空調フィルター大量洗浄 瀬谷の高線量
横浜市瀬谷区の排水路跡地の土から二月、毎時六・八五マイクロシーベルトの高い放射線量が検出された問題で、市は一日、現場隣の空調設備会社が、放射性物質の付着した大量の外気清浄用空調フィルターを水洗いしたのが原因とみられると発表した。福島第一原発事故の影響とみられる。
空調設備会社によると、昨年三月の事故後も十一月二十三日まで、神奈川県内の商業施設などの空調フィルター(縦横約五十センチ)を毎月数百枚、会社敷地内で水洗いしていた。廃水が排水路跡地に流れ、放射性物質が堆積したと考えられる。
現場の土からは一キログラム当たり最大六万二九〇〇ベクレルの放射性セシウムが検出された。市は土をコンクリート製の箱に詰め、現場に埋めて封じ込める。
空調設備の業界団体が昨年十一月二十二日、空調フィルターの交換の際、作業員の被ばくに注意するよう指針を出し、同社は敷地内での洗浄を中止した。
同社の担当者は「指針が出るまで、フィルターに放射性物質が付着したという考えはなかった」と話した。
(東京新聞 2012年3月2日)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012030202000026.html?ref=rank