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エリヤフ・リップス以前の聖書の暗号研究家

2024-09-14 12:18:39 | 超能力/怪奇現象

 

【伝説】

 1994年8月、数学の専門誌『統計科学』に、風変りな一遍の論文が掲載された。ヘブライ大学の数学者、エリヤフ・リップスらが書いた論文で、ヘブライ語で書かれた旧約聖書の創世記を、一定の文字数ずつスキップしながら読んでいくと、特定の意味を持った単語が1ヶ所に集まって現れてくる、というのである。


 リップスらは、この手法を使い聖書の創世記の中に、イスラエルの賢者32人の名前とその生没日が隠されていることを発見した。そんなことが偶然に起こる確率は、1000万分の1だと計算された。


 リップスの研究に興味を持った『ワシントンポスト』紙の元記者であるマイケル・ドロズニンは、同様な手法を使い、旧約聖書の中に、当時のイスラエル首相「イツァーク・ラビン」の名と「暗殺者は暗殺するであろう」という言葉が隠されていることを発見した。暗殺のときは、1995年9月にはじまるヘブライ暦の年。ドロズニンは、94年9月にラビン首相の側近に対し暗殺の危険性を警告したものの、95年11月、ラビン首相は予言通り暗殺されてしまった。

 

 聖書に暗号化されていたのは、ラビン暗殺ばかりではなかった。ケネディもリンカーンも、ガンジーも皆暗殺が予言されていたのだ。さらに、オウム真理教の地下鉄サリン事件までもが書かれていたのである。こんなことが偶然に起こるとは、まったく考えられない。聖書はまさに神の予言の書だったのである。

 

【真相】

 まず、学問的に間違いがないかどうかを調べる査読審査を通過して、数学の専門誌に掲載されたリップスの論文と、そのマネをしてコンピュータを使って、出た単語を拾ってみました、というだけのドロズニンの著作は分けて考えねばならない。

 

 次に、聖書の暗号のいわば言い出しっぺであるリップスが、「ドロズニンの本を支持しない」と公言しているということも指摘しておきたい。つまりドロズニンは、2階へと上がったまま、それまで仲間だと信じていた人物に持論の存在根拠となるハシゴを外されてしまったわけである。

 

 さらに、ハシゴを外した当のリップスのほうも、その論文の間違いを指摘する論文が1999年5月に『統計科学』誌上で発表された。このとき、『統計科学』誌は「聖書の暗号の謎は解かれた」とするプレスリリースまで流した。リップスの論文もまた、その論文を掲載した同じ論文誌から、見事にハシゴを外されてしまう形となったわけである。(中略)

 

 偶然を超えるような確率で現れる「聖書の暗号」なるものが実在するのか、それともランダムな文字列の中から意味のある単語を人が拾い出しているだけなのか、学問的な論争はその後も続いた。ユダヤ教徒でノーベル経済学賞受賞者のロバート・オーマン・ヘブライ大学教授なども論争に参戦したが、オーマンらは、聖書の暗号が実在することを示すことに結局失敗。2004年に「暗号はありそうにもない」とする論文を公表している。(皆神龍太郎) ASIOS/菊池聡/山津寿丸〈検証 予言はどこまで当たるのか〉より

 

 

✔️【逆デバンキング〈専門用語だらけでわからない〉】 

 その〈聖書の暗号の謎は解かれた〉という反対論文、ウィキペディアに詳しい内容が載っていたので読んでみたのですが、専門用語だらけで本当に正しいのかどうかまったくわからないものでした。

【リップス以前の聖書の暗号研究家】

 ところで、CPUを用いた聖書の暗号研究の第一人者はリップスですが、実はリップス以前にも聖書の暗号を研究していた人は多くいるのです。

 例えばスロバキアのラビ、ミハエル・バー・ヴァイスマンデルという方。

 〈聖書の暗号(バイブルコード)は知っていた〉から引用します。

 20世紀初頭、ラビのヴァイスマンデルは、トーラーの全文を十字×十行、つまり100文字ずつ1枚のカードに書き写し、そこから等間隔で文字を拾い出し、神の隠された文字を探すという地道な作業をしていた。

 そして、驚くべきことを発見した。

 「創世記」の最初に現れた「タヴ」という文字から、50文字ごとに文字を拾っていくと、「トーラー」という言葉が現れたのである。驚きを感じた彼は、トーラーのほかの書も調べてみた。

 するとどうだろう。なんとトーラーを形成する5書のうち4書から、「トーラー」という言葉が現れたのだ。

 トーラーの第一書「創世記」と第二書「出エジプト記」では、最初の「タヴ」から50字の等間隔で文字を拾っていくと、「トーラー」という言葉が正しい語順で現れ、第四書「民数記」と第五書「申命記」には「トーラー」と、「トーラー」が逆順で現れたのである。

 興味深いのは、第三書「レビ記」には「トーラー」の暗号が含まれていないということだ。そして「レビ記」を境に前の2書が正しい語順で、あとの2書は逆の語順で、それぞれトーラーという暗号が組み込まれている。まるで、「レビ記」を中心にトーラーが折り合わされたかのように、暗号が「鏡合わせの関係」になっているのだ。確率学者の計算では、こうした暗号が偶然に生じる確率は極めて低く、300万分の1以下だという。  

 ……リップス式を否定した人たちは、このヴァイスマンデル式についてはどう思うのでしょうか?

【ロバート・オーマンの実力が低いだけ】

 また、ASIOSはロバート・オーマンという研究家の反対論文をとりあげていますが、それはただ単にオーマンの実力不足なために暗号を見つけられなかっただけだと思われます。

 というのも、伊達巌もレビ記から暗号を見つけられなかったそうです。

 しかしのちの調べで、ダニエル・マイケルソンというほかの研究家がレビ記から暗号を見つけることに成功していることを知ったのです。

 このように、聖書の暗号の研究家にも上には上がおり、オーマンが暗号を見つけられなかったのは、単にオーマンの実力がたいしたものではなかったからと考えられるのです。

【まとめ】

 ●ASIOSはリップス式は否定できても、ヴァイスマンデル式など、ほかの権威は否定できていない。

 ●オーマンが「聖書の暗号は実在しない」と言っているそうだが、それは単にオーマンの実力が低いだけ。

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