ガザ発】 ~中~ ハマス政治部門・高官インタビュー
2014年8月14日 13:54
イスラエルとパレスチナ双方は13日、「5日間の停戦延長」で合意した。だが恒久停戦に向けての両者の隔たりはなお大きい。ハマス政治部門・高官が「武装抵抗を止める条件」を語る―
高官:ハマスは国を守るためにイスラエルに抵抗して闘う。
(逆質問):あなたたちに聞くが、65年前(イスラエル建国前)、この地は誰の持ち物だっただろうか?
我々はイスラエルの占領下にある。その我々がなぜイスラエルを承認しなければならないのか?
もしトルコがイタリアを占領して、イタリアの人々がトルコと戦ったらテロになるのか?
記者:ならない。
記者:もしイスラエルがガザの武装解除を求めたら?
高官:第一に武器を捨てて抵抗を止めるのは不可能だ。イスラエルの占領が止み、ガザが解放されれば、それは可能だ。
ハマス最高指導者のイスマイル・ハニーヤ氏の自宅が空爆されたのは、7月28日。子供たち10人が殺された難民キャンプ爆撃の1時間前だ。=ガザ市内 写真:筆者=
記者:イスラエルだけでなく国際世論もハマスに批判的だ。「ガザ市民を人間の盾にしている」「市民を犠牲にしている」とか言われているが?
高官:イスラエルがこのストーリーを使っている。世界のメディアもそれを受けて「ハマスは人民の中からロケットを撃っている」などと言う。それはガザの地理を知らないからだ。
ガザは(最北部の)ベイトハヌーンから(最南部の)ラファまで1ブロックだ。空白のない過密地帯に人々が へばり ついている。
イスラエルは「避難所の周りでハマスがロケットを発射した」というが、避難所の中にミサイルを撃ち込んでいるではないか。
イスラエルはいつもこのエクスキューズを使う。問題は世界のメディアがイスラエルのストーリーを採用することだ。これがイスラエルに 人を殺すこと の特権を与える。